- 平成19年度金融経済講演会を開催しました。
- 日 時:平成19年11月8日(木)13:00〜15:00
- 場 所:ホテルメトロポリタン秋田
- 講 師:ファイナンシャルプランナー、生活経済ジャーナリスト いちのせかつみ氏
- テーマ:大人のための金融教育
- 講演の模様
- 講師のいちのせ氏は、本業のファイナンシャルプランニングの仕事のほか、家計から見た人生設計に関してのジャーナリストとしてもテレビやラジオなどで活躍されています。また、金融教育・金銭教育をテーマにした講演会やセミナーの講師として全国を飛び回っている方でもあります。
いちのせ氏は大阪府のご出身ということもあり、講演会はまず、「皆さんはお金が好きですか?」との質問からスタートし、冒頭から楽しい雰囲気で始まりました。 その質問に会場は一瞬沈黙状態でしたが、もう一度「好きですよね〜。」と声を懸けられるなど、参加者を巻き込みながらの終始楽しい関西系のノリで講演を進めていただきました。
- 講演内容を少し紹介しますと、日本では、お金の話や金儲けの話を人前ですることがまだまだ嫌われるという現実があること。また実は皆お金が好きなのに、お金についての勉強をしていないこと。だから日本人は騙されやすいことなどの説明があったあと、クイズが出されました。クイズは「20歳から60歳まで毎月1万円ずつ積み立てし、年10%の複利で運用した場合、60歳にはいくらになっているでしょうか」というもので、答えの約5,300万円という予想もしない大きな金額に参加者のほとんどが驚いていました。
また、こうした例を引き合いに、金利は時代によって変動すること、現在は低金利の時代が長期化し預貯金をしても増えないため、こうした時代に育っている今の子供達は株や投資にしか興味がないというお話もありました。
- 次に、投資を行う際の留意点として、日本人が株を買うのはみんながこぞってやっている時(すなわち、株価がかなり高値になっている)なので、実は買おうと思った時は既に売り時となっている場合が多く、失敗するケースが多いこと。また、日本人は周りがやっていると自分も乗り遅れまいとする意識が強く、株式売買をする際は、状況を十分に考えず資金を運用してしまう傾向にあるとの分析がありました。このため投資を行う場合は、絶対必要な資金は残しておくこと。そして、勝ち続けることは無理だが、あまり損をしないことは可能であるというアドバイスがありました。
- 最後には、家に帰ったら紙を3枚用意して書き出して欲しいとのお話がありました。
まず@残すお金(自分がこの世からいなくなった時に支払うお金)・・・葬式代、相続税、残された家族の生活費など A備えるお金(生きている間の不安に備えるお金)・・・入院代、介護費用、バリアフリーのためのリフォーム代、子供の教育費など B使うお金・・・今持っている金融商品は何か、運用できるお金はいくらかなど。 この3種類について、「だいたい」ではなく、しっかりと調べて金額を洗い出しておくことが家計を考えるうえで絶対必要だとのことで、会場の多くの方が納得し、熱心にメモを取っておられました。
- 以上のように講演会は盛況のうちに終了しましたが、当日行った来場者アンケートにも「身近な話を楽しく聞けてよかった」「またいちのせ氏の話を聞きたい」といったご意見をたくさんいただきました。
多くの方々にご参加いただき、本当にありがとうございました。
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