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公表資料

第9回 佐賀共栄銀行の誕生

佐賀共栄銀行は、昭和24(1949)年設立の佐賀無尽㈱がはじまりです。

無尽とは、多くの個人や法人などが一つの組織を作り、その内部でお金の貸し借りなどを行う金融の一形態を言います。無尽の歴史は古いのですが、大正4(1915)年公布の無尽業法で地域の中小企業や個人を顧客とする金融機関として整備され、戦後の昭和26(1951)年の相互銀行法の公布を受け、相互銀行になりました。もっとも、普通銀行に比べ活動に制限があったため、平成元(1989)年、当局の規制緩和を機に、相互銀行の多くは普通銀行(地方銀行)に変わりました(相互銀行法は平成4<1992>年に廃止)。

佐賀県では、戦前、5つの無尽㈱がありましたが、戦時下の昭和18(1943)年に、肥前無尽㈱(佐賀市)に統合されました。しかし、戦後の昭和21(1946)年に、西日本無尽㈱(福岡県)に合併されたため、県内の無尽㈱はなくなりました。なお、この西日本無尽㈱は、後に西日本相互銀行となり、現在の西日本シティ銀行に至ります。

こうした中、戦後の経済復興に際して、県内に本店を持つ無尽㈱が必要との声が高まり、昭和24年、佐賀市に佐賀無尽㈱が設立されました。昭和26年には佐賀相互銀行となり、平成元年から、現在の佐賀共栄銀行となっています。

佐賀共栄銀行は第二地方銀行と呼ばれますが、これは第二地方銀行協会に加盟しているためです。地方銀行には、最初から普通銀行として設立された地方銀行と、相互銀行などから普通銀行に転換した地方銀行があり、前者の協会を全国地方銀行協会、後者を第二地方銀行協会といいます。