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所長ボイス

暮らしに役立つ金融経済講演会

今月15日に、富山県金融広報委員会の主催で「暮らしに役立つ金融経済講演会」を開催しました。公認会計士の山田真哉さんを講師に「会計士が教える貯蓄と投資のセンスアップ」と題してお話しをいただきました。山田さんといえば「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者だと言えば、中高年の多くは覚えているはず。最近はユーチューバーとしてもご活躍だそうです。講演ではクイズなども交えて、楽しく学ぶことができました。
話はそれますが、講演会の告知はこれまで新聞とチラシの配布で行ってきましたが、今回初めてSNSによる情宣を追加しました。申込者の動向をみると、新聞は広告掲載日から1週間もすると効果が減衰する傾向がありますが、SNS経由の申込は〆切間際まで着実に増えていきました。現時点では、まだまだ新聞経由が多いのですが、もう少し分析をして費用対効果もみながら今後の広告戦略を練ろうかと思っています。

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所長ボイス一覧

2024年

                                                  
2024年6月24日(月)  
暮らしに役立つ金融経済講演会
今月15日に、富山県金融広報委員会の主催で「暮らしに役立つ金融経済講演会」を開催しました。公認会計士の山田真哉さんを講師に「会計士が教える貯蓄と投資のセンスアップ」と題してお話しをいただきました。山田さんといえば「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者だと言えば、中高年の多くは覚えているはず。最近はユーチューバーとしてもご活躍だそうです。講演ではクイズなども交えて、楽しく学ぶことができました。
話はそれますが、講演会の告知はこれまで新聞とチラシの配布で行ってきましたが、今回初めてSNSによる情宣を追加しました。申込者の動向をみると、新聞は広告掲載日から1週間もすると効果が減衰する傾向がありますが、SNS経由の申込は〆切間際まで着実に増えていきました。現時点では、まだまだ新聞経由が多いのですが、もう少し分析をして費用対効果もみながら今後の広告戦略を練ろうかと思っています。
2024年6月17日(月)  
特殊詐欺が増えています
最近、ニュースでトクリュウという言葉を耳にする機会が増えています。匿名・流動型犯罪グループのことで、グループ名を名乗らず、SNS等で実行役を集め、メンバーの入れ替わりも頻繁など、これまでの組織犯罪とは異なる特徴を持つ犯罪集団です。
先週、富山県金融機関防犯協会の防犯研修会に参加した際に聞きましたが、富山県でも被害件数、被害金額とも大きく増えているそうです。トクリュウの犯罪は特殊詐欺が典型で、SNSやインターネットバンキングを使うなど非対面化が進んでおり、被害の露見までに時間が掛かる場合があるようです。被害者の孤立に付け込む犯罪ですから、犯罪を未然に防ぐには周囲の積極的な声掛け、関与が必要です。
7月3日より、新しいデザイン(渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎)のお札(日本銀行券)が発行されます。過去にも事例がありますが、「古いお札は使えなくなる」といった誤った情報を糸口に詐欺が行われる惧れがあります。新しい日本銀行券が発行されたあとも、現行の銀行券は引き続き通用します。家族や友人にも注意喚起していただければと思います。不審なことがあれば、遠慮せず警察にご相談ください。警察相談専用電話は、#9110 です。
2024年6月10日(月)  
京都市美術館 敦賀延伸
5月の連休中に、京都市京セラ美術館で開催されている「村上隆 もののけ 京都」展に行きました。展覧会はもちろん良かったのですが、それ以上に驚かされたのが美術館の素晴らしさでした。もともと1933年開館の歴史的建造物で、小さい頃に訪れた時はどこか近寄りがたい雰囲気に思えました。数年前にリニューアルしたようで、エントランスから美術館の中心にある中央ホールを経て、そのまま進むと東山を臨む日本庭園に至ります(無料開放されています)。カフェもあり、平安神宮や周辺のお店を訪れる人たちの往来もあるようで、たいへんな賑わいでした。何回か訪れている富山県美術館も環水公園ごしに臨む立山連峰の眺めが素晴らしい美術館です(美術館屋上の「オノマトペの屋上」も良いです)。美術館を目的にしない人も呼び込むような回遊ルートができれば良いなと思いました。
帰りは、市バスを京都駅で降りてそのまま改札を抜けた0番線から、サンダーバードに乗車。敦賀から新幹線で富山に帰ってきました。乗り換えが大変だとも聞いていましたが、個人的な感想ではたいへんスムーズに移動することができました。敦賀延伸で乗り換えが必要となった金沢駅はともかく、富山駅にとっては敦賀延伸には実感できるメリットがあると思います。
2024年6月3日(月)  
金融政策の認知度
金融政策について一般の方にどれほど認知して頂いているのかを問うたアンケート調査(「生活意識に関するアンケート調査」、日本銀行調べ)があります。大まかに3割の方が「知っている」という回答でした。残りは、4割の方が「見聞きはしているが、よく知らない」、3割が「見聞きしたことがない」という結果です。金融政策は、企業の経済活動だけでなく、すべての消費者の生活に大きくかかわります。それだけに日本銀行を信頼していただくことが重要だと思いますし、その前段階として日本銀行のことを知ってもらう、金融政策への関心を促すことは大いに意義のあることだと考えています。
先週、富山大学で講義を行いました。今年の3月に金融政策の枠組みが見直されたばかりですから、最近の金融政策について詳しく解説しました。少しずつでも「知っている」人を増やすことにつながればと願っています。
2024年5月20日(月)  
富山県金融経済クォータリー(2024年春)
先週、「富山県金融経済クォータリー(2024年春)」を公表しました。
今回の総括判断は、「回復に向けた動きがみられている」としました。前回判断である「緩やかに回復していたものの、能登半島地震の影響により、生産や個人消費を中心に現時点で強い下押しの動きがみられる」から、判断を引き上げています(23年秋以来2四半期ぶり)。
昨年末の時点では「緩やかに回復している」と判断していましたが、元日の地震の影響で、個人消費や生産で大きな落ち込みがみられました。前回(2月、冬)の時点では、ミクロヒアリングに基づく情報では持ち直しの動きが既に散見されていましたが、まだ当地経済全体への影響度合いやその後の回復ペースについて情報不足で判断が難しかったことから、慎重な判断を行いました。
今春以降、各種統計データが明らかになる中で、ミクロ情報を裏打ちすることができました。地震の影響は底を打ち、方向感は上向きに転じていることを示唆する材料が増えています。
2024年5月13日(月)  
富山県金融広報委員会の2024年度活動方針
富山県金融広報委員会は、先月下旬に県内の関係者で構成する委員総会を開催し、2024年度の活動方針を決定しました。今年度は、ここ数年取り組んでいる若い人たちへのアプローチを一段と推進する方針であるほか、特別支援学校等での講義ニーズを改めて調査するなど、より幅広い県民に金融教育・学習の機会を広げていきたいと考えています。
先月5日、金融経済教育推進機構が発足しました。法律に基づく認可法人で、中立的な立場から金融経済教育を広く提供していくことを目指しています。今後、当委員会の全国組織である金融広報中央委員会の事業を移管する形で、8月以降、本格稼働する予定です。富山県金融広報委員会は、同機構との連携・協力を通じて、富山県民の金融リテラシーの充実に引き続き取り組んでいきます。講師派遣・出張事業も継続するので、ご要望やご不明の点があればお声掛けください。
2024年5月7日(火)  
エッシャー展
富山県美術館でエッシャー展をやっていたので、連休中に行ってきました。
終わりのない階段を描いた「上昇と下降」や向き合って飛び交う黒と白の鳩が互いに溶け込み反転するかのような「昼と夜」など、誰もが知るエッシャーの作品も並ぶので、たいへん見やすい展示です。今回は学芸員の説明を聞きながら展示をみてまわるトークイベントに参加できたので、ずいぶんと理解が深まったように思います。エッシャーの絵は繰り返し模様を敷き詰める幾何学的なデザインが印象的ですが、子どもの頃は成績が悪く、数学嫌いだったというエピソードを聞いて、どこか励まされる(?)気持ちにもなりました。
3Fでは子ども向けの関連ワークショップもやっているので、こちらもお薦めです。
2024年4月22日(月)  
サン・セバスチャン
コロナ禍の前に訪れたスペインのバスク地方にあるサン・セバスチャンが忘れられません。面積当たりのミシュランの星の数が世界で一番といわれる美食のまちですが、もう一つの魅力が旧市街のバル巡りです。旧市街にはヨーロッパの古い町並みに100軒ものバルが溶け込むように密集するエリアですが、その店の独自の小皿料理ピンチョスを次々にホッピングしていくのが、なんとも楽しく観光客に人気です。
一方、「寿司といえば、富山」です。先日参加した講演会で富山の有名フレンチシェフが「富山の寿司はまだまだ未知数、ネタも魚だけにこだわらず何でも試すべきだ」という趣旨のお話しをされていました。さまざまな創意工夫をこらした寿司を次から次に食べ歩く、そんな場所が富山にあれば良いのにと、妄想が膨らみます。
なお、富山市とサン・セバスチャンは公共交通や観光政策、DXの分野で連携する協定を結んでいます。是非、食の分野でも協力が進めばと期待します。
2024年4月15日(月)  
ウェルビダンス
富山県は、成長戦略の重点課題として「ウェルビーイング」の推進を掲げています。ウェルビーイングは「自分らしく幸せに生きられること」です。今でこそメディアで見聞きすることが増えていますが、まだまだ認知度向上の余地がありそうです。そこで、歌と踊りを通じて広くウェルビーイングを知ってもらうという趣旨で、県内のさまざまなグループで「ウェルビダンス」の動画投稿が行われています。
先日、所属している地元の団体で撮影が行われたので、私も参加しました。思った以上に動きのあるダンスで、まだ寒い時期ですが、少々熱くなってしまいました。自分なりにノリノリに踊ったつもりでしたが、見た人からは一番下手だったと酷評されました。練習が足りなかったようです。
2024年4月8日(月)  
支店長会議(2024年春)
先週、日本銀行本店で支店長会議が開催されました。今回は多くの地域で判断が引き下げられました。海外経済の回復ペースの鈍化や一部自動車メーカーの生産・出荷停止の影響が大きかったようです。もっとも、設備投資計画は引き続きしっかりしていること、多くの地域で昨年並みかそれ以上の賃上げの動きが広がっていることから、全般的には持ち直しあるいは回復基調が続いていることが確認されました。
なお、北陸の景気判断は、「能登半島地震の影響により個人消費や生産の一部に下押しがみられており復旧の途上にあるものの、復旧復興需要や生産正常化が進むもとで、持ち直しの動きがみられている」としています。
2024年4月1日(月)  
2024年3月短観(富山県分)
本日、短観(24/3月調査、富山県分)の調査結果を公表しました。元日の能登半島地震の被害や影響のあった企業をはじめ多くの調査先のご協力をいただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
富山県の企業の業況判断は、2022年9月調査以来、6期振りに悪化しました。全産業のDIはプラス5でしたから、コロナ前の2019年6月(プラス8)と概ね同じ水準で、全体としてはまだ良好な水準を維持できていると評価できます。
業況悪化理由には、地震の被害の影響があったほか、中国をはじめ海外景気減速の影響があげられます。そうした中で、2024年度の設備投資は、高水準だった前年をさらに上回る計画でした。現時点の計画は腰だめ的な性格も強く予断を許しませんが、まずは好材料と言えます。所長メッセージで、もう少し敷衍していますので、是非、ご覧ください。
2024年3月25日(月)  
金融政策の枠組みの見直し
日本銀行は、3月19日の金融政策決定会合で、これまでの「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みおよびマイナス金利政策を取りやめることとしました。最近の賃上げの状況なども踏まえて、2%の「物価安定の目標」が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断したためです。
この政策変更を受けて市場金利は多少変化していますが、短期金利の上昇幅は0.1%程度ですので、金融機関が設定する預金金利、貸出金利が大幅に上昇するとはみていません。先行きも、現時点の経済・物価見通しを前提にすると、当面、緩和的な金融環境が継続すると考えられます。
2024年3月18日(月)  
氷見、伏木、射水
少し前に氷見や伏木、射水のあたりを訪れる機会がありました。場所によるのだと思いますが、地震の影響で電柱や信号機が背の高さまで沈みこんでいたり、地盤の液状化により建物や道路が沈下、隆起している様子に驚きました。外からみると被害がないようにみえても、建物の中に入ると床が斜めになり通常の居住や歩行が難しいケースもあるようでした。
発災から2ヵ月が経過して、住民や企業、行政の懸命の取り組みにより、施設の修復や経済活動の再開は着実に進んでいるように認識しています。ただ、地震の被害はまだら模様で分かりにくく、復旧・復興のペースも一様ではないように思います。県内の金融経済をみていくうえで、これまで以上にきめ細かい情報収集、意見交換が必要だと感じています。
2024年3月4日(月)  
消費者物価(富山市)
先週、富山市の消費者物価が公表されました。2024年1月の物価上昇率(総合除く生鮮、前年同月比)は+3.0%と昨年10月の+3.9をピークに3カ月連続で低下しました。既往の原材料コスト高を製商品価格に転嫁する動きが続いていますが、値上げ幅自体は徐々に縮小しつつあるため、前年比ではプラス幅が縮小しました。先行き、前年2月から実施された政府による電ガス料金の負担緩和策が剥落することから、総合除く生鮮ベースでは前年比プラス幅が幾分上昇する見通しです。もっとも、こうした影響を除く総合除く生鮮・エネルギー価格ベースでみると、サービス価格を中心に人件費上昇分の価格転嫁の影響が予想されますが、全体としてはこれまでのプラス幅縮小方向の動きが続くとみています。
消費者物価の動きは、個人消費はもちろん企業収益、賃金にも影響する要因であるため、注目しています。
2024年2月26日(月)  
15 歳のお金とくらしに関する知識・行動調査(2023年)
少し前に表題の調査結果(金融広報中央委員会HPへリンク)が金融広報中央委員会から公表されました。全国の高校1年生3000人を対象とするアンケート調査です。調査結果をみると、「中学校の授業でお金について学んだか」という設問に対して、91%が学んだという回答でした。学校現場において金融教育が着実に広がっていることが確認できました。
