日本銀行の目的は、「銀行券の発行」、「通貨および金融の調節」(物価の安定)、「円滑な資金決済の確保」(金融システムの安定)です。日本銀行は、これらの目的を達成するために、1.金融政策の決定・実行、2.銀行券・貨幣の発行・管理、3.決済システム(日銀ネット)の運営、4.金融機関の考査やオフサイトモニタリング、5.国の資金(国庫金)の受払、6.金融経済情勢や金融市場・制度の調査・分析や基礎研究、などの業務を行っています。
静岡県内の企業や金融機関などへのヒアリングや各種データ等に基づいて調査・分析し、県内の金融経済情勢の把握に努めています。調査結果は、「最近の静岡県金融経済の動向」(毎月)や「静岡県の企業短期経済観測調査結果」<いわゆる短観>(四半期毎)、「静岡県金融経済トピックス」(随時)として公表しています。また、金融機関の経営実態や業務運営に関する調査も行っており、金融システムの安定を目的とした最後の貸し手として、金融機関に資金を供給する機能も担っています。
さらに、日本銀行や日本銀行静岡支店の業務を幅広く知って頂くために、支店長による講演や支店見学、ホームページの運営・管理などの広報活動にも力を入れているほか、静岡県金融広報委員会の事務局として、中立・公正な立場からくらしに身近な金融に関する幅広い広報・学習支援活動も行っています。
日本銀行は、わが国で唯一お札(日本銀行券)を発行している銀行です。このため「発券銀行」と呼ばれています。
お札は、日本銀行の窓口から金融機関を通じて世の中に出回り、再び日本銀行に戻ってきます。日本銀行では、皆さんに常に安心してお札を使ってもらえるように、戻ってきたお札が本物かどうか、まだ使えるかどうかを1枚1枚チェックし、きれいなお札だけを再び流通させています。このほか、焼けたり、破れたりしたお札を、新しいお札に無料で交換する引換え(日本銀行本店ホームページへリンク)も行っています。お札の平均寿命は、千円札で1~2年程度、一万円札で4~5年程度となっています。
日本銀行は、直接皆さんと預金や貸出取引を行うことはありませんが、金融機関は資金決済などを目的に日本銀行に当座預金口座を開設のうえ、お金を預けています。
●静岡支店の当座預金取引先金融機関(2023年7月末)31先
日本銀行は、オンラインシステム(日本銀行金融ネットワークシステム<略称:日銀ネット>)を提供して、金融機関の預金口座の管理や金融機関同士のお金の決済を行っています。
こうしたことから日本銀行は「銀行の銀行」と呼ばれており、皆さんが安心して金融機関の預金を用いた決済を行うことができるよう、決済システムの効率的・安定的な運行に努めています。
皆さんが最寄りの金融機関で納めた申告所得税や法人税といった国の税金や国民年金保険料などの社会保険料は、その金融機関から日本銀行にある国の預金口座に入金されます。また、皆さんが受け取る年金や国の行う公共工事代金の支払いなどは、この預金口座から金融機関を通じて支払われます(日本銀行の窓口でも国のお金の受払いを行っています)。
このほか、日本銀行では国債の発行に関する事務や元利金の支払いなども行っています。
このように、国の資金(国庫金)の受払いを任されていることから、日本銀行は「政府の銀行」とも呼ばれています。こうした国庫金の受払事務等を全国の金融機関に委嘱することを代理店制度と呼んでいます。
●代理店の種類
一般代理店 | 官庁と直接に取引を行い、国庫金の受払や国債の元利金の支払など広範な事務を取扱う金融機関の店舗(県内6店舗<2023年7月末>) |
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歳入代理店 | 国庫金の受入のみを専門に取扱う金融機関の店舗(同1,208店舗<同>) |
国債代理店 | 国債の元利金の支払などを専門に取扱う金融機関の店舗(同489店舗<同>) |
●最寄りの代理店は日本銀行本店のホームページで確認できます。
「国庫金・国債の窓口」(日本銀行本店ホームページへリンク)
支店全体の内部管理部署として、各課の業務遂行をサポートする役目を担っています。具体的には、職員の勤務管理、資産管理、予算管理など、ヒト・モノ・カネの管理を行っています。文書課の仕事は、一般の会社では「総務部」「人事部」「経営企画室」などと呼ばれる部署が担当する仕事に相当します。