日本銀行熊本支店には、総務課、業務課、発券課の3つの課があります。
総務課は、支店が統括する地域の金融経済の動向を把握するため、金融モニタリングや経済・産業調査を行っているほか、 広報事務や他課(発券課・業務課)の業務がスムーズに遂行できるようにサポートする役割(内部管理)などを担っています。
金融モニタリングは、日本銀行の使命の一つである「金融システムの安定」に寄与する業務です。
具体的には、支店の管轄する地域に本店を構える銀行や信用金庫等の経営実態、業務等のリスク管理の状況などを、 金融機関へのヒアリングや資料の分析などを通じて把握するものです。
経済・産業調査は、支店の管轄する地域の経済・景気の動向を調査・分析する業務です。 職員が企業等に直接出向いて受注や売上などの動向をヒアリングしているほか、 国、県や市あるいは民間機関等が公表する様々な統計を分析しています。
調査・分析の成果は、日本銀行本店への報告を通じて金融政策の遂行に役立てるとともに、 毎月、県内の「金融経済概観」を取りまとめ、記者会見を行うなどして、皆様に幅広く情報発信しています。 また、「短観」(県内企業短期経済観測調査結果)と呼ばれる景気アンケート調査を定期的に実施・公表しています。
日本銀行の業務や地域での役割について広くご理解いただけるよう、平日や夏休みに店内で見学会を実施したり、 県内各地へ出向いてお金や経済にまつわる講座などを開催したりしています。
支店建物・設備の維持管理、物品の購入、各種経費の支払、支店の警備など、一般企業の「総務部」の仕事を行っています。
業務課は、「銀行の銀行」および「政府の銀行」という2つの機能を担っています。
日本銀行には、銀行や信用金庫等の金融機関の預金口座があります。 そしてこの預金口座を通じて、金融機関同士または日本銀行と金融機関との間の資金決済を行っています。 これらの取引は「日本銀行金融ネットワークシステム(通称「日銀ネット」)というオンライン・システムを通じて 日々多額の資金決済が行われています。
日本銀行には、国の預金口座があります。そして、法令により国の資金(国庫金)の受払いや国債の発行事務を行っています。 具体的には、各支店の管轄する地域の方が国に納付する所得税をはじめとする国税や国民年金保険料などを、 金融機関から日本銀行各支店の業務課を経由して、国の預金口座へ入金しています。
また、国が年金や公共事業費等を支払う場合も、国からの指示を受けて、国の預金口座から各金融機関を経由して 個人や企業へお支払いする指図を行っています。 そのほか、無記名国債の元金や利子の支払事務、国が戦没者のご遺族に対して発行する記名国債の交付なども行っています。
これに加えて、日本銀行では、国税や年金保険料等の納付手続の利便性の向上や事務効率化のため、 関係機関とも連携し、国庫金の電子化を進めております。
日本銀行は、日本で唯一、お札(日本銀行券)を発行できる銀行(発券銀行)です。発券課では、金融機関を通じて、 お札や政府が発行するコイン(貨幣)の流通・管理を行っています。
銀行や信用金庫等を通じて、お札やコインを地域のすみずみまで行き渡らせる役割を担っています。
金融機関を通じて戻ってきたお札は、本物かどうか、傷みや汚れがひどいものはないかなどを1枚1枚チェックしています。
使用可能なお札は日本銀行の窓口から金融機関を通じて世の中に再び送り出され、利用に適さないと判別されたお札は裁断処分しています。 こうした一連の事務を「鑑査」と言います。
この「鑑査」は、昔はすべて職員の手作業で行っていましたが、現在は「銀行券自動鑑査機」という特殊な機械も用いながら行っています。
損傷したお金は、日本銀行の本支店にお持ち込み頂ければ、法令に定める基準に基づき、新しいお金への引換えを行います。この引換事務は、日本銀行の本店およびすべての支店において受付けています。また、損傷していなくても、流通に不便なお金(例えば肖像画が聖徳太子の一万円券や記念貨など)がありましたら、日本銀行の本支店で引換えます。なお、日本銀行では、郵送による引換えは行っておりません。
損傷したお金をお持ち込みになる場合には、事前にご予約いただきますようご協力お願いします。
ご予約方法は、引換枚数が銀行券・貨幣合わせて
日本銀行熊本支店発券課 096-359-9512
受付時間:月曜日から金曜日の9時から15時(国民の祝日に関する法律に規定する休日および12月31日から1月3日は除く)