少し意外だったのは、成年年齢引き下げについて所感を尋ねた項目に対して、「うれしい」という回答が2割前後だったのに、「(大人としての社会責任が生じるので)いやだ」「(トラブルにあうかもしれないので)不安だ」という回答が4割前後と高めの数字だったことです。もともと成年年齢引き下げの目的には、若者の積極的な社会参加を促すことがありました。しかし調査結果は若者側の準備がまだ整っていないことを示唆しているように読めます。同じ調査の「授業で教えてほしいこと」では、「景気」(40.8%)や「環境・SDGs」(22.9%)を抑えて、「お金のトラブル」(59.6%)、「家計管理」(55.5%)といった金融教育の基礎的な項目が上位を占めました。成年としての「自覚」を促すとともに「自信」がもてるような、バランスのとれた金融教育を推進する必要性を感じました。
2024年2月19日(月)  
富山高等支援学校
先週は、富山高等支援学校で金融知識の授業があったので、参観させていただきました。
授業では、講師の山岡金融広報アドバイザーから、卒業を控える3年生の皆さんに、お金の管理やキャッシュレス決済について実践的な内容をお伝えいただきました。生徒の皆さんが各班に分かれるワークショップのセッションもありましたが、楽しそうにグループ討議する姿が印象的でした。各自興味をもって参加していただけたようで、たいへん盛り上がったように思います。
この学校の生徒さんの多くは卒業後就職し、社会人になるとうかがっています。2022年から成年年齢が18歳に引き下げられたこともあり、卒業前のこのタイミングでの金融教育は非常に効果的だと思っています。富山県金融広報委員会として引き続き注力していきたいと考えています。
2024年2月13日(火)  
富山県金融経済クォータリー(2024年冬)
本日、「富山県金融経済クォータリー(2024年冬)」を公表しました。
今回の景気判断は、「緩やかに回復していたものの、能登半島地震の影響により、生産や個人消費を中心に現時点で強い下押しの動きがみられる」としました。前回(2023年秋)の「緩やかに回復している」から判断の引き下げとなります。景気判断の引き下げは、2022年冬以来2年振りです。
この度の能登半島地震の影響は、生産や個人消費を押し下げているとみられます。ただ、その影響が、どの範囲に、どの程度に、いつまで続くのか、現時点では明らかではありません。一方で、既に生産再開に向けた取り組みが進みつつあるほか、北陸応援割や県独自の割引・クーポンといった施策が打たれ始めています。景気の先行きをみるうえでは、プラス・マイナス双方の影響を丁寧に評価していく必要があります。
2024年1月29日(月)  
富山大学経済学部での講義
先週、富山大学で講義を行いました。今回の講義は、日本証券業協会北陸地区協会の寄附講座「証券投資と金融リテラシー」の1コマです。これまでの登壇者をみると、いずれも企業金融の実務に詳しい方々が選ばれていて、なかなか興味深い講座だったようです。
私からは「日本銀行の役割と最近の金融経済情勢」というタイトルで講義しましたが、最近の金融政策についても詳しく解説させていただきました。
講義の最後に、「マネビタ」の宣伝をしました。金融広報中央委員会が提供するeラーニング講座で、金融や消費生活に関する多くの情報を得ることができます。知るぽるとのページから無料で受講することができるので、気軽に始めることができます。是非どうぞ。
2024年1月22日(月)  
日本銀行券の発行残高
日本銀行券(お札)の発行残高は、昨年末時点で124.6兆円です。前年同月比ではマイナス0.4%。2009年12月以来、14年振りの減少となりました。
逆に言えば、14年前の81兆円から一貫して増え続けていたわけです。この間、キャッシュレス決済が普及、定着し、実体験上もあまりお札を持ち歩かなくなったことを考えると、不思議に感じます。海外でも同様の傾向があり、「銀行券のパラドクス」と呼ばれていました。先行きの不確実性が大きく、手元に現金を持ちたいという「予備的需要」が原因の一つと言われ、新型コロナの感染期にはこの傾向がさらに強まりました。そう考えると、この1年、コロナ後の経済社会活動の正常化が進んだことが、銀行券需要の面でも確認できたと言えそうです。
しばらくはこの傾向は続きそうですし、決済のキャッシュレス化も止まりませんから、引き続き銀行券需要の下押し圧力は続きそうです。ただし、今年の7月3日には銀行券が生まれ変わる「改刷」があります。新旧銀行券の入れ替えるニーズもあり、一時的に増えることも考えられますから、正確な予測は難しいですね。注目したいと思います。
2024年1月15日(月)  
支店長会議(2024年冬)
先週、日本銀行本店で支店長会議が開催されました。冒頭、年初の能登半島地震について、被災地域に所在している支店から地元の被害状況等を中心に報告がありました。富山事務所からも、現時点で判明している情報を報告するとともに、当地の雰囲気、受け止めを私なりに伝えさせていただきました。
なお、北陸の景気判断は、昨年末時点の判断として、秋(10月)と同じ「緩やかに回復している」としています。今後、地震の経済面への影響をしっかりと見極めていくこととします。
2024年1月9日(火)  
能登半島地震にかかる災害について、金融上の措置が発動されています
元日の夕方、能登半島で最大震度7の大きな地震が発生しました。富山県でも、震度5強とこれまでにない大きな揺れがありました。県内では多数の被害が確認されているほか、現在でも断水等で避難生活が続いている方がおられます。まだ余震が残っている状況ですから、不安な気持ちで過ごされている方も少なくないと思います。被災した地域の方々にはお見舞い申し上げます。
2日、北陸財務局富山財務事務所と日本銀行金沢支店は、災害救助法適用を受け、県内の被災者等を対象に金融上の措置を発動しました。詳細はリンク先をご覧ください。なお、石川、福井両県でも同様の措置がとられています。

2023年

                                             
2023年12月25日(月)  
二つの正常化
今年も残り1週間となりました。景気・経済情勢を振り返ってみると、二つの正常化(ノーマライゼーション)が進捗した1年だと総括しています。一つは、コロナ禍からの正常化です。行動制限が解除され、人々の社会経済活動は正常化しています。この年末の街の賑わいはしっかりと回復しているように感じます。二つめは、賃金です。25年から30年の長い間、物価も賃金もそれほど変化しない状況が続いてきましたが、今年の春闘では約30年振りの高い賃上げ率が実現しました。消費者物価の上昇が続く中で、消費者、家計にとっては大きな恵みになったと思います。こうした動きが今年だけの単発の現象であるのか、これからも継続していくものなのか、来年は重要な見極めの年になります。
日本銀行富山事務所は、この1年も地元の多くの方々に支えていただきました。改めて感謝申し上げます。どうぞ良い年越しを。
2023年12月18日(月)  
2023年12月短観(富山県分)
12/13日に、短観(23/12月調査、富山県分)の調査結果を公表しました。富山県の企業の業況判断は5期連続で改善し、2019年6月以来の水準にまで回復しました。個人消費の回復と自動車生産の増加が主な改善要因となっています。
先行きは悪化する予想です。中国を中心に海外需要の減少から製造業がもたついていること、物価上昇の影響もあり非製造業が先行きをやや慎重にみていることなどが背景にあります。所長メッセージで、もう少し敷衍していますので、是非、ご覧ください。
2023年12月11日(月)  
寒ぶり
氷見(ひみ)の寒ぶり宣言がまだでていません。ぶりは夏場にかけて日本海を北上した後、冬場に南下します。南下してきたぶりが能登半島を越えずに富山湾に流入し、氷見沖の定置網にかかります。今年、北上したぶりは少なくなかったので、寒ぶりはまずまずとの予測でした。ただ、ぶりは暖かい水を好む魚で、日本海の海水温が低く、能登半島東方の海水温が高いと、富山湾に流入しやすくなるのだそうです。寒ぶり宣言がでなかった2015年は日本海の海水温が高かったのだと聞きました。なかなか繊細ですね。このほかにも様々な要因が左右するのでまだまだ分かりません。早期の宣言を待っています。
個人的には、宣言を待ちきれずに週末に氷見でぶり丼をいただきました。たいへん美味でした。
2023年12月4日(月)  
富山の銀行建築
自分が銀行員だからなのか、どこの町でも銀行の建物が気になります。どこも堂々とした佇まいで歴史を感じさせる存在のように思います。富山県でも幾つかの古い銀行の建物があるので、少し紹介します。
高岡の山町筋にある旧高岡共立銀行本店は、日銀本店を設計した辰野金吾の監修と聞きますが、赤レンガ造りのハイカラで目立つ建物です。1914年の建物ですが2019年まで富山銀行本店として使われていました。私も着任早々の挨拶回りで近くを訪れた際には、思わず記念写真を撮りました。高岡商工会議所伏木支所の建物は、今年5月の「けんかやま」で伏木を訪ねた際に歴史を感じる立派な建物だと記憶していましたが、後で調べると旧伏木銀行本店の建物でした。土蔵造りですが洋風の建築で1910年のものだそうです。近くには昨年国宝に指定された勝興寺があります。砺波の郷土資料館は旧中越銀行本店で1909年の洋風建築です。もともとは市内中心部にあったようですが、チューリップ公園の近くに移築されて今の資料館になったそうです。ところで日銀金沢支店は、今年11月6日に金沢駅西(広岡)に新築移転しましたが、初代は辰野金吾設計で1909年の建築でした。もう現存しませんが、高岡や砺波の銀行建築と時代も重なるので、似た雰囲気だったのでしょう。
少し新しいところでは、富山市総曲輪の富山第一銀行旧本店は1951年の建築です。繁華街に近いのでよく通りがかりますが、白く太い円柱が並ぶ外壁が特徴的で目をひきます。日銀本店の近くにある三井本館にも似た趣きで、昭和初期の雰囲気があります。現本店が入っている西町の複合施設キラリは、旧本店とは打って変わった現代建築(隈研吾さんの設計)で観光名所にもなっています。日銀富山事務所が入っている北陸銀行本店は1961年の建築で登録有形文化財です。銀行建物の中央部に開口している通路が、表通りと反対側のアーケードを結んでいるのが特徴で、営業時間中には人の行き来があります。
忙しいと通り過ぎてしまいそうですが、一度立ち止まって見物してはいかがですか?
2023年11月27日(月)  
富山商業高校
今月は富山商業高校の授業で話す機会がありました。同校には、金融教育研究校として金融・経済に関する正しい知識の習得に力点をおいた研究に取り組んでいただいており、富山県金融広報委員会で支援しています。この関係で外部講師による連続講義の一つとして、お時間をいただきました。日本銀行の機能と役割についてご紹介したほか、「景気」をどのようにみていくとよいのか、ハウツーに力点をおいてお話ししました。
富山に赴任してきて、広い会場で話すのには慣れてきましたが、教室いっぱいの生徒さんを前に独特の距離感で話すのはなかなか慣れません。学校の先生というのは本当に難しい職業だなと、改めて感じました。
2023年11月20日(月)  
富山県金融経済クォータリー(2023年秋)
先週、「富山県金融経済クォータリー(2023年秋)」を公表しました。四半期毎に、日本銀行富山事務所で当地の景気情勢について判断しているものです。
今回、富山県の景気判断を引き上げて、「緩やかに回復している」としました。生産面では海外需要の弱さを反映して弱含んでいますが、個人消費がサービス消費を中心に緩やかに回復していることが、全体をリードしました。ただし、物価上昇が続いている中にあって、消費者の節約志向が強まっているといった声もあります。先行き、高めのベアが実現した今春闘以降の賃上げの動きが持続し、消費をしっかりとサポートできるか、フォローして参ります。加えて、海外経済の動向も、企業収益を通じて賃上げにも影響する可能性があり、注視が必要です。詳しくは別稿にまとめていますので、ごらんください。
2023年11月14日(火)  
くらしとお金講演会
土曜日に、富山県金融広報委員会と日本FP協会富山支部の主催で講演会をおこないました。高橋伸子さんを講師にお迎えし、家計管理や資産運用の大切さについて丁寧にお話しいただきました。当日は寒い中でしたが多くの方のご参加がありました。
「金融リテラシー調査」によると、「(家計の)資産・負債の現状について満足している人の割合」は。富山県は全国42位と全国の中でも低い結果となっています。それにもかかわらず、「お金について長期計画をたてる人の割合」は全国44位と低く、「金融経済情報を月に1回もみない人の割合」は全国12位と高めでした。
来年から新しいNISAが始まりますが、資産運用は、家計管理、生活設計と三位一体で進めるものだと思っています。富山県金融広報委員会としては、金融知識の普及に一段と注力していきます。
2023年11月6日(月)  
みんなの消費生活展
文化の日に、毎年恒例の「みんなの消費生活展」が開催され、富山県金融広報委員会も出展しました。今年は初めて富山駅の南北自由通路で開催されました。私たちのブースでは、例年通り1億円の模擬券(重さ10キロ)体験をしていただきました。また、今年からお札のデザインを使った顏抜きパネルの記念写真コーナーを作りましたが、これもたいへん好評でした。
従来の来場者は年代や属性などどうしても少し固定的なところがありましたが、富山駅はいつも多くの人が行き交い集まる場所なので、普段はあまり関心のない方々も含めてたいへん幅広い方々の来場がありました。当委員会では、金融知識の普及を推進するにあたって、関心の薄い層へのアプローチが課題だと考えているので、今回のようなイベントはたいへん効果的だったように思います。
2023年10月30日(月)  
暮らしに役立つ金融経済講演会
今月中旬の土曜日(10/21日)に、富山県金融広報委員会の主催で「暮らしに役立つ金融経済講演会」を開催しました。「お金やキャリア形成に関する日本とアメリカの違い」をテーマに、テレビでもおなじみのモーリー・ロバートソンさんに講師を務めていただきました。ロバートソンさんは県立高岡高校のご出身でしたので、当時の地元でのエピソードも盛りだくさんで、笑いに満ちたとても楽しい時間となりました。休日の雨の日でしたので少し心配しましたが、幅広い年代の方々に集まっていただくことができました。有難うございます。
11月11日にはFP協会との共催で、生活経済ジャーナリストの高橋伸子さんを講師に「くらしとおかね講演会」を開催します。こちらもよろしくお願いします。
2023年10月23日(月)  
支店長会議(2023年秋)
先週、日本銀行の支店長会議が開催されました。北陸の景気判断は、夏(7月)の「持ち直している」から判断を引き上げ、「緩やかに回復している」となりました。
席上、各地の金融経済情勢について報告がありましたが、足もとについては引き続き明るい事例が多く聞かれました。当地もそうでしたが、今夏は各地の祭りの多くが通常開催に戻ったことから人流が増加しており、インバウンドを含む個人消費を中心に景気回復の実感が広がっているようです。
