銀行の銀行として、銀行、信用金庫など民間の金融機関との間で「当座預金取引」(日本銀行本店ホームページ)を行っています。民間の金融機関では、この当座預金を、①他の金融機関と取引を行う場合の決済手段や、②個人や企業に支払う現金通貨(お金)の支払準備などに活用しています。このうち、金融機関同士の資金決済は、日本銀行に預け入れている当座預金の間で、帳簿上、資金をやり取りする形で行われています。
日本銀行では、民間の金融機関と日本銀行との間を「日本銀行金融ネットワークシステム(略称:日銀ネット)」(日本銀行本店ホームページ)で結び、こうした当座預金の受払に伴う資金決済を迅速かつ円滑に処理しています。
日銀ネットを操作している様子
政府の銀行として、国税、社会保険料および交通反則金など国に納める資金(歳入金等)や、公共事業・年金など国が支払う資金(歳出金)の出納事務を行っています(こうした国に関係する資金を総称して「国庫金」(日本銀行本店ホームページ)と呼んでいます)。
皆さまが納めた歳入金等は、納付書類に記載された文字や数字を読取る機械(「歳入金等OCR処理システム」と呼んでいます。本店ほか6支店で処理)を利用して、正確、迅速に整理・集計し各官庁に報告しています。また、国が皆さまに支払う歳出金については、日本銀行を経由してほとんどが受取人の預金口座への振込みという形で支払われます。
日本銀行では、こうした国庫金の受払を円滑に行えるよう民間の金融機関との間で「代理店契約」(日本銀行本店ホームページ)を結び、日本銀行が行う国庫金の出納事務の一部を民間の金融機関に委託しています。これにより、皆さまが歳入金等を納められる場合には、代理店契約を結んでいる最寄りの民間の金融機関をご利用いただけます。
なお、国民の皆さまの利便性向上や事務効率化のため、国庫金事務のデジタル化を推進し、関係機関と協力しキャッシュレス納付の普及に取り組んでいます。
金融機関が日本銀行の窓口に書類を持ち込んでいる様子
この他にも、国債の元金や利子の支払い、国が所有または保管する有価証券の受払や保管事務なども行っています。