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公表資料

第8回 佐賀銀行の誕生

日本経済は、戦後の混乱期を経た後、朝鮮戦争による特需もあって復興を果たしますが、その後は、朝鮮戦争の反動不況や石炭産業の斜陽化などもあって、景気は低迷期に入ります。銀行も体力を回復していきますが、景気後退後は、銀行同士の競争の高まりもあって、経営環境は厳しさを増していました。そこで、政府は、銀行の合併による経営の合理化・効率化を再び推進します。

佐賀県でも、県下2行は、戦後の地域経済の復興に取り組みました。しかし、両行とも佐賀市内に本店を移転(佐賀興業銀行:昭和19<1944>年、佐賀中央銀行:昭和21<1946>年)したほか、支店網の拡充を積極化したことなどから、営業エリアの重複が強まった結果、競争が激しさを増していました。こうした環境のもと、政府からの勧奨もあって、昭和30(1955)年7月に両行は合併し、現在の佐賀銀行(佐賀市)が誕生しました。本店は、佐賀興業銀行本店(現在の佐賀銀行本店)とし、佐賀中央銀行本店は佐賀銀行呉服町支店となりました。

因みに、日本銀行佐賀事務所は、昭和21年2月に開設されました。当時の入居先は佐賀中央銀行佐賀支店でしたが、同年12月には佐賀中央銀行本店と名称が変わりました。佐賀銀行設立後の昭和30年12月からは、建物の改築時を除き、現在の佐賀銀行本店に入居しています。