もっとも、先行きを懸念する企業の声も決して少なくないようでした。第一に中国景気下振れの影響が各所に出始めています。また、中国の影響を受けやすいドイツ経済の不振もやや心配です。第二に、足もと好調な個人消費でも天井感を懸念する声もありました。また、消費者の節約志向強まりの影響も出始めており、賃上げのプラス効果は期待できるものの、今後物価上昇が消費者マインドを冷やさないか、心配する向きも聞かれました。第三に、人手不足の強まりを背景に今後も賃上げの継続が見込まれるものの、賃上げの幅については先行きの情勢や他社の動向を見極めようとする企業が現時点では少なくないようです。
2023年10月16日(月)  
カンボジアに絵本を贈る運動
先週、カンボジアに絵本を贈る運動に参加する機会がありました。現地の子どもたちの識字率向上を目指した運動で今年で24回目だそうですから、息の長い取り組みです。贈り先は年によって変わり、昨年はラオス、今年はカンボジアでした。
クメール語に翻訳されたシールを絵本に張り付ける作業でしたが、子どもたちが大切に読んでくれると思うと、普段はない緊張感がありました。知らない文字なので上下の区別も分からず、決して間違ってはいけないと思うと存外に骨の折れる作業でした。
カンボジアの識字率(2021年)は84%と、世界の貧しい国々と比較すると決して低いわけではありません。ただ、女性や農村部の識字率がなお低く、貧困からなかなか抜け出せない原因にもなっているそうです。日本の絵本で文字に触れた子どもたちが日本にも関心を持ち、成長して日本を訪れることがあれば良いなと思いました。
2023年10月10日(火)  
金融リテラシー
金融リテラシーは、経済的に自立し、より良い生活を送るために必要なお金に関する知識や判断力のことです。金融広報中央委員会では、個人の金融リテラシーの現状把握のため、定期的にアンケート調査を行っています。県別の集計結果も公表されていますが、直近の調査では富山県の金融リテラシーは全国32位でした。一方で、自己評価は比較的高く、「自信過剰傾向」は全国8位でした。こうした事情もあってか、「金融トラブルを経験した人の割合」は11%と全国2位でした。
金融教育・広報に携わる立場として、少しショッキングだったのは、「学校で金融教育を行うべきと思っている人の割合」、「家庭で金融教育を受けた人の割合」はともに全国41位(下から7番目)にとどまっていたことです。金融教育・学習の必要性を痛感しました。
10月21日にはモーリー・ロバートソンさんを講師に「暮らしに役立つ金融経済講演会」を開きます。11月11日はFP協会との共催で「FPフォーラム2023in富山」を開催します。奮ってご参加ください。
2023年10月2日(月)  
2023年9月短観(富山県分)
本日、短観(23/9月調査、富山県分)の調査結果を公表しました。
富山県の企業の業況判断は4期連続で改善し、業況の改善傾向が改めて確認できました。全産業がプラスになったのは、2021年9月以来です。新型コロナの行動制限緩和に伴う個人消費の増加や、供給制約の緩和による自動車生産の増加といった好影響は、製造業・非製造業を問わず県内企業に幅広く波及しています。この結果、今回調査で、全産業、製造業、非製造業の3区分の業況判断はそろってプラスとなりました(2019年9月以来4年振り)。先行きも、業況は改善する予想です。先行き改善予想は2021年3月以来ですから、久しぶりに先行きに楽観的な自信が広がっているようです。もっとも、原材料高の影響から採算悪化を訴える声が根強いほか、海外経済の減速、これまでの消費者物価上昇が個人消費に与える影響など、先行きの景気動向をみるうえで十分な目配りは必要です。
所長メッセージで、もう少し敷衍していますので、是非、ご覧ください。
2023年9月25日(月)  
富山で、にちぎん
先週、黒部市の宇奈月小学校の5、6年生を対象に、「富山で、にちぎん」を開催しました。日本銀行では、日銀広報の一環で学校向けのオンライン授業を行っています。今回は、黒部市と東京の日銀本店をオンラインで繋いで、お金にまつわるクイズや日銀本店本館(東京駅舎を建築した辰野金吾博士の設計、重要文化財)のバーチャル見学に参加してもらいました。私も富山市から参加して、富山県民の金融リテラシーなどを(かみくだいて)お話ししました。
宇奈月小学校は富山県金融広報委員会の金銭教育研究校なので、今回はその活動の一つとしてオンライン授業を行いました。他の学校(小・中・高・大)でもニーズがあれば企画していきたいと思っています。ご希望があれば前広に日銀富山事務所にお声掛けください。なお、リアルでの金融広報アドバイザーの派遣も引き続き行っています。
2023年9月11日(月)  
剣岳
8月の終わりに剣岳に登ることができました。前日、室堂から入って、剣岳近くの山小屋で一泊。翌日、夜明け前からヘッドライトを付けて活動を開始。途中は鎖場の連続で、あまりの高度感に足がすくみました。予習のため、出発前に映画「剱岳 点の記」を鑑賞しましたが、迫力の映像にかえって恐怖心を持ってしまったのが良くなかったのかもしれません。どうにかクリアし約3時間で2999メートルの山頂に着きました。まだ早い時間だったので、雲ひとつない圧巻の全周パノラマで感激。北アルプスはもちろん、八ヶ岳、南アルプス、富士山まで見渡すことができました。そのまま下山しましたが、お昼前にはガスが上がってきていたので、夜明け前のスタートで正解でした。
山登りは若い頃だけで長いブランクがありましたが、せっかく富山に来たからと今年の夏から再開しました。剣岳はずっと目標にしていたので、とても良い思い出になりました。
2023年9月4日(月)  
おわら風の盆
今年も1日から3日にかけて越中八尾でおわら風の盆がありました。私も2日目に訪れましたが、ゆったりと鑑賞することができました。一般客も参加できるという大輪踊りの時刻まで残れなかったのが残念ですが。
今年は全国から3日間で19万人が集まったそうです。行動制限の残っていた昨年の12万人から大きく増加し、コロナ前の水準に回復しました。八尾だけでなく、県内の観光地もたいへん賑わったようです。一方で、祭りの担い手確保の問題は深刻です。伝統継承のためには地元在住・出身者以外にも地元と関りを持つ「関係人口」まで巻き込んだ取り組みが必要だと思いました。
2023年8月28日(月)  
夏休み銀行体験隊
8月の頭に「夏休み銀行体験隊」を見学しました。このイベントは、富山県銀行協会の主催、富山県金融広報委員会の共催で、毎年、夏休みの時期に小学校中高学年の児童を対象に開催しています。地元の金融機関に交代でお願いしていますが、今年は富山銀行本店(高岡市)での開催でした。お金の話や「おこづかいゲーム」を通じて、金融教育・学習の切っ掛けになるよい機会ですし、銀行の店頭、職場、食堂といった普段あまり立ち入ることのないバックヤードを覗けるのも大きな魅力です。参加した子どもたちの反応も良く、たいへん楽しいイベントでした。銀行探検隊は、2020年、2021年と中止していましたが、昨年のオンライン開催に続いて、今年は4年振りのリアル開催でした。暑い中でしたが、富山銀行の皆さんには万全の準備・運営をしていただき、有難うございました。
夏休みの終わりが近づき、自由研究に悩まされているご家庭も少なくないように思います。今年の「銀行探検隊」はもう終わってしまいましたが、バーチャルでよろしければ日本銀行でさまざまなコンテンツを提供していますので、ご活用ください。
2023年8月21日(月)  
オーバードホール中ホール
7月にオープンしたオーバードホール中ホールを見学する機会をいただきました。隈研吾さんが監修されたそうで、ロビーの吹き抜けは木材を使った居心地の良さを感じる意匠です。4階席までありますが、すり鉢状に傾斜のあるつくりで、どの席からも舞台との距離が近く感じました。演劇やコンサートにも良いですが、建物内にはほかにも使える部屋があるので、イベントやコンベンションにもよさそうだと思います。富山駅からも近いので、新しい人の流れができそうで期待しています。
2023年8月14日(月)  
魚津のたてもん祭り
8月あたまに、魚津のたてもん祭りを見てきました。「たてもん」は漁船の帆にみたてた高さ16メートルの柱に多数の提灯を吊り下げた山車です。各町内を発したたてもんが諏訪神社の前に集まり、順番に境内に入っていきます。二等辺三角形の灯りが曳き手によって威勢よく回転し、夜空に光の輪になって浮かび上がるところが、ハイライト。見応えがあります。
みたところ地元客が多いかなと思いましたが、ひどい混雑もなく快適に見物できるので、この時期に富山に訪れる県外客にもおススメです。周辺でいくつかのイベントが連動していて、この日にはあいの風魚津駅の駅前通りで「せり込み蝶六」踊りの街流しもやってました。
2023年7月31日(月)  
県内小学校での金融教育
県内の私立小学校である片山学園初等科で取り組んでいる金融教育の中間報告会があったので、参加してきました(報告会の模様)。同校は、農林中央金庫富山支店と連携して、農業教育、金融教育に取り組んでいます。富山県のブランド米「富富富」の栽培から、収穫した米を使ったます寿司の販売・広告までの、一連の取り組みをご紹介いただきました。いきいきと楽しそうな児童の姿が印象的でした。
金融・金銭教育は、座学で知識を身に付けることも必要ですが、学科ではないので授業や講習会だけですべての必要な知識や見識が身に付くものではありません。自分で学び、考えることが求められます。この点、学校での参加型・体験型授業は、生徒・児童一人ひとりの気付きやモチベーションを高める良い切っ掛けになるのでたいへん有効だと思っています。富山県金融広報委員会では県内の各種学校の金融・金銭教育を支援しています。金融の専門家である金融広報アドバイザーの派遣等の相談は、日本銀行富山事務所にお寄せください。
2023年7月24日(月)  
立山登山
立山は、7月1日の山開きの後、悪天候が続き、先週の3連休最終日17日が今シーズン最初の好天だったそうです。私は、7月入り後、毎日、気象予報と室堂のライブカメラをチェックしていましたが、この努力が実り、好天の立山に来訪することができました。稜線からの眺めは素晴らしく、剣岳はもちろん、槍ヶ岳の方まで見渡す大パノラマ。雷鳥の親子にも遭遇できました。天気の良い日を選ぶことができるのは、富山在住の特権だと実感しました。
室堂から浄土山を経由して雄山、大汝山、富士ノ折立を巡り、別山まで足を延ばして立山三山を踏破する計画でした。小学生も遠足で行くと聞いていたので甘く見ていましたが、雄山の登りで随分と体力を消耗してしまったようです。帰りのバスの時刻が気になり、富士ノ折立の後、大走りを雷鳥沢に下りるコースに変更しました。下りでずいぶんと脚力を使ってしまった後、雷鳥沢から室堂への登り返しは本当に苦しく、「体力消耗のため、立ち往生して遭難」との見出しが脳内を巡りました。コース変更は適切な判断だったようで、室堂のバス乗り場にやっとの思いで辿り着いたのは、最終バスの30分前でした。出発前はコースタイムを余裕で切るつもりでしたから、過信は禁物だと改めて肝に銘じました。
2023年7月18日(火)  
支店長会議(2023年夏)
先週、日本銀行の支店長会議が開催されました。北陸の景気判断は、春(4月)に続いて、「持ち直している」です。
全国各地の金融経済情勢について報告がありましたが、海外景気減速の影響はあるものの、全体的には明るいトーンの報告があったように思います。新型コロナからの経済社会活動の正常化に伴って、個人消費が回復していることが大きかったようです。また、今年の春闘で賃上げへの動きが広がり、これが消費者マインドにも好影響を及ぼしている手応えもあったと思います。設備投資も、合理化・省力化努力、DXや脱炭素を含む事業変革のための投資が引き続き広がっています。
この間、人手不足を訴える声は前回からさらに強まっている印象です。このため、中小企業も含めて積極的に賃上げを行うことで人手を確保しようと苦心する事例が多く聞かれました。賃上げの原資を確保するためにも、まずは値上げの実現に模索するわけですが、一方で商圏や他社との競合から値上げが難しく、採用難による業容縮小を懸念する声も聞かれるようです。
2023年7月14日(金)  
富山県に金融上の措置を発動
富山県内では12日夜から13日朝にかけての線状降水帯の影響で大きな被害が発生しました。被災した地域の方々にはお見舞い申し上げます。14日も引き続き土砂災害を警戒する予報がでています。どうぞ皆さま、お気をつけてください。
北陸財務局富山財務事務所と日本銀行金沢支店は、7月7日からの大雨にかかる災害等による災害救助法適用を受け、県内の被災者等を対象に金融上の措置を発動しました。詳細はリンク先をご覧ください。
2023年7月3日(月)  
富山県金融経済クォータリー、短観(富山県分)を公表しました
本日、「富山県金融経済クォータリー(2023年夏)」と、「短観(2023年6月調査)の結果(富山県分)」を公表しました。
県内景気は、昨年春からの「持ち直し」の地合いが続いています。半導体などの供給制約が緩和しつつあることや、人流の回復が続く中で個人消費を中心に需要の持ち直し傾向が続いていることが、主な背景となっています。
「所長メッセージ」で少し敷衍しましたので、こちらもご覧ください。
2023年6月26日(月)  
特殊詐欺に気を付けて
先週、富山県金融機関防犯協会の研修会に参加し、特殊詐欺の最近の傾向と防止策について講義を受けました。
特殊詐欺は、いわゆるオレオレ詐欺や還付金詐欺など、「犯人が電話やハガキ(封書)等で親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、医療費の還付金が受け取れるなどと言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪(現金等を脅し取る恐喝や、隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る詐欺盗(窃盗)を含む)」(警視庁)です。
手口は、年々巧妙になっており、1件あたりの被害金額も大きいので、細心の注意が必要です。少しでも不審に思えば、家族や警察に遠慮なくご相談ください。警察相談専用電話は、#9110 です。
2023年6月19日(月)  
若手社会人向けの金融経済教育
富山県金融広報委員会では、中立・公正な立場から、県民の一人ひとりの金融リテラシーの向上を目指して積極的に活動を展開しています。活動を通じて、大学生、若手社会人など若い世代に向けた発信チャネルが不足しており、これを強化することが大きな課題だと考えています。ここ数年、県内各地の経済団体にお願いをして、団体が主催する若手社会人向けの各種研修・イベントに金融経済教育の講義を入れて頂いています。おかげさまで、多くのみなさまのご賛意、ご協力を得まして、着実に開催実績が積みあがっています。今後も、このチャネルの一段の拡充に努めていく方針です。もしも関心のある団体、グループがあれば、日本銀行富山事務所(富山県金融広報委員会事務局)に前広にお申し出ください。
同時に金融経済教育のeラーニング講座である「マネビタ」の普及も有効な取り組みだと考えています。どこからでもオンラインで受講できるのでタイパを重視する若者にはうってつけです。当講座は、日本銀行、金融庁、全銀協、日証協といった関係官庁、団体が連携して作成したものですから、特定の立場に偏ることなく、安心してご利用いただる内容です。誰でも、無料で受講できるので、是非、ご検討を!
