発券課

発券銀行としての機能

 わが国唯一の「発券銀行」として、お札(正式には”日本銀行券”)の発行・流通に関する仕事を行っているほか、世の中で流通したお札の鑑査(偽造の有無、再使用の可否等)や、傷んだり、汚れたお札や硬貨の引換えも行っています。

1.お金の受払い

お金の受払い

 お札は独立行政法人印刷局で製造された後、日本銀行の窓口から金融機関を通じて、世の中に送り出されます。このように、世の中に送り出されたお札は、金融機関の窓口やATMからみなさんの元に渡り、様々な取引に使用されます。そして、預金等の受入れを通じて、再び金融機関を経由して日本銀行に戻ってきます。
 なお、硬貨については政府(財務省)が発行していますが、お札と同様に日本銀行の窓口を通じて世の中に流通します。

 また、国税の受入れや国の行政機関(官庁)の国庫金の受払いなどの現金取引も行っています。貨幣による国庫金の納付をご希望される場合は、こちら(日本銀行本店HPへリンク)をご覧ください。

2.お札の鑑査

裁断されたお札

 日本銀行は世の中を巡って戻ってきたお札について、偽札が混ざっていないか、汚れや傷みのひどいものはないか1枚1枚確認し、再使用可能なものとそうでないものに区分します(この作業を「鑑査」と呼びます)。
 鑑査した結果、再度流通するのに適したお札は、再び日本銀行の窓口から金融機関を通じてみなさんの元に渡ります。一方、傷みや汚れがひどいお札は細かく裁断した後、処分します。流通しているお札をきれいに保つことは、偽札を判別しやすくすることにも繋がります。従って、お札のクリーン度を維持することも日本銀行の重要な仕事のひとつとなっています。

 因みに、昔はすべて職員の手作業で行っていましたが、現在は「銀行券自動鑑査機」という高性能な機械を使って行っています。
 また、お札の平均寿命は、使用頻度が高く傷みやすい五千円券、千円券で1~2年程度、一万円券で4~5年程度です。

銀行券自動鑑査機銀行券自動鑑査機

3.傷んだお金の引換え

 日本銀行の窓口では、破れたり、火事で焼けてしまったお札や、曲がったりすり減ったりした硬貨など、傷んでしまったお金を法令に定める基準に基づき、新しいお金と引換えます(手数料は無料)。一定の基準等を満たしていれば、最寄りの金融機関でも引換え、あるいは日本銀行に取り次ぎを行っている場合がございますのでご確認ください。
 また、流通に不便なお金(例えば肖像画が聖徳太子の一万円券や記念貨など)は傷んでいなくても、お持込みいただければ鑑定のうえ引換えます。
 日本銀行では、どんなに傷んだお金であっても、お金の価値を守るため1枚1枚丁寧にしっかりと鑑定を行っており、相応の時間を要することもあります。このため、当日、よりスムーズに対応させて頂くため、事前のご予約をお願いしています。引換えをご希望される際には、予め、引換受付サイト(20枚以下の場合)もしくは電話(20枚超の場合)にてお申し込みください。

 受付時間や、損傷現金の数量、損傷度合等によっては、当日中に引換えを行えない場合があります。この場合、日本銀行は、営業日をまたいで損傷現金をお預かりすることは原則として行いませんので、損傷現金の一部または全部をお引き取りいただき、後日改めてお持ち込みいただくよう、お願いすることがございます。

 引換えをご依頼される場合、日本銀行の窓口では、損傷の経緯をお尋ねしますのでご協力をお願いします。

 なお、日本銀行では郵送による引換えは受け付けておりませんのでご了承ください。

焼けたお札硬貨の鑑査

《お持ち込みの際にご注意いただきたい事項》

引換え対象のお金
 日本銀行で発行されたお札、硬貨のみです。外国のお札や硬貨は引換えることは出来ません。

  ・現在有効な銀行券・貨幣について(日本銀行本店HPへリンク)
  ・記念貨幣一覧(財務省HPへリンク)

焼けてしまった場合
 お札が焼けて灰になってしまった場合でも、その灰が本物のお札であるということが確認できれば、面積に含めて鑑定しますので、捨てることなくできるだけ原形を崩さずにお持ち込みください。硬貨は灰やすすを洗い流して、貨種(500円、100円等)ごとに区別してお持込みください。

水に浸かってしまった場合
 お札、硬貨ともに汚れや泥を洗い流し、乾燥させたうえでお持込みください。特にお札は1枚ずつの状態での乾燥をお願いします。

破れてしまった場合、シュレッダーにかけてしまった場合
 表裏両面の確認ができる状態で、紙テープ等の粘着性の弱いテープにより、できる限り各片を貼り合わせてください。特にシュレッダー等で細かく裁断されたものは、そのままの状態では同一の銀行券の紙片であると認めるのが困難ですので、必ず各片を貼り合わせてお持ち込みください。なお、貼り合わせた銀行券を持ち込まれる場合、貼り合わせられなかった紙片がありましたら、鑑定の参考としますので、すべてお持ち込みください。
 各片を貼り合わせる際は、記番号の確認、模様の突合、色合いの確認等を行うことにより、異なった銀行券の紙片などを貼り合わせないようご注意ください。日本銀行は、同一の銀行券の紙片であると認められる紙片のみを合計した面積をその券面の残存面積として引換基準を適用します。

 なお、日本銀行では、両替事務・外貨の取り扱いおよび記念貨の販売は行っておりませんので、あらかじめご了承願います。

受付時間:月~金 9:00~15:00
     (除く国民の祝日に関する法律に規定する休日および12月31日~1月3日) 
受付窓口:3、4番窓口
お問い合わせ:095-820-6111(代表)

<引換基準等について詳しく知りたい方へ>

  ・傷んだお札(損傷銀行券)の引換基準について(日本銀行本店HPへリンク)
  ・日本銀行が行う損傷銀行券の引換について(日本銀行本店HPへリンク)

<お札について詳しく知りたい方へ>

  ・日本銀行券や偽造防止策等についてのご案内(日本銀行本店HPへリンク)

 偽札を作ったり、または偽札と知りながらそれを使用した場合は、法律で罰せられます。また、本物のお札の額面を書き換えたり、切ったりして変造することも、同じように法律で罰せられます。