■事務所長からのメッセージ
■低学年児童向けに「おかねのはなし」についての授業をしています
先日、鳥取市河原のあゆっ子クラブで「おかねのはなし」をしてきました。２０１１年８月の、米子市かいけ幼稚園での夏季学童保育教室に続く、小学校低学年児童向けの「おかねの授業」です。
低学年向けに授業をすることになったそもそものきっかけは、かいけ幼稚園から、「夏季教室の中で職業観を育てる取り組みとして、おかねの仕組みを話してもらえないか」、とのご依頼を受けたことでした。日本銀行は金銭・金融教育や広報の取り組みの中で小学生から大人まで、さまざまな層にレクチャーをする機会が多いのですが、小学校低学年向けの出前授業の事例は、あまり聞きません。既存教材もなかったので、事前に頂いたヒントをもとに、ゲームや討議方式をシナリオに盛り込み、自前の資料を作成することにしました。
かいけ幼稚園、あゆっ子クラブのいずれの授業でも、スタッフの方々からの温かいご支援、ご協力のおかげで、児童にお金に興味を持って頂くなど、ほぼ所期の成果を上げることができました。かいけ幼稚園の方々から頂いた、集中力を持続させるための方法や、「どの児童も参加できるように教材を工夫してほしい｣といったご助言は、教育現場での平素のご配慮を伺わせるものでした。このご助言は、あゆっ子クラブでの授業でも大変役に立ちました。また、あゆっ子クラブの授業直後に書いてもらった、児童の気持ちのこもった感想を拝見でき、ご配慮に大変感謝しています。
小学校低学年の段階では、お小遣い＝おかねをもらっている児童ばかりではありませんし、ましてやおかねの計算も勉強の途上です。しかしこのところの大規模自然災害を通じ、現金や資金決済といった金融サービスを提供し続けることの大切さが改めて認識されています。金融サービスの提供側、受け手側双方が、相互に理解しながら、生活の基盤を支えるおかねについての理解を深めていくことが求められますし、そのためにもライフステージに合わせたレクチャーをしていけるよう、今後も努めていきたいと思います。
2012年4月
日本銀行鳥取事務所長
大石 正人
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