2023年6月12日(月)  
車椅子バスケ
少し前のことになりますが、車椅子バスケの東京パラリンピック・銀メダリスト宮島選手の講演会を聞きに行きました。県選抜選手を目指していた中二で靱帯断裂。その後の手術時の医療ミスで足を切断せざるを得ず、絶望に追い込まれた話をおうかがいしました。そこから抜け出すきっかけとなったのが、車椅子バスケを題材にした漫画「リアル」だったそうです(話題の映画ファーストスラムダンクの井上雄彦さん原作)。最近入手して一気読みしましたが、登場人物それぞれがバスケを通じて自らの悔いや思いを乗り越える姿に感動しました。
講演会のあとに車椅子バスケ体験会もあり、私も参加しましたが、老若男女だれでも無邪気に楽しめる競技でした(翌日、両腕はひどい筋肉痛でした)。車椅子バスケは健常者も選手として参加できるのですが、まずはこうした体験会を通じて、障がいや障がい者競技への理解を深めて欲しいということでした。
2023年6月5日(月)  
なるほどマネーライフ
「なるほどマネーライフ」というFMとやまのコーナーがあり、お金や消費生活、金融経済に関する話題を分かりやすくお伝えしています。富山県金融広報委員会では、このコーナーの出演者として、金融の専門家である金融広報アドバイザーを派遣しています。毎月第2・第4月曜日の16:30からの10分弱と短い時間ですが、気楽に聞ける内容ですので、是非ダイヤルを合わせて聴いてください。
私も年数回出演していますが、次回は来週の6月12日(月)16:30~ 最近の景気情勢についてお話しする予定です。
2023年5月29日(月)  
高岡法科大学、富山短期大学
先週は高岡法科大学、富山短期大学のそれぞれで講義を行う機会をいただきました。日本銀行の役割についてお話ししましたが、最近の話題として、2024年度上期の改刷や中央銀行デジタル通貨(CBDC)の取り組み状況についてお話をしました。また、金融経済のトピックスとして日本の労働市場の変化について解説しました。話しながら、少し難しい話を選んでしまったのではと心配しましたが、学生さんたちは確りと聞いてくれた様子で少しホッとしました。
2023年5月22日(月)  
伏木けんかやま かっちゃ
週末に伏木曳山祭の見物をしました。暗く狭い路地をイヤサーの掛け声を頼りに進んでいくと、煌々と灯るたくさんの提灯をさげた山車が現れ、本当にワクワクしました。昼間の花山車も良いけど、提灯山車は格別ですね。山車同士がぶつかりあう「かっちゃ」はずしんと振動が伝わってきて、すごい迫力。思わず「おーっ」と声をあげずにはいられませんでした。
伏木曳山祭は以前は5月15日と決まっていましたが、平日だと曳き手の確保が難しいといった理由から、最近、5月第3土曜日の開催に変わりました。また、以前は参加できなかった町外の方や女性の参加も増えているそうです。人手不足の問題は深刻でさまざまな分野に影響が出ていますが、人手不足を良い機会と捉えて自ら変革できるかどうかが、これからは重要になってくるのかもしれません。そうした取り組みの成果もあってか、私の訪れたけんかやまは夜遅くにもかかわらずたいへんな人出で賑わっていました。
2023年5月15日(月)  
富山県金融経済クォータリー(2023年春)
先週金曜日(12日)、「富山県金融経済クォータリー(2023年春)」を公表しました。四半期毎に、日本銀行富山事務所で当地の景気情勢について判断しているものです。
今回、富山県の景気判断は「持ち直している」と、前回(2023年冬)の判断を据え置きました。県内景気は、生産動向など製造業の活動が一進一退を続けていますが、サービス消費を中心に個人消費の持ち直しが続いていることから、昨年春からの「持ち直し」の地合いが続いています。こうした中で、経済活動の半分以上を占める個人消費がリードする形で、全体の水準感を徐々に切り上げています。
先行き、こうした構図はしばらくの間は変わらないとみています。そうした中で、①海外景気減速の影響、②物価上昇が個人消費に与える影響、③賃上げなど雇用・所得環境の改善の持続性について、見極めていく必要があり、引き続きフォローします。
2023年5月8日(月)  
富山の曳山祭り
このGW連休中は、富山県内の曳山祭りをハシゴしました。私の出身地にも曳山祭りがあり小学校卒業まで山車に乗って鉦を叩いていたので、個人的に関心があります。4月29日の石動を皮切りに、高岡、八尾、城端を立て続けに訪れました。それぞれ特徴のある山車、掛け声、唄、囃子、歴史があり、興味深く感じました。
今年のGWは、県内各地でコロナ前を上回る人出があったようです。私の訪れた祭りでも、帰省客を含む県外客で混みあい、アジア、欧米などのインバウンド客もよく見掛けました。県内景気にとっては大きなプラス要因ですが、一方で関連業界では人手不足の影響が重くのしかかっています。ヒアリング情報も含めて、慎重に情勢判断が必要です。5月12日、富山県金融経済クォータリーを公表します。
最後に、7日の試合で富山グラウジーズのB1残留が決まりました。おめでとうございます。
2023年4月24日(月)  
春の支店長会議
先週、日本銀行の支店長会議が開催されました。これまではリアルとオンラインのハイブリッドでの運営でしたが、今回より全面的に対面形式に戻りました。久しぶりの同僚とも話をする機会があり、対面・集合のメリットを実感できました。
地域の景気判断は、供給制約や感染症の影響が和らぐもとで、いずれの地域でも景気は持ち直しています。今回の報告で印象に残ったのは、人手不足の影響が経済全体に広く表れていることです。インバウンド需要を含む個人消費は、サービス需要を中心にしっかりと回復しています。ただ、対応する人手が不足していて、ホテル等の稼働率を十分に引き上げることができていないなど、回復している需要を取りこぼしているとの指摘が多く聞かれました。また、地方の中小企業でも賃上げの動きが広がっていますが、その背景には物価上昇とともに人手不足感の高まりが大きいようです。収益面で必ずしも十全でない中で久方ぶりのベアを実施する、企業経営者の苦渋の決断が多く報告されました。
日本の人口動態を踏まえると、今後も人手不足の状況が目立って改善することはないでしょう。今も多くの企業が取り組んでいますが、合理化・省力化努力、DXや脱炭素を含む事業変革への取り組みの一層の広がりが望まれます。
2023年4月17日(月)  
がんばれ富山グラウジーズ
週末、富山グラウジーズの試合の観戦に行きました。富山グラウジーズは富山市を本拠とするプロバスケットチームで、BリーグのトップカテゴリであるB1に所属しています。これまで観戦したことがなかったのですが、B2への転落の危機にあると聞き、急きょ応援に行くことにしました。
富山駅から会場である富山市総合体育館には徒歩移動ですが、チームカラーである赤のタオルやユニフォームを身に付けたサポーターが続々と集まる様子に気分があがります。会場に入ると、轟音の音楽とアナウンス、スモーク、照明が使われて、普段の体育館とは全く異なる雰囲気にのまれます。自由席でしたがそこそこコートに近い席を確保でき、迫力のある試合を楽しみました。周囲は何度も応援に来ている様子の家族連れが多く、スポーツの人を集める力、特にエンターテイメントとしてのプロスポーツの可能性を実感しました。
試合は65対95で敗れて残念でしたが、まだまだB1残留の可能性は残しています。連休中にもホームゲームがあるので、連れ立って応援に行ってはいかがですか。
2023年4月11日(火)  
春の四重奏
3月末に予てよりみたかった春の四重奏をみに行きました。春の四重奏は、富山県の東、朝日町の舟川べりあたりからみる春の風景のことで、北アルプス朝日岳の白、桜のピンク、菜の花の黄色、チューリップの赤の四色の競演のことを言います。学習帳の表紙写真にも採用されているそうなので、県外の人もよくご存知かもしれません。私が訪れたタイミングでは、今年の桜の開花があまりにも早く、菜の花が間に合わず、2.5重奏くらいの仕上がりでした。それでも多くの人が集まり、ずいぶんと賑やかでした。翌週あたりにはギリギリ菜の花が咲いたと聞いて羨ましく思いましたが、来年に楽しみを取っておきます。
帰りは入善の海洋深層水仕込みのカキを食べました。
2023年4月3日(月)  
2023年3月短観(富山県分)
本日、短観(23/3月調査、富山県分)の調査結果を公表しました。
今回の調査結果をみると、県内企業の業況感は足元こそ小幅ながら改善していますが、全体的に慎重な見方が強まっているようです。
製造業では、半導体不足を背景とした自動車向け需要の下振れや原材料コスト高の価格転嫁の遅れが、重石となっています。いずれのマイナス要因も、最近は状況が改善したと指摘する声も聞かれますが、逆に悪化しているとの見方も入り交じり、全体では一進一退の動きが続いています。一方、非製造業では、インバウンド客の入り込み増も含めて社会・経済活動が一段と正常化に向かうとの期待は、継続していますが、回復1年目に比べて2年目の回復ペースは緩やかであると慎重に予想する向きが少なくないようです。
とは言え、先行き、ややペースダウンが見込まれるものの、県内企業の増収基調は継続する見通しです。そうした中で、今後、世界経済、特にIT関連の変調の悪影響の強まりが予想されることから、内外需要が軟調に推移する可能性があります。現時点で県内企業の業況・業績を大きく下押しする状況ではありませんが、今後の動向には警戒が必要です。一方で、供給制約や価格転嫁の遅れは、思いのほか長引いている印象がありますが、ある程度の時間をかけ、緩やかに解消していくことが見込まれます。そうした中で、企業の収益性・生産性改善に向けた取り組み、投資が、滞ることなく確りと継続していくよう、注視していく必要があります。
2023年3月27日(月)  
着任して1年になりました
昨年の3月22日に着任しましたので、1年が経ちました。この1年間、銀行券の流通、県金融広報委員会の活動、金融経済調査、講演等の対外発信など、積極的に取り組むとともに、県内各地にも(観光地も含めて)ずいぶんと訪問することができたように思います。改めて、当地の皆さま方のご支援があればこそと、感謝しております。引き続き、お世話になりますので、よろしくお願いします。
2023年3月20日(月)  
生誕120年 棟方志功展(富山県美術館)
この週末は、富山県美術館に「生誕120年 棟方志功展」をみに行きました。初日でしたが雨天のためか、ずいぶんとゆっくりと鑑賞することができました。
あまり詳しくないので、棟方志功と言えば谷崎潤一郎の表紙のイメージくらいしかなかったのですが、富山に来るといろいろと見掛ける機会が増えて、ぐっと身近になった版画家です。昨年の秋、画伯が福光に疎開中の住居を訪れましたが、「厠」(の全面!)も含むそこら中に肉筆画が描きつけられていて圧倒されました。版画といえば数十センチ四方の連作が多い印象ですが、今回の企画展では横幅数メートルの大作の展示も多く、迫力満点です。
コレクション展も覗きましたが、好きな画家デルヴォーの作品を見つけました。
2023年3月13日(月)  
マスク
本日(3/13日)より、マスクの着用が個人の判断となりました。ニュースや街の風景をみる限り、先週とあまり変わらないようです。まだ様子見の人も多いのでしょう。
この1年間は、感染症予防と経済活動の両立が進みました。控えていた外出や買い物、宿泊・観光が増え、地域経済を活性化させたと思います。ただ、それでも3年前の水準に達しない経済指標はたくさんあります。まだまだ慎重な判断を求められるシーンもあるかと思いますが、これから徐々に平常を取り戻していくのかと思うと、感慨ひとしおです。
2023年3月6日(月)  
want と must
高岡で人材活性プロデューサー大谷由里子さんの講演を聞く機会がありました。大谷さんは元吉本興業のマネージャーで数々の芸人を売り出し、企画を成功させてきた方だそうです。講演のメインはコーチングの話でしたが、冒頭に成功する人の特徴点のお話しが印象に残りました。数多くの芸人をみてきて、成功する芸人には「何を実現したいのか」「何者になりたいのか」といった明確な「want」があるそうです。また、最初はwantがあっても、いつしか守りに入り、「何々をしなければならない」といった「must」に変わってくると、うまくいかないことが多いともおっしゃっていました。
少し前に講演で聞いた伊藤羊一さんの「あなたの夢は何ですか」(所長ボイス 2023年2月20日(月))に通ずるところがあり、いろいろと考えさせられました。
2023年2月27日(月)  
今年の雪
気象の世界では12月から2月を冬と言うそうですから、今年の冬の雪は少なかったと言って良いでしょう。
富山地方気象台の統計をみると、2023寒候年(2022年8月~2023年7月)の降雪量は125cm。2021年387cm、2022年373cm、平年253cmに比べてかなり少なかったことが分かります。平年に比べて降水量は少なめ、気温は高めでした。ここ数年、冬に寒気を呼び込む(傾向がある)ラニーニャ現象が続いており、シーズン前には今年は大雪になるとの予測もありましたが、富山については外れた恰好です。ただ、1月終わりの「最強寒波」は全国的には相応の雪を降らせましたから、たまたま富山市内の雪の量が少なかっただけなのかもしれません。なお、気象庁では、数年にわたって続いたラニーニャ現象はまもなく解消するとの見通しを発表しています。
2023年2月20日(月)  
あなたの夢は何ですか
土曜日に富山大学に講演会を聞きに行きました。講師は、アントレプレナーシップ、起業家の育成に取り組んでおられる伊藤羊一さんでした。伊藤さんは講演の機会にはいつも「あなたの夢は何ですか」と問いかけるそうなんですが、聴衆の中の中高年はみんな少し困ったような顔つきをするそうです。そういえば私も十年ほど前に、就活中の学生から同じ問いを受けた経験があります。その時には自分のような中年に夢を尋ねる真意を測りかねて、あまり良い受け答えが出来ませんでした。でもよく考えると、その学生さんは私の夢に興味があったのではなく、日銀が中年になっても夢を持てるような組織なのかを確かめたかったんでしょうね。そういう意味ではひどい失敗でした。
伊藤さんは、講演を通じて、いくつになっても夢をもち、語ること、その前提として、他人の夢を笑わないことが大切だと、強調されていたように思います。参加者である大学生や高校生が熱心に質問をしている姿をみて、たいへん良い刺激になりました。私も自分の夢を探してみようと思いました。
なお、この講演会は、富山経済同友会の起業家支援事業「スケッチオーデション」のプログラムの一コマです。ご関心があれば同友会のサイトをご覧ください。
2023年2月13日(月)  
富山県金融経済クォータリー(2023年冬)
本日(13日)、「富山県金融経済クォータリー(2023年冬)」を公表しました。四半期毎に、日本銀行富山事務所で当地の景気情勢について判断しているものです。
今回は、「富山県の景気は、持ち直している」と、景気判断を引き上げました。前回までは「基調としては持ち直している」と判断していたので、「基調としては」がなくなった形です。経済活動の半分以上を占める個人消費で、「持ち直している」と判断を引き上げたことが主な背景です。当地の個人消費は、昨年中を通じて人流が回復したことから、緩やかですが着実に持ち直す動きが続いていました。この冬も感染第8波に見舞われたほか、寒波、降雪もありましたが、均してみると人流の増加とともに消費が増える構図が続いています。特に、旅行・宿泊については、全国旅行支援の追い風もあり、持ち直しの動きが広がっています。
