日本銀行福島支店


福島県金融経済概況(5月分)

平成19年6月4日
日本銀行福島支店

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1.概況  2.生産動向  3.最終需要動向  4.雇用動向  5.金融情勢


1.概  況

○ 県内景気は、着実に回復している。

   すなわち、生産は、国内外からの受注好調な電子部品・デバイス関連企業、自動車関連企業において高操業を続けており、引き続き増加している。また、設備投資は、製造業を中心とした高水準の投資計画が着実に実行に移されている。個人消費は、大型小売店売上高が前年を僅かながら下回って推移しているものの、家電販売が堅調に推移しているほか、県内主要観光地の入込み客数もGW期間中が前年を上回ったうえ、その後も堅調に推移するなど、明るい動きが続いている。こうした中、雇用も緩やかな改善を続けている。


2.生産動向

▽ 生産:生産面をみると、大方の先では国内外からの受注好調を背景に、高水準の生産を継続している。すなわち、電子部品・デバイス関連では、デジタル家電や自動車搭載部品等の受注好調を背景に、多くの先で高水準の生産を継続しており、能増投資の実施により増産に対応する動きもみられている。また、自動車関連では、海外需要の好調を背景に高水準の生産を継続している。化学や窯業・土石も、高機能樹脂やガラス繊維の引き合いが、海外並びに国内民間設備投資向けに引き続き好調なことから、高操業を継続している。

   一方、建設関連製品(生コン・セメント等)の生産については、民間向けは堅調に推移しているが、公共工事向けが予算規模縮小を背景に不冴えな状況が続いている。
 この間、素材関連(鉄、銅等)を中心とした仕入価格上昇から、幅広い業種で採算悪化を懸念する向きが引き続き窺われている。こうした中、紙・パルプや機械関連部品メーカー等では製品価格引き上げに踏み切る先もみられている。

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3.最終需要動向

▽ 設備投資:製造業では、大型投資の一巡から前年を下回るものの、業績好調を背景に高水準の投資計画となっており、足もと着実に実行に移されている。一方、非製造業では、新規出店投資の一巡から、現時点では慎重な見通しとなっている。

▽ 住宅投資:新設住宅着工戸数(4月前年比:▲23.6%)は、前年を下回った。

▽ 公共投資:公共工事請負額(4月前年比:▲15.8%)は、予算規模縮小から引き続き減少傾向を辿っており、前年を大幅に下回った。

▽ 個人消費:個人消費は、大型小売店売上高が前年を僅かながら下回って推移しているものの、家電販売が堅調に推移しているほか、県内主要観光地の入込み客数もGW期間中を中心に前年を上回って推移するなど、明るい動きが続いている。

・ 大型小売店売上高(4月前年比:▲1.0%<速報ベース>)は、前年を僅かながら下回った。すなわち、百貨店では、衣料品の売上げが春物を中心に伸び悩んだことに加え、高額ブランド品を中心とした靴・バッグ等の身回品も低調に推移したことなどから、前年を下回った。また、スーパーでも、食料品の売上げが野菜の単価下落等を映じて減少したことなどから、前年を僅かながら下回った。

5月入り後は、百貨店では、引き続き衣料品の売れ行きが捗々しくなく、前年を下回って推移している。一方、スーパーでは、野菜の単価下落が継続している中にあって、惣菜や飲料品等の加工食品の売上げが前年を上回って推移しており、まずまずの売れ行きとなっている。

・ 新車登録台数(4月前年比:▲4.8%<乗用車ベース、含む軽>)は、軽自動車が引き続き前年を上回って推移しているものの、乗用車がウェイトの高い小型車を中心に前年を下回ったことから、全体でも前年を下回った。

・ 家電販売は、薄型テレビや高付加価値の白物家電やデジタルカメラ、携帯電話を中心に堅調に推移している。

・ レジャー動向をみると、国内旅行では、北海道、沖縄や首都圏のテーマパークが、海外旅行では、欧州やアジア向けなどが、家族連れや中高年を中心に堅調に推移している。

 県内主要観光施設等の入込み状況をみると、主な桜の名所では観光客数が減少したものの、GW期間中の県内観光地・イベントの人出は前年を上回ったほか、GW終了後も県外客を中心に堅調な入込みが続いている。すなわち、福島市の花見山や三春の滝桜などの主な桜の名所では、知名度上昇等から個人や小グループの観光客が増加したものの、桜の見頃となった週末の天候不順に加え首都圏等における旅行会社の企画商品変更等から観光バスを利用した団体客が減少したため、観光客数の減少を余儀なくされた。一方、主要観光地についてみると、GW期間中は天候に恵まれたことなどから、多くの施設で前年を上回る人出となった。こうした中、いわきの観光施設では施設のリニューアル等の効果もあり、GW終了後も首都圏や近隣県からの団体や家族連れを中心に堅調な入込み状況となっているうえ、会津地域でも、各種団体等によるPRが奏功し、近隣県からの家族連れや修学旅行生が増加傾向にあり、前年を上回る入込みが続いている。
 なお、GW期間中の県内温泉旅館等の宿泊状況は、集客を企図した料金引き下げ等の営業努力もあって、総じてみれば好調だった前年並みを確保した。

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4.雇用動向

▽ 雇用情勢:雇用環境をみると、製造業や人材派遣業等を中心に幅広い業種からの求人がみられており、緩やかに回復している。

・ 有効求人倍率(4月季調済:0.93倍<3月同0.91倍>)は、幅広い業種で多くの求人がみられているなか、求職者数の減少から前月比上昇した

・ 所定外労働時間(3月前年比:+7.5%<2月同:+1.7%>)は、製造業における高水準の生産等を背景に前年を上回った。

・ 人員整理(4月:126人、前年比:+85.3%<3月:268人、前年比:▲65.6%>)は、前年を上回った。

・ 雇用者所得(3月前年比:+2.3%<2月同:+2.8%>)は、2ヶ月連続して前年を上回るなど、底堅く推移している。

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5.金融情勢

 銀行券受払(4月:発行超262億円)は、ほぼ前年並み(同265億円)の発行超となった。

 実質預金は、個人預金が前年を上回って推移しているが、法人預金や公金預金が前年を下回ったことから、全体では前年並みとなっている。

▽ 貸出は、個人向けが住宅ローンを中心に堅調に推移しているものの、法人向けが引き続き盛り上がりに欠けるほか、地公体向けも増勢が鈍化したことなどから、全体では前年を幾分下回った。

▽ 貸出約定平均金利(総合<含む当貸>)は、2月の政策金利変更を受けた短期プライムレートの引き上げもあり、地元地銀・第二地銀3行(4月前月比:+0.044%)、地元8信金(同:+0.041%)ともに前月比上昇した。

 企業倒産(4月)は、件数は前年を下回ったものの、負債総額は大型倒産の発生から前年を大幅に上回った。

以  上



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