先行き、先進国を中心に成長鈍化が予想される世界経済のほか、物価上昇が続く中での賃金、特にベアの動向についてはしっかりと注視する必要があります。
2023年2月6日(月)  
高岡の鋳物
高岡で鋳物の鋳造体験をしました。鋳造は、主に金属を溶かして、鋳型に流し込むことで、目的の形状を得る金属の加工方法です。鋳型をどのように作るのかで、手法の違いがありますが、体験では、砂を固めて型を得る方法をご指導いただきました。
金属製の模型を型枠に置き、砂で固めます。何度も押し固めたあと、ひっくり返して、同じ要領で砂を固めます。この際、あとで金属を流し込むための湯口を確保します。一通り固め終えると、模型を取り出すために型枠を上下に分離します。ここで不用意な動きをすると、せっかくできた原型が崩れてしまうので、細心の注意が必要です。砂型ができると、湯口から融解した金属を流し込み、冷えて固まるのを待つと、出来上がりです。たまに湯回りが悪く穴が開いてしまうことがあると脅かされつつ、砂型を壊すと、まだ冷え切ってない製品が出てきました。この後に磨き工程を行います。
多くの製品が今でも同様の工程で作られていると聞きました。大変な手間が掛かっていることを実感しつつ、高岡のモノづくりの歴史に思いを馳せる良い機会となりました。お子さんでも参加できるようなので、高岡にお越しの際にご検討されてはいかがでしょうか。
2023年1月30日(月)  
お金の誕生
お金がどのように誕生したのか。太古の物々交換が、いつしか貨幣が使われるようになった。学校ではそのように教わったように思います。年末に読んだ本に書いてありましたが、今では、文化人類学等の貢献で、物々交換は存在しなかったというのが通説になっているそうです。
原始的な貨幣の例として、ミクロネシアのヤップ島の石貨(巨大なものでは1トン以上の重量)は有名ですが、確かに実際に交換に使われていたとは考えにくいですよね。どうやら、物理的に交換するのではなく、「所有権」を移動させていたようです。7000年前のメソポタミアでは、どれだけ貸した、どれだけ払ったという事実を帳簿に付けることで、信用の取引を行っていました。こうした「(みんなが受容する)価値尺度としての機能」が徐々にお金に変わっていったと考えられているようです。
日銀金融研究所のサイトで、「マネーシステムの歴史を語る」という鼎談が掲載されています。このあたりの話を面白く紹介していますので、是非ご一読ください。
2023年1月23日(月)  
富山市の消費者物価
本日(1/23日)、2022年12月の富山市の消費者物価(CPI)が公表されました。変動の大きい生鮮食品を除いたベースで、前年同月比+4.0%の上昇となりました。前月(+3.7%)から伸び率が高まった形です(全国も同様の動き)。目先は高めの伸び率が続きますが、その後はこれまでの輸入物価の上昇を起点とした値上げが物価を押し上げる力は徐々に弱まっていきます。また、政府の経済対策(電気代・ガス代の負担緩和策など)によるエネルギー価格の押し下げ効果もあって、今年の半ば(夏場から秋口)にかけてプラス幅は縮小すると予想しています。
ただし、国際商品市況や金融・為替市場の動向など、物価の先行を巡ってはまだまだ不確実性は高い状況が続いています。引き続きしっかりとウォッチしていく必要があります。
2023年1月16日(月)  
勝興寺
昨年、高岡市の勝興寺が国宝に指定されました。同じ市内には国宝瑞龍寺があり、複数の国宝建築があるのは北陸3県で高岡市だけです。私が訪れたのは国宝指定答申の少し前だったので、参拝客はまだ少なく、本堂の荘厳な空間を独り占めできました。答申後は、参拝客が大変増えていて、とても活気づいているようです。周辺には万葉歴史館、北前船資料館などもありますし、景勝地である雨晴海岸も車ならすぐ近くです。効率よく回るには車が必要ですが、氷見線でゆっくりというのもありだと思います。
勝興寺はもともと越中国の国府があったところですから、大伴家持が国司として5年間ここに務めたことになります。奈良時代まで遡る歴史を有する土地を訪れると、神妙というのか少し不思議な気持ちになりますね。
2023年1月10日(火)  
TikTokなZ世代
年始に世界の十大リスク(ユーラシアグループ)が発表され、新聞等でも取り上げられています。今年の9番目のリスクは「TikTokなZ世代」でした。Z世代は1990年代半ばから2010年代初頭にかけて生まれた世代。現在10代から20代半ばの若者で、世界人口の30%を占めるそうです。デジタルネイティブである彼らは、早くからマーケティングの世界で注目されていましたが、今、続々と社会で働き始め、選挙権を持ち政治に参加しています。SDGsや環境対応における存在感はもちろんですし、昨年の米国中間選挙でも選挙結果に重要な影響力を持ったと言われています。
日本に住んでいると、こうした動きはニュースとして見聞きはしますが、なかなか実感が持てません。それもそのはずで、日本のZ世代は1900万人程度と全体の15.5%に過ぎません。かなり意識的にフォローしていかないと、世界と日本とのギャップがますます広がりかねないとの危機感を持ちました。因みに、富山県のZ世代も計算しましたが、14.4万人(全体の14.1%)でした(2021年10月1日時点)。日本全体では、今後、Z世代のウエイトは緩やかに上昇していきますが、富山県では若者の流出傾向を踏まえるとさらに低下する可能性が高いと思います。これまで以上に意識して若者の意見を取り入れる必要がありそうです。
先週金曜は、富山大学で最近の経済情勢について講義をしました。Z世代である彼らと活発な議論を!と期待しましたが、なかなかそういうわけにはいきませんでした。
2023年1月4日(水)  
新年あけまして おめでとうございます
昨年3月の着任後、富山での初めてのお正月を迎えました。大雪にならないかと身構えていましたが、存外に過ごしやすい天候で、大晦日、お正月をのんびりと過ごすことができました。昨年は、物価上昇(CPIは40年振りの上昇率)、為替円安(32年振りの円安水準)と、年初には思ってもみなかった大きな変化がありました。一方で、新しい働き方やコミュニケーション、暮らし方を考える、見つめる機会が多かったように思います。望ましい変化だけでなく、できれば避けたい変化もありますが、あまり先入観を持たず、まずは受け止めて、しっかりと向き合った後、前向きな挑戦に繋げていくことが肝要と心掛けています。
今年も、銀行券の流通、富山県金融広報委員会の活動、金融経済調査、講演等の対外発信など、富山事務所職員一同、がんばってまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

2022年

                                          
2022年12月26日(月)  
良いお年を!
令和4年も残すところ6日となりました。今年は「3年振りに」という言葉をよく目にしました。おわら風の盆をはじめ、県内各地の曳山祭り、花火大会、富山マラソンなど各種イベントが3年振りに開催されて、たいへん盛り上がったように思います。新型コロナの感染はまだ続いていますが、感染防止と社会経済活動の両立が強く意識されて、随分と前向きな気持ちになれる1年でした。
日本銀行富山事務所も、銀行券の流通、富山県金融広報委員会の活動、金融経済調査、講演等の対外発信など、積極的に取り組むことができた1年でした。これも、地域の皆さまからさまざまな形でご協力、ご支援をいただいた賜物と思っています。改めて感謝申し上げます。どうぞ良い年越しをお迎えください。また、来年もよろしくお願いします。
2022年12月19日(月)  
初雪
先週14日に富山市内で初雪が降りました。平年より11日、昨年より12日遅いそうです。そして土日には初積雪となりました。直前まで、あまり雪がふる雰囲気がなかったので、地球温暖化で暖冬なのかなと少し甘く考えていましたが、あっという間に冬本番で毎日寒い寒いとこぼしています。
富山の人と雪について話すと、38豪雪、56豪雪、59豪雪といった単語がよく出てきて、昔は2階から出入したものだと話す方もいらっしゃいます。最近はそうでもないとも聞きますが、令和2年(2021年)1月には、38豪雪以来35年振りに富山市内で1m超の大雪がありました。今年も大雪との予測もありますので、油断せずに備えたいと思います。
なお、今日は防水のショートブーツで出勤しましたが、長ぐつも欲しいなと思いました。この時期に富山を訪れる方は富山市観光協会のページなどをご覧ください。
2022年12月14日(水)  
2022年12月短観(富山県分)
本日、短観(22/12月調査、富山県分)の調査結果を公表しました。
今回の調査結果をみると、全体として県内企業の業況感は改善しました。内訳をみると、非製造業がはっきりと改善した一方で、製造業はやや大きく悪化しました。
新型コロナウイルスの感染対策と社会・経済活動の両立が進む中で、春先より、人の流れが回復していました。これまでも、ミクロ・ヒアリング情報では、小売や宿泊・飲食、対個人向けサービスなど幅広い業種で持ち直しの動きが指摘されていましたが、原材料高等による採算悪化もあって、非製造業の業況の改善は少し立ち遅れていました。この部分が、今回一気に改善に結びついた形です。最近の全国旅行支援のプラス効果も業況の押し上げに貢献しているようです。
一方で、製造業は、グローバルな生産・輸出が回復する中で、非製造業よりも業況感の良い状況が続いていましたが、今回調査では、既往の原材料コスト高の価格転嫁の遅れや、自動車向け需要の下振れなどから、やや大きめの業況悪化となりました。価格転嫁にしても、供給制約の緩和にしても、一頃に比べると着実に進捗していますが、それでもまだ十分と言える状況ではないことが、改めて確認されたと言えます。
先行き、製造業は改善、非製造業は悪化する見通しとなっています。引き続き原材料高の影響や価格転嫁を進める動きが注目されるほか、少し長引いている供給制約の帰趨など、先行きの不透明感は拭えません。また、先進国を中心に来年の世界経済の見通しが下振れています。これらの県内企業への影響には下向きも上向きも双方考えられます。引き続きしっかりと注視する必要があります。
2022年12月12日(月)  
みんなの消費生活展
土曜日に富山市民プラザで「みんなの消費生活展」が催されました。新型コロナ感染の影響で、昨年、一昨年と中止でしたので、3年振りの開催です。今年は「新しい日常の中、みんなで築く持続可能な消費生活」をテーマに、さまざまな団体、グループからの出展がありました。クイズラリーもあって楽しい催しでした。富山県金融広報委員会からも、金融知識の普及等のため、例年通り、出展しました。私たちのブースでは、1億円の模擬券(重さ10キロ)を持っていただく体験コーナーを設け、来場者の皆さまに楽しんで頂きました。
今週の水曜、14日は、日銀短観の公表日です。富山県内企業の集計結果についても、このサイトで公表するので、是非ご覧ください。
2022年12月5日(月)  
人への投資
先日、「富山県中小企業の振興と人材育成に関する県民会議」に参加させていただきました。県から中小企業振興施策について説明があった後の意見交換では、いろいろなご意見をお伺いできて勉強になりました。ちょうど政府の総合経済対策が打ち出され、その中で「人への投資」が重点項目の一つとして掲げられていたこともあり、人材育成に関するご意見が多かったように思います。私からも、企業が従業員の学びを主導するリスキリングは、中小企業では対応力に差が付きやすいので、格差が広がらないような支援が必要ではないかといった趣旨のお話しをしました。企業間の成長格差の問題もありますが、従業員に学びたい意向があるのにその人以外の理由で学べないのは不公平だと思っていたからです。
ただ、最近、労働者は「学び」に対して必ずしも積極的ではないという意外な(?)結果を示す調査レポートを目にしました。少し古い調査ですが、リクルートワークス社の「全国就業実態パネル調査2018」です。2万人以上を対象としたアンケート調査ですが、「会社や上司の指示あるいは自ら進んで」、「学び行動」をとっていない人は全体の55%だそうです。そして、その人たちに「学び行動をとならない理由」を尋ねたところ、「忙しいから」(15%)、「費用負担が重い」(8%)などを抜いて、最も多い回答は「(選択肢の中に)あてはまるものはない」の52%でした。この結果の解釈は難しいですが、「理由がなければ学ばない」、「学ばないのがデフォルト」のようにも読めます。
せっかくリスキリングしても、育った人材が社外流出しかねないので、企業による人への投資は不足しがちだという見解があります。しかし、前述の調査結果は、「学び」の主体となるべき労働者側の意識改革も必要であることを示唆しています。
何だかえらそうなことを言いましたが、私も最近勉強してないような。。。来年こそは、「自ら進んで」、「学び行動」をとろうと、自ら戒めたところです。
2022年11月28日(月)  
新湊小学校
富山県金融広報委員会ではさまざまな活動を行っていますが、その中に「金融・金銭教育の推進」があります。お金や金融の理解を通じて、自らの暮らしや社会について考える機会をもっていただこうというものです。県内の学校の中から研究校を委嘱し、金融・金銭教育を実践して頂いています。射水市立新湊小学校はそうした研究校の一つですが、先週、これまでの活動の成果として公開授業が行われたので、見学させていただきました。
4年生の児童は「はまっこ環境大臣」として学校全体を巻き込んだ節電プロジェクトに取り組んだそうです。身近な支出費目である電気代について、調べ、考え、行動につなげていった取り組みを伺いました。6年生の教室では、税について活発な議論が行われました。最初は税金は安い方がいいよねと話していた児童が、税の使途を調べ、話し合うことを通じて、納税の理解を深めていく様子が伺われました。どちらのクラスでも、一人ひとりがしっかりと自分の意見を話す姿に感心しました。
これらの成果は当日集まった県内の先生方にも共有されました。今後、それぞれの学校現場で活かされていくものと期待します。2年間に及ぶ研究校としての活動に取り組んでこられた新湊小学校の先生方や関係者のみなさまに改めて感謝申し上げたいと思います。
2022年11月21日(月)  
くらしとお金講演会
土曜日に、富山県金融広報委員会と日本FP協会富山支部で主催した講演会に参加してきました。野尻哲史さんを講師にお迎えし「今から考える退職後のお金との向き合い方」と題したお話をいただきました。従来、定年後は、現役時代に形成した資産を「使うだけ」だったが、人生100年時代を迎えた今は「使いながら運用する」必要がある点を、強調されていました。
金融広報中央委員会で行っている「金融リテラシー調査」によると、若い世代よりも高年齢の方が金融リテラシーは高いようです。だからこそ、相対的に金融リテラシーの低い若い世代の金融教育・広報の必要性が強く認識されているわけです。ただ、金融リテラシーが高いとされている高齢者も、よくご存じの方とそれほどでもない方々との「格差」が大きいように思います。それぞれの世代が直面する課題は異なるわけですから、それに応じた金融広報の必要性を感じました。
2022年11月14日(月)  
富山県金融経済クォータリー(2022年秋)
先週の11日(金)、「富山県金融経済クォータリー(2022年秋)」を公表しました。四半期毎に、日本銀行富山事務所で当地の景気情勢について判断しているものです。
今回は、「富山県の景気は、基調としては持ち直している」とし、前回夏(7月)の判断を維持しました。年初から新型コロナ感染症の感染拡大、半導体不足や上海のロックダウンの影響などが富山県の景気の足を引っ張っていました。そうした要因は、春先から夏場にかけて徐々に和らいでいて、景気は持ち直しに向けて前進しています。夏場の新型コロナの第7波では外食や旅行など一部に影響がみられましたが、過去の感染拡大の局面と比較すると、下押しの影響は限定的だったように思います。今回のクォータリーでは、判断の文言は変わりませんが、「持ち直し」のモーメントは着実に高まっているとみています。
ただし、年末にかけて第8波の感染拡大が懸念されており、その動向をしっかりと注視する必要があります。また、先進国を中心に世界経済の成長は鈍化しつつあり、県内企業への影響も心配されるところです。12月14日公表の日銀短観の結果に注目していきたいと思います。
2022年11月7日(月)  
黒部ルート見学会
黒部ルートは、宇奈月温泉からトロッコ電車(黒部峡谷鉄道)で欅平に出た後、「くろよん(黒部川第四発電所)」を経て、黒部ダムに至る関西電力の輸送ルートです。この見学会は抽選ですが、運よく当選したので休みを取って参加してきました。ヘルメットをかぶって、普段は業務関係者が使う、竪坑エレベータ、上部専用軌道、インクラインを乗り継いでいきます。途中、黒部渓谷の深奥部の絶景を眺めることができました。当日は天気も良かったので、剣岳もはっきりみえました。
このルートの前半は、高熱の岩盤を通ります。乗り込んだ車輛の窓が曇るので、手動式のワイパーがついています。戦前の第三発電所建設時には発破のために仕掛けたダイナマイトが自然発火し、多くの犠牲者がでたそうです。この工事については、小説「高熱隧道」に詳しく載っているのですが、当時の工事関係者の心情を思うと複雑な気持ちになります。是非ご一読を。また、石原裕次郎主演の映画「黒部の太陽」も参考になります。くろよん建設時の大町ルート(扇沢~黒部ダム)のトンネル掘削を扱った映画なので、今回のルートとは異なりますが、小説だけでは分かりにくい工事現場の施設・用具・雰囲気を知ることができるので、こちらもおすすめします。
帰りは、立山黒部アルペンルート(黒部ダム~室堂~立山駅)を通りました。室堂には浅く雪が積もっているくらいなので、観光客はさほど多くはありませんが、インバウンド客と思しきグループをよく見掛けました。来年のGWには多くのインバウンド客が立山に押し寄せていることでしょう。
2022年10月31日(月)  
手形交換業務の終了(電子交換所の稼働)
手形交換といっても、一般の方には馴染みがないかもしれません。個人や企業が支払いのために手形を振り出しますが、手形の受取人は代金の取立てのために金融機関に持ち込みます。複数の金融機関がそれぞれ取立てするのは大変ですから、予め定めた時刻・場所に持ち寄って、手形を交換し、その受払いの差額を日本銀行当座預金口座などで決済しています。
もともとは欧州起源の制度ですが、日本では1879年に大阪手形交換所で始まったそうです。今では全国各地で行われていますが、富山県では富山市と高岡市に手形交換所があります。最近、手形交換所を見学させていただきましたが、定刻に集まった金融機関の担当者が、静かに手形を交換し、計算をしていく様子に、おそらくは140年以上前にも同じ光景だったのではないかと思うと、改めて歴史の重みを感じました。
そんな手形交換業務ですが、今週の11/2日(水)をもって終了します。今後は、手形交換「業務」は電子化され、11/4日(金)より、全国銀行協会が運営する電子交換所に引き継がれます。明治から続く手形交換がみられなくなるのは、少し寂しいようにも感じますが、決済にかかる時間やコストが格段に改善されるのですから、社会全体としては望ましい変化といえます。今後はさらに、手形・小切手機能の全面的な電子化に向けて検討が進みます。
2022年10月24日(月)  
暮らしに役立つ金融経済講演会
土曜日(10/22日)に、富山県金融広報委員会で主催した「暮らしに役立つ金融経済講演会」を開催しました。講師は、元衆議院議員の杉村太蔵さんです。最近でも各種メディアでお顔を拝見する機会が多いですが、各地の金融広報委員会の活動にもご協力いただいています。非常に分かりやすく熱心なお話しに、満員の会場全体が引き込まれました。
今年は、市内高校へのチラシの配布など、情宣を強化したこともあってか、少し若い世代のご参加も増えました。金融広報、金融教育はどの世代にとっても重要ですが、特に若い世代が早い時期から金融知識を身につけて、人生設計に取り組む有効性は高いと思います。富山県金融広報委員会では、若い世代向けの情報発信に注力したいと考えています。
2022年10月17日(月)  
県総合防災訓練
日曜日に行われた県の総合防災訓練に参加してきました。会場のクロスランドおやべには多数の関係機関が集合し、臨場感のある訓練が行われました。一般の方の来場も多く、たいへん盛り上がったように思います。富山県はもともと災害が少ないと聞いていますが、今年の夏は大雨の被害がありました。油断せずに日頃からしっかりと備えることが必要です。当事務所も改めて気を引き締めて、業務継続に努めます。
2022年10月11日(火)  
秋の支店長会議
先週、日本銀行の支店長会議が開催されました。地域の景気判断は、全国の9地域のうち中国を除く8地域で判断が維持されました。基調としては持ち直しています。今年の夏は新型コロナ感染症の第7波がありましたが、感染予防と経済・社会活動の両立を意識した取組みによって、その影響度合いは限定的であったようです。先行きは、為替円安や原材料高による物価上昇の影響が続いていることや海外経済の変調を懸念する声が聞かれたところです。まだまだ予断を許さない状況ではありますが、全国旅行支援やインバウンド観光の再開など明るい話題も増えています。年末に向けて県内経済が盛り上がっていくことを期待しています。
2022年10月3日(月)  
2022年9月短観(富山県分)
本日、短観(22/9月調査、富山県分)の調査結果を公表しました。富山県内の調査対象企業は約100社ですが、今回も回答率は100%となりました。これまでと変わらぬご協力をいただき、本当に有難うございます。
今回の調査結果をみると、業況判断はやや慎重な見方が目立つ一方で、売上高・経常利益・設備投資は引き続き堅調な計画となりました。全体感としては、新型コロナウイルス感染症が社会・経済活動を制約し下押しする影響は、今春以降、緩やかに後退しているほか、既往の半導体不足や上海ロックダウンの影響といった供給制約が緩和しつつあることから、内外の需要・受注は持ち直しの動きが続いています。もっとも、これまでの原材料高・燃料高の価格転嫁を進める動きが引き続き増えつつある一方で、価格転嫁が難しく採算悪化を訴える声も根強いほか、価格上昇による販売数量の下振れ懸念を指摘する声も一部にみられています。
引き続き原材料高の影響や価格転嫁を進める動きが注目されるほか、このところ先進国経済を中心に世界経済の見通しが下振れていますので、県内企業への影響をしっかりと注視する必要があります。
2022年9月20日(火)  
幸福度ランキング
地球環境やSDGsへの関心が強まる中で、GDPのような経済活動にとどまらず、より広い観点から幸福度を高めようとする考えが広がっているように思います。幸福度をどのように測るのかは本当に難しい問題で、これが決定版というものはありません。
少し調べてみると、大きく分けて2つの方法があるようです。一つは、客観的調査とでもいうべきもので、幸福度と関連のありそうな多数の指標をポイント化し、加重平均を行う方法です。新聞記事等にもよく取り上げられる日本総合研究所の「全47都道府県幸福度ランキング」が代表選手です。直近の2020年の調査(もうすぐ2022年調査がでるようです)では、富山県は堂々の2位でした。福井が1位、石川が4位なので、北陸勢が優勢と言えます。
もう一つは、主観的調査です。サンプル調査になりますが、国民、県民一人ひとりに直接、あなたは幸せかと聞く方法です。検索してみると、約2万5千人のサンプル調査(各県500人)を行う「地域の持続性調査」(㈱ブランド総合研究所調べ)がありました。直近の2022年調査をみると、富山県は39位でした(福井22位、石川9位)。
両者の散布図をかいてみましたが、驚くほどの無相関でした。一方が正しく、他方が誤っているというものではないように思います。考えてみると、客観的調査は、構成する指標が恣意的でないか、加重平均のウエイトの意味づけは何なのかといった課題があり、結局集計した数値が何を表しているのか分かりずらいという難点があります。主観的調査は、直接尋ねるので分かりやすいですが、標本数が十分であるのか、サンプリングモデルは適切なのかといった統計調査の精度を検討する余地があります。
把握しようとしている幸福度がウェルビーイング(主観的幸福度)であることを考えると、主観的調査は不可欠のように思いますが、その意味合いを解釈しようとすると客観的調査も必要です。EBPM(証拠の基づく政策立案)の観点からも、双方の調査手法をしっかりと突き合わすことが求められます。特に、主観的調査は費用もかかるので、精度の高い調査を行うことはなかなか難しいように思いますが、最近のデジタル技術を活用すれば、打開策はあるように思います。
2022年9月12日(月)  
月いちウォーク
週末に、呉羽丘陵で開催されている「月いちウォーク」に参加しました。数えたわけではありませんが、参加者は少なくとも100人は超えそうな規模で、高齢の方から小さなお子さんまで、幅広い年代がスタート地点のファミリーパークに集まりました。風景を楽しみながら、自然の中を歩くことをフットパスというそうですが、呉羽丘陵には尾根沿いにそうした散策路が作られています。今回は、5キロの短いコースを選びました。ゆっくり歩くので、体への負荷が決して重いわけではありませんが、それでも2時間ほど歩き続けると、それなりに体を動かすことになります。普段はあまり運動しないので、歩き終わって、久しぶりに心地よい疲労感があり、ずいぶんとリフレッシュできたように思います。
こんなに近場で、自然を感じることができるのは本当に贅沢ですね。ここのフットパスは地元の方や関係者のご努力で、今も新しいコースが整備されているそうです。月いちウォークの当日も、たくさんのボランティアの方々がいらっしゃいました。有難いことです。これから山歩きには良い季節なので、また参加したいと思います。
2022年9月5日(月)  
おわら風の盆
1日から3日にかけて越中八尾でおわら風の盆がありました。新型コロナの影響で2年連続の中止でしたので、3年振りの開催。全国から3日間で12万人が集まったようです。私も2日目に訪れましたが、胡弓や三味線の音色にのせた唄に聞き入りつつ、各町で少しずつ異なる踊りを堪能することができました。それにしても、八尾の旧町の人口は5千人ほどだそうですから、その何十倍の観光客を受け入れるのは大変なことだと思いました。地元関係者の方々にはいくら感謝してもしきれません。
予習のために、前週に「八尾おわら資料館」と「曳山展示館」に行きましたが、お祭りのない静かな八尾もなかなかよかったですよ。
2022年8月29日(月)  
富山のワイン
先日、南砺市にあるワイナリーを見学しました。ワイナリーに隣接するブドウ畑で、ワイン用のブドウを初めて試食させていただきました。生食用のブドウとは違うと聞いていたので、渋みや酸味が強いのかと警戒して口にしましたが、予想外に甘みのある優しい味わいでした。ブドウ畑からは、砺波平野が続くその先に富山湾が望める、美しい景色が広がっています。雨が多く日照時間も短い富山県の気候は、ブドウ栽培に最も適しているというわけではないように思います。それでも、愛着のあるこの土地にこだわって、工夫してワイン造りすることが大切なんだと、お話しをうかがいました。これからも年々、ブドウ畑は広がるそうです。
富山県には、南砺市、富山市、氷見市に、3つのワイナリーがあります(全国29位)。食は、地域創生や観光振興の重要なパーツです。富山の地酒は既に全国的な知名度がありますが、これにワインが加われば、富山の食文化がいっそう華やかに深みが出てくるように思います。富山の食を求めてより多くの人が富山を訪れるようになれば良いなと思います。
2022年8月22日(月)  
越中座2022
土曜日に県民会館で催された「越中座2022」に行ってきました。当日はしっかりした感染予防を行ったうえで、1000人以上の観客が詰めかけました。同じところで笑い、手を叩く、そんな劇場の一体感は格別ですね。富山ゆかりの方々の富山弁も交えた軽妙なやりとりを楽しむことができました。同じ越中方言でも呉東と呉西で少し違うんですね。
やはり圧巻は伊能忠敬を題材にした新作落語「大河への道」です。立川志の輔さんの1時間40分にわたる熱演に改めて驚嘆しました。なお、調べてみると、志の輔さんと同じ射水に、石黒信由という伊能と同時代の測量家がいたことを知りました。射水の新湊博物館に展示があるようなので、今度、訪れたいと思います。
2022年8月15日(月)  
魚津埋没林博物館
少し前ですが、魚津市にある埋没林博物館を訪れました。
埋没林は、2000年前のスギの原生林が片貝川の氾濫で埋没した後、海面上昇で海中に沈んだものだそうです。土に埋まった樹根部分が海中に保存されていたわけですが、なぜ海中で腐食しなかったのか不思議です。展示パネルには、周辺の豊富な地下水が海水の浸透を防いだと書かれていました。立山連峰に連なる山岳地帯に降り注ぐ雨水が、急峻な地形を辿って富山湾に大量に流れ込んでいるわけです。この富山の地形が、一方で恵まれた漁場をもたらし、一方で埋没林を作りあげていることに、改めて自然の有難さを感じました。
なお、屋上はほぼ360度を見渡せる素晴らしい展望台になっていました。もうかなり暑い時期だったので、名物、蜃気楼は見えませんでしたが、シーズンに再訪したいと思います。
2022年8月1日(月)  
富山納涼花火大会
8月1日、富山市内を流れる神通川で大きな花火大会が開催されます。新型コロナの感染拡大により2年連続で開催中止となったあとの3年振りの開催です。もともとは、今から77年前の昭和20年8月1日から2日にかけて富山を襲った大空襲の犠牲者の鎮魂と平和への願いを込めて始まったと聞きました。
日本銀行富山事務所は、昭和20年8月1日、戦時中の官公庁、金融機関との連絡・調整の必要等から開設されました。その開設当日の夜半、空襲により事務室を焼失しています。終戦を挟んだ9月1日には業務を再開していますが、この間、どのような苦労があったのかは想像するしかありません。その後、現在にいたる77年間、日本銀行の拠点として役割を果たし続けることができているのは、地元の皆さんのご理解、ご支援があったからこそだと思います。
富山大空襲の犠牲者の鎮魂、平和への願い、新型コロナ感染の克服、地元の皆さんへの感謝。さまざまな想いを抱きながら、今夜の花火大会を静かに楽しもうと思います。
2022年7月25日(月)
富山短期大学でのオンライン講義
先日、富山短期大学で、オンライン講義を行いました。このところ上昇している物価情勢を概観したうえで、日本銀行が目指す「2%の『物価安定の目標』」と最近の金融政策運営について、お話ししました。今回は、講義後すぐに外出する用件があったので、オフィスから発信できるオンライン講義は有難かったんですが、やはり対面の方が学生さんの表情がみれるので、スピーカーとしてはやりやすいように思いました。ただ、今後も、対面とオンラインを使い分けていくことになるでしょうから、オンラインでの効果的な講義方法を研究していきたいとも思った次第です。
2022年7月19日(火)
夏の支店長会議
先週、日本銀行の支店長会議が開催されました。地域の景気判断は、全国の9地域のうち7地域で判断を引き上げました。3月に新型コロナ感染症のまん延防止等重点措置が解除された後、全国的に個人消費が回復していることが主な理由です。一方で、上海のロックダウンや半導体等の供給不足の影響から足元の生産は減少しています。先行きは、これらの要因が解消するにつれて回復していく見込みですが、引き続き原材料・燃料費の高騰が重石となる点は気がかりです。
こうした中で、デジタルや環境対応のために、設備投資に踏み切る企業の事例報告を多数聞きました。新型コロナやウクライナ情勢など大きな不確実性の中にあっても力強く前進する。そうした企業の取り組みに期待したいと思います。
なお、「とやま経済月報」(オンライン)に寄稿したので、よろしければご覧ください。
2022年7月11日(月)
富山県金融経済クォータリー(2022年夏)
先週の8日(金)、「富山県金融経済クォータリー(2022年夏)」を公表しました。四半期毎に、日本銀行富山事務所で当地の景気情勢について判断しているものです。
今回は、「富山県の景気は、基調としては持ち直している」とし、前回春(5月)の「持ち直しつつある」から、判断を引き上げました(2四半期連続)。変更理由は、設備投資の判断を「持ち直している」から「増加している」に上方修正したためです(判断引き上げは2四半期連続)。1日公表の短観(富山県分)をみると、県内の設備投資は、2021年度、2022年度と2年連続の増加計画となりました。基本的には能力増強、省力化・合理化、環境対応・デジタル対応の投資をしっかり行っていくスタンスが堅持されています。ただ、景気全体に言えることですが、半導体等の供給不足や上海のロックダウンの影響が予想以上に長引いており、原材料・燃料費高の下押し効果とともに、しっかりと注視する必要があります。
2022年7月4日(月)
富山県の2022年6月短観
7/1(金)に日銀短観が公表されました。富山県分についても、計数を取りまとめているので、ご参照ください。
企業活動の全体感を示す業況判断DI(富山県・全産業)は、前回3月調査から改善しましたが、先行きは悪化する見通しです(前回▲1→今回0→先行き▲4)。非製造業では、今年3月に公衆衛生上の措置が解除された後、対面サービスや宿泊・飲料など持ち直しの動きがみられていますが、先行きは原材料コスト高等もあって、慎重な見方が根強い状況です。一方、製造業も、設備投資・環境対応関連やデジタル関連の内外の需要増加が基調にはありますが、半導体不足などの供給制約や上海のロックダウンといったマイナス効果が長引いており、足元は足踏みしています。先行き、これらの制約要因が緩和してくると上向きのモーメントが強まる筋合いですが、足取りはまだもたつき気味のようです。
こうした中で、2022年度の設備投資計画は、2年連続のプラスです。足元は資本財や部品調達の遅延もあって、投資実行がやや後ずれ気味ですが、基本的には能力増強、省力化・合理化、環境対応投資をしっかり行っていくスタンスです。
2022年6月27日(月)
越中式定置網
氷見を訪れた際に、「ひみの海探検館」を見学しました。建物に入って見上げると、天井から吊り下げられた本物の定置網にびっくり。係の方が説明してくださいましたが、越中式定置網は、返し網、昇り網がついていて、富山湾に入り込んだ魚たちを自然に網の奥に誘導する仕掛けだそうです。ただ、一旦、網に入っても出にくいだけで、基本的には魚の出入り自由。網に入った魚のうち7割は網の外に逃げてしまうそうです。もったいない気がしますが、水産資源が再生産できる絶妙なバランスのようです。越中式定置網は、2021年に「氷見の持続可能な定置網漁業」として日本農業遺産の認定を受けました。
資源量の問題だけでなく、漁業が持続可能であるためには担い手の問題も大きいように思います。富山県の漁業就業者数は1,216人ですが、氷見市は県内でもっとも多く243人です(2018年)。ただ、1983年の879人と比べると、この35年で7割以上の減少です。少ない人数で水産業を支えるのは、本当に大変なことだと思います。この点、ICT技術の活用で労働生産性の向上が大いに期待できるそうです。定置網の中の資源量を捕捉すると、出漁時の空振りを減らすことができます。他にも多くのご努力があるのだと思いますが、将来にわたって、氷見の寒ぶりを味わい続けることができるように、期待しています。
2022年6月20日(月)
市町村・金融広報活動関係者連絡協議会
先週の金曜日に国際会議場で「市町村・金融広報活動関係者連絡協議会」を開催しました。県内市町村と金融広報アドバイザーとの間で連絡、情報交換を行う富山県金融広報委員会の集まりです。市町村からは、実際に金融教育、消費生活をご担当されている皆さまにお集まりいただきました。
今年度から高校で新学習指導要領に基づく金融教育が行われますが、県教育委員会の指導主事の先生にお越しいただき、教育現場での課題についてお話し頂きました。金融教育は指導内容が広範囲かつ変化が激しいため、授業準備の負担が重いうえに、そもそも生活経験が少ない生徒に対して、資産形成の豊富な経験を必ずしも持たない教員が教えることの難しさがあるとのこと。意見交換では、外部の専門家の活用が有効との認識を共有しました。
富山県金融広報委員会では、金融知識や消費生活の専門家である金融広報アドバイザーを県内の集まりに無料で派遣しています。小・中・高・大の授業・講義はもとより、経済団体や公民館等で主催する研修・セミナーにも派遣しているので、ご希望があれば気軽にお声掛けください(連絡先はこちら)。柔らかい企画段階でもご相談に応じます。  
2022年6月13日(月)
高岡城
「日本百名城」というものがあって、スタンプラリーができるので、集めています。富山県内では、高岡城が唯一の百名城なので、先日、訪れました。加賀前田家二代前田利長の築城です。訪れたのは早朝でしたが、散歩やジョギングする方をたくさん見かけました。天守などの建物・遺構はありませんが、水濠と緑に囲まれた市民憩いの公園となっています。周辺には動物園や藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーなど多くの施設がありますが、公園内の高岡市立博物館(入館無料)は、高岡の歴史を要領よく知ることができるので、最近富山県に赴任してきた人や県外からの出張者にお薦めです(高岡・富山間は「あいの風とやま鉄道」で18分です)。城址の雰囲気を一通り堪能した後は、高岡銅器で栄えた金屋町あたりを歩き、美味しいランチを頂きました。
富山県には、「続」日本百名城として、富山城、増山城があります。高岡城とは異なる魅力を持つ城なので、また訪れたいと思っています。
2022年6月6日(月)
富山市の消費者物価
2022年4月の富山市の消費者物価(総合除く生鮮食品)は、前年同月比+2.5%でした。3月が+0.9%でしたので、物価の上昇率が大きめに高まったかたちです。これは携帯電話通信料が主因です。昨年4月に携帯電話通信料が大きく値下がりしたので、この1年間、前年同月比で総合(除く生鮮)へのマイナス寄与が続いていました。1年が経過してこのマイナス寄与が剥落したため、4月の総合(除く生鮮)前年同月比が大きく上昇したわけです。携帯電話通信料の影響を除くと、3月と4月で大きな変動はありません。
先行きを考えると、電気・ガス代、ガソリン代等のエネルギー価格は、前年比プラス寄与が徐々に減衰する見通しです。一方で、この4月は原材料コストの高騰等を背景に、食料品等で値上がりがありました。10月に向けて、値上げの報道もみられます。消費者物価は、これらのプラス要因とマイナス要因の綱引きで決まってくるわけですが、いずれも不確実性が大きい状況です。当面は、海外要因を中心に上振れリスクが大きいとみていますが、商品市況、企業の価格決定スタンス、消費者の購買行動などをしっかりと情勢分析を行う必要があります。
2022年5月30日(月)
富山大学での講義
先週金曜日に富山大学経済学部で、「日本銀行の役割と最近の金融経済情勢」のタイトルで講義を行いました。日本銀行券の発行、金融システムの安定、金融政策の運営といった日銀の役割、取り組みを中心に説明しました。
多数の学生さんにご参加いただきました。金曜日の午後の暑い中での講義でしたが、まっすぐに教壇に顔を向けて話を聞く姿に、富山の真面目な県民性を垣間見たように思いました。
2022年5月23日(月)
オルタナティブデータの活用
富山に着任してから、最近の金融経済情勢について説明させていただく機会が増えました。その際に、関心をもっていただくことが多いのが、オルタナティブデータを用いた分析です。
「伝統的」な景気分析では、官公庁や業界団体が作成、公表する「統計」を用います。カバレッジが広く、適切に設計されているため、包括的な分析に適している一方、どうしても利用できるタイミングが遅くなるデメリットがあります。例えば、5/23日時点で多くの経済指標は3月が最新で、GWの状況について知ろうとすると、個社のヒアリング情報に頼るしかありません。
これに対して、「非伝統的」なデータをオルタナティブデータと呼んでいます。携帯電話の位置情報を利用した人出の状況は、最近のニュースでも取り上げられることが多いので、ご存知の方も多いと思います。リアルタイムに近いタイミングで利用することができるので、極めて有用です。たとえば、グーグル社が公表している「COVID-19:コミュニティ モビリティ レポート」をみると、富山県における小売・娯楽施設の人出は、GWに大きく増加していることを確認できます。
2022年5月16日(月)
富山県金融経済クォータリー(2022年春)
先週金曜、「富山県金融経済クォータリー(2022年春)」を公表しました。四半期毎に、日本銀行富山事務所で当地の景気情勢について判断しているものです。
今回は、「富山県の景気は、持ち直しつつある」とし、前回冬(2月)の「持ち直しの動きが一服している」から、判断を引き上げました。新型コロナの公衆衛生上の措置の緩和とともに、富山県の内外で人の流れが回復していることを背景に、個人消費は「足もとでは持ち直しの動きがみられている」状況です。また、設備投資も能増・省力化投資など新規投資に踏み切る動きが増えており、「持ち直している」と判断しました。ただ、新型コロナの感染状況やロシア・ウクライナ情勢など先行きの不透明感が強い状況が続いています。また、自動車生産等でみられる供給制約、原材料高や為替円安の影響などは、引き続き確りと点検していく必要があります。
2022年5月9日(月)
富山県金融広報委員会の2022年度活動方針
富山県金融広報委員会は、中立・公正な立場から、県民の一人ひとりが賢い消費者として自立するために必要な「わかりやすい金融経済情報の提供」と、「金融経済学習のサポート」に取り組んでいます。日本銀行富山事務所は、県、富山財務事務所とともに委員会の事務局を担っています。先月27日に県内の関係者で構成する委員総会を開催し、2022年度の活動方針を決定しました。今年度は、昨年に続いて、若い人たちへのアプローチを一段と強化したいと考えています。
本年4月1日に成年年齢が20歳から18歳に引下げられました。若い人たちが金融知識を習得し、自らの人生設計を検討する必要性が、これまで以上に高まっています。学校現場では、すでに数年前から金融教育の実践が広がっていますが、本年度より高校でも新しい学習指導要領がスタートし、高校での金融教育が本格化します。まだ始まったばかりで標準的な授業内容が確立しているわけではなく、多くの学校の先生方や教育関係者がこれから作り上げていく側面があるようです。当委員会としては、そうした「金融教育の担い手」に向けて、さまざまな情報提供を行い、意見交換の機会を増やすことを通じて、強力にサポートしていきたいと考えています。WEBページ(知るぽると富山)もご覧ください。
2022年4月25日(月)
富山港展望台
週末に岩瀬の街歩きをした際に、富山港展望台に立ち寄りました。金刀比羅社の常夜燈を模したそうですが、周囲から際立つ奇観に強い印象を受けました。高さ24m超の展望台からは、立山連峰と富山平野をきれいに一望することができます。
富山港は、伏木港、富山新港とともに、伏木富山港として日本海側の拠点港の役割を果たしています。貿易額は、新型コロナの影響から2019、2020年と伸び悩みましたが、2021年は前年比3割方と大きく増加しました。貿易相手国として中国(輸出2位、輸入1位)、ロシア(輸出1位、輸入3位)のウエイトが高いのが特徴です(2021年、以下同じ)が、今後、対ロシア経済制裁の影響が予想されるところです。なお、対ロシア貿易(輸出560億円、輸入188億円)は、自動車輸出438億円(うち9割が中古乗用車)、製材輸入(101億円)、アルミ輸入(78億円)が大半を占めます。
2022年4月18日(月)
生活意識に関するアンケート調査
生活意識に関するアンケート調査(2022年3月調査)が、先日公表されました。調査期間(2/4日~3/2日)がちょうど新型コロナの第6波とぶつかったこともあり、調査項目である「景況感」は1年半振りに悪化しました。やや仔細にみると、暮らし向きの悪化理由や家計支出の増加理由として、「物価の影響」を挙げる人が増えています。また、将来の物価について「上がる」と回答した割合もじわじわと増えています。一方で、将来の物価上昇率(数値による回答)は+3%(5年後、中央値)と前回調査から変化はありませんでした。いずれにしても個人の物価上昇への関心は強まっているようにうかがわれます。今後、当調査だけでなく複数の統計・調査を丁寧に評価する必要があります。
2022年4月12日(火)
春の支店長会議
昨日(4/11日)、日本銀行の支店長会議が開催されました。地域の景気判断は、全国の9地域のうち8地域で判断を引き下げました。これまでの新型コロナ感染の影響が和らぐ中で「持ち直し」の動きが続いていますが、今回は、本年入り後の感染症の再拡大や一部の供給制約の影響が下押しした格好です。ただ、各地からの報告をうかがうと、企業の成長確保や生産性向上を狙った設備投資が増えているほか、まん延防止措置解除後の個人消費に期待する声も一部に聞かれました。今後は、ウクライナ情勢や原材料価格の高騰などが各地域や企業、個人に与える影響にはまだまだ不透明感が強く、引き続き注視する必要があります。
2022年4月4日(月)
富山県の2022年3月短観
4/1(金)に日銀短観が公表されました。富山県分についても、本HPの「所長メッセージ」で解説していますので、ご一読いただければ幸いです。
収益を中心に企業活動の全体感を示す業況判断DI(富山県・全産業)は、最近、先行きともに悪化しました(前回+1→今回▲1→先行き▲10)。原材料高騰による収益悪化やオミクロン株の感染拡大等による需要減少が主な背景となっています。一方、事業計画については、新型コロナの感染拡大により大きく下押しされた2020年度からの持ち直し傾向が続いています。2021年度、2022年度ともに増収増益、設備投資増の計画となりました。ただし、今回の調査は、最近の為替円安化やロシアのウクライナ侵攻の影響が十分に織り込まれていない可能性があることには留意が必要です。次回6月短観(7/1日公表)にかけて反映されるものと考えられます。
2022年3月28日(月)
路面電車南北接続2周年
着任から1週間が経ちました。ご挨拶周りに勤しんでいますが、多くの方に歓迎と励ましの言葉をいただき、有難く思いました。
ところで、初めての富山には新幹線で参りました。連休最終日の駅前にはたくさんの人が集まり、音楽も掛ってたいへん賑やかな様子。後で聞くと、路面電車南北接続の2周年記念のイベントがあったとのこと。新参者にはピンときませんでしたが、南北接続は富山のまちづくりに大きな意義があったと教わりました(柴田理恵さんがナレーションを担当する富山市作成のビデオが参考になりました、https://www.youtube.com/watch?v=ylKUJA5pOI0)。
新幹線の改札を出て、そのまま路面電車の停留所につながる動線は非常に見事で、大きなスーツケースを転がしていましたが、快適に移動できました。様々な型式の電車が次々に発着する様子はなかなかスマートな印象。富山の人にそう話すと、「ここまでに新幹線開通から7年も掛かりました」と謙遜されていましたが、何年かかろうと立派なものは立派、そう思いました。
2022年3月22日(火)
よろしくお願い致します
富山事務所長として本日着任致しました。日本銀行を代表して、富山県の皆さまと交流させていただく役割に、身が引き締まる思いです。富山県には立山連峰と富山湾に抱かれたたいへん豊かな自然と食文化の印象を強く持っていますが、当地にて私自身が積極的に外に出て、多くの皆さま方とお会いし、他にもたくさんある富山県の魅力を発見していきたいと思います。富山県の経済・社会・文化の発展のために微力ながら尽くしていく所存ですので、前任の小川同様、どうぞよろしくお願い致します。
2022年3月14日(月)
皆さま、大変お世話になりました
先週、母校の中学校で、学校で学んだことやこれまでの仕事、そして生徒の皆さんに仕事をしていくうえで何が大切かというお話する機会がありました。行事を通じて自分たちで考えることを学んだり、女性の先生方が生き生きと楽しそうに働いていたりしたことが、新しい仕事にチャレンジすることの多かった職業人生を支えてくれたことを再認識し、とても楽しい講演でした。
さて、本日の発令により、本店に異動することとなりました。故郷富山のことを改めて知り、富山の皆さまと過ごした貴重な2年9ヶ月でした。心から、皆さまに感謝申し上げます。
2022年3月7日(月)
回転焼・今川焼・大判焼
NHKの朝のドラマで話題の回転焼は、今川焼・大判焼・御座候など、全国ではいろいろな名前で呼ばれているそうですが、富山でお馴染みなのは「七越焼」。久しぶりに食べてみたら、素朴な皮に、甘さ控えめでゆるく温かいあんこがたっぷり入っていてとてもおいしかったです。子どもの頃はカスタード入りがうれしかったですが、だんだんあんこが好きになりました。なお、現在1個120円、ドラマでは1983年に1個100円でしたので、この30年間、物価は上がっていないんだなあと思いました。
2022年2月28日(月)
物価の動向
経済回復が進み、新型コロナ以前の水準を超えた欧米では、物価が上がっています。一方、富山市の消費者物価指数(生鮮食品を除く、1月)は前年比で+0.5%です。エネルギー価格の上昇と、携帯電話通話料の下落の影響を除くと、横這い圏内の動きといえます。原油価格については、世界的な需要の増加に加え、ロシア・ウクライナの地政学的リスクの顕現化により、先行きが極めて不透明な状況です。
2022年2月21日(月)
映画「剱岳 点の記」
富山県での映画ロケを支援する「富山ロケーションオフィス」設置10周年記念上映会で、2009年の映画「剱岳 点の記」を観ました。名カメラマンの木村大作さんの初監督作品で、明治40年代に剱岳初登頂を争った陸軍の測量隊と民間の山岳会の物語です。今も剱岳は、一般登山道としては国内最難関コースだそうですが、雄大な立山連峰、人を寄せ付けないほど険しい剱岳、それに立ち向かう人々の姿がスクリーンいっぱいに広がり、映画館で見られて本当によかったです。映像の力は何物にも代えがたいものがあり、これからも富山を舞台とする映画がたくさん撮られるといいなと思いました。
2022年2月14日(月)
富山県金融経済クォータリー(2022年冬)
富山事務所では、先週、「富山県金融経済クォータリー(2022年冬)」を公表しました。景気の全体判断は、「持ち直しの動きが一服している」と、前回秋(11月)の「持ち直している」から、2020年夏(7月)以来の下方修正となりました。
項目別では、個人消費、住宅投資、生産が下方修正となりました。年末までは持ち直しの動きが続いていた個人消費は、足許の新型コロナの感染状況の悪化から一部に下押し圧力が強まっています。生産については、これまで増加を続けていた電気機械が、自動車メーカーの減産や部品の供給制約等の影響から、足踏み状態となっています。一方、企業の設備投資意欲は堅調であり、雇用・所得についても、緩やかに持ち直している状況は不変です。
2022年2月7日(月)
富山市立図書館「森のコースター」
当事務所近くのTOYAMAキラリ内にある市立図書館は、木をふんだんに使った吹き抜けの空間が気持ちよく、セルフでの貸出システムがあり、インターネットでの予約や分館からの取り寄せ、貸出期間延長手続きも可能で便利なので、大好きでよく利用しています。
昨年3月、1階に「森のコースター」という大きな木製玩具が設置されました。スタート地点に木のボールを置くと、芽から太い幹へと、森の成長を示すコースを転がってゴールします。以前は東京丸の内の三菱商事本社内にあり、SDGsを推進する富山市に寄贈されたものだそうです。子どもたちが遊びながら、SDGsを身近に感じてもらえる取り組みですね。
2022年1月31日(月)
金融のeラーニング講座「マネビタ」
富山県金融広報委員会では、今年の富山県の全市町村における成人式において、「マネビタ」という金融教育のeラーニング講座のチラシを配布させていただきました。「マネビタ」は、営利目的ではなく、公正・中立、かつ無料なのが特徴です。10分から15分の短い講義で金利、生活設計、ローン、資産運用、保険、消費者トラブル等の項目を学ぶことができ、簡単な習熟度テストもあります。「マネビタ」は、gacco(ガッコ)という、eラーニング講座を集めたサイト内にありますので、ぜひ検索してみてください。若い方々だけでなく、どなたでも気軽に勉強して頂けたらと思います。
2022年1月24日(月)
日本銀行の展望レポート
日本銀行は、年4回、先行きの経済・物価見通しや金融政策運営の考え方を整理した「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)を公表しています。先週公表された展望レポートでは、日銀政策委員の見通し中央値は、2021年度の実質GDPは+2.8%、消費者物価指数(除く生鮮食品)は0.0%、2022年度はそれぞれ+3.8%、+1.1%でした。前回10月と比べると、成長率は、2021 年度は供給制約の影響から下振れる一方、2022 年度は政府の経済対策の効果や挽回生産などを背景に上振れとなりました。また、2022 年度の物価見通しは、資源価格の上昇等により幾分上振れとなっています。展望レポートには、さまざまな経済データや分析を記載した背景説明もありますので、ぜひご利用ください。
2022年1月17日(月)
地域美術館の協働「トライアローグ展」
先日、富山県美術館の「TRIALOGUE(トライアローグ)展」に行きました。富山県美術館、横浜美術館、愛知県美術館の3公立美術館の所蔵品による20世紀西洋美術コレクション展で、それぞれの美術館を巡回してきたものです。3館が協力したことによりピカソやミロ、クレー、マグリット、ウォーホル、ベーコン、リヒターなど20世紀を代表する画家の作品が集まり、テーマ毎の展示がとてもわかりやすく勉強になりました。同じ画家の同じモチーフの作品の比較や、鑑賞サポートアプリによる解説等もありました。こうした試みはそれぞれの地域で歓迎されるもので、またこうした機会を期待したいです。
2022年1月11日(火)
冬本番
昨年末最後の週末、年末年始にまとまった雪が降りました。昨年のこの時期の大雪はたいへんでしたが、今回は道路脇に雪の山は残るものの、早めの除雪のおかげで歩道、車道の雪はすっきり片付いています。県や市、そして市民の皆さんの除雪への備えが功を奏したといえます。おりしも、先週首都圏では積雪10cmで交通網に大きな影響があったようで、雪を想定していないところではこれほど違うものかと思いました。
まだまだ冬本番。今年の冬は、全国的に気温が低い日が多いようです。寒いと体もこわばってきますが、ストレッチや軽い体操で適度に体をほぐして、冬を乗り切りましょう。
2022年1月4日(火)
今年もよろしくお願い致します
新年あけましておめでとうございます。今年は寅年、力強さと愛らしさを兼ね備えた虎のように、という気持ちをもって日々努力したいと思います。
今年も、寄託券、金融経済調査、講演や当事務所webサイト等を通じた広報、富山県金融広報委員会事務局の活動と、富山事務所職員一同、がんばってまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

2021年

                    
2021年12月27日(月)
2021年を振り返る
2021年最後の所長ボイスとなりました。今年は昨年に引き続き、社会全体も経済も新型コロナの影響を受けた一年となりました。とくに8月から9月にかけての全国的な感染拡大と公衆衛生上の措置の強化には、新型コロナ問題の深刻さを改めて認識させられました。
一方、夏以降はワクチン接種が急ピッチで進み、富山県の感染者数は、2000人を超えた8月から一転、11月入り後は0人の日が続きました。県民割引制度の効果等もあり、飲食・宿泊サービスや交通・輸送を始めとする対面型サービス業には、漸く明るい兆しが見えてきています。
1年間皆様にご協力いただき、感染予防策を講じながら、富山事務所もさまざまな活動を行うことができましたこと、心より感謝申し上げます。来年もどうぞよろしくお願い致します。
2021年12月20日(月)
富山国際大学での講義
先日、富山国際大学現代社会学部で「日本銀行の役割と最近の金融経済情勢」の講義を行いました。この時期の講義は3年連続ですが、昨年は新型コロナ問題が経済にどのような影響を与えているか、そして今年は、昨年の状況がどう変化しているかについてお話ししました。また、具体的な事例について触れていただくために、日本銀行が各地域の視点での調査をとりまとめた「感染症のもとでの地域の消費関連企業の取り組みと課題」を題材に、企業の取組み内容(既存経営資源の転用や需要回復時に備えた設備投資、eコマースの導入や地域での連携等)、そして現在の課題等について、学生さんたちに考えてもらいました。
2021年12月13日(月)
富山県の2021年12月短観
今日、日銀短観が発表されました。富山県・全産業の業況判断DIは「よい」と「悪い」の差が+1と、前回から不変でした。今回は、製造業で「よい」超ながら5期ぶりに悪化に転じたのに対し、非製造業では、新型コロナの感染状況の落ち着き等を反映して対面型サービス業等で改善しました。先行きについては、原材料価格や輸送費の高騰等コスト面への懸念等から、全産業で▲3と若干の悪化を見込んでいます。なお、2021年度の事業計画では売上の回復を見込む中、設備投資も、製造業を中心に前年度比+14.6%の増加の計画となっています。
2021年12月6日(月)
富山駆け足1泊旅行
先日家族が富山に来たので1泊で駆け足旅行をしました。まずキラリの建物とガラス美術館見学、魚津へ行き埋没林博物館で水中の環境を保存した大規模な埋没林展示に驚き、諏訪神社周辺散策で海と漁港の雰囲気を味わった後は、金太郎温泉で海鮮と地酒と温泉を満喫。
翌日はお天気もよく、美しい立山を眺めながら路面電車で岩瀬。展望台→北前船で栄えた馬場家・森家→クラフトビール→琴平神社と一通り回り、再び富山駅に戻って高岡へ。瑞龍寺→山町筋→御車山会館で、加賀藩と高岡の関係を学びました。森家と瑞龍寺では詳しいご説明もあり興味深かったです。
ほぼ公共交通機関で、自然、歴史、祭、温泉、食と富山のエッセンスを詰め込みました。
2021年11月29日(月)
渋澤健氏講演会
先日、富山県金融広報委員会と日本FP協会富山支部との共催で、渋澤健氏の「渋沢栄一の『論語と算盤』で未来を拓く」と題する講演会を開催しました。渋澤健氏は、今年の大河ドラマ主人公渋沢栄一氏の玄孫であり、長年の金融に関するご経験を活かして、渋沢栄一翁の合本主義、お金の役割や投資の意味、長期分散投資の意義、そして人口動態からみた日本経済の将来等、お金をよりよい世界の実現に役立てるという栄一氏の思想をわかりやすくお話しいただきました。2024年に発行される1万円札の肖像となる渋沢栄一さんがさらに身近になったように思いました。
2021年11月22日(月)
世界遺産五箇山
富山が誇る世界遺産の五箇山へ行きました。高岡から世界遺産バスで相倉集落までは1時間20分ほど。そこは山あいに合掌造りの家々が並ぶのどかな別世界でした。民俗館でこきりこを体験し、地主神社、野菜たっぷりの天ざるそば、職人さんに手ほどきを受ける和紙すき体験。
さらに庄川沿いを南に進むと菅沼集落。「塩硝の館」では、前田藩の命で生産していた貴重な塩硝の製造方法を学ぶことができ、また、展望台からは集落全体が見られます。
まだ紅葉には早い時期でしたが、集落の人々が協力して保存してくださっているおかげで、このような美しい光景を見ることができるのだと感動でした。
2021年11月15日(月)
富山県金融経済クォータリー(2021年秋)
富山事務所では、先週、「富山県金融経済クォータリー(2021年秋)」を公表しました。景気の全体判断は、「持ち直している」と、前回夏(7月)の「一部に下押し圧力が続いているが、総じてみると持ち直している」から上方修正となりました。
項目別では、個人消費、住宅投資、雇用・所得が上方修正、設備投資や生産は不変です。9月入り後の新型コロナの感染状況の落ち着きから、人々の外出やショッピングに対する意欲が回復しつつあり、また県民向け割引等の施策もあって、宿泊・飲食サービスにもようやく底入れの兆しがみえています。先行き、感染再拡大や供給制約による品不足の影響等を注視しつつ、一段の持ち直しに期待したいと思います。
2021年11月8日(月)
市民講座「立山の歴史と観光」
先日開催された市民講座「立山の歴史と観光」(北陸大学・読売新聞共催)を聴講しました。高校時代の恩師でもある米原寛先生の「立山信仰の歴史と観光」に始まり、森田由樹子氏の立山地域を中心としたガイドツアーの話、立山山岳ガイドの佐伯知彦氏のエベレスト登山経験とそこからみえた立山のすばらしさの話、北陸大学の福江充先生による立山曼荼羅やお札を使った諸国への立山信仰布教活動が、女人救済という観点から大奥や吉原にも広まっており、天璋院や和宮の寄進もあったという話。いろいろな角度から、立山の魅力の奥深さを勉強させていただきました。
2021年11月1日(月)
パックンマックンの金融経済講演会
富山県金融広報委員会では、10月23日、スカイホールにおいて、パックンマックンのお二人による金融経済講演会「お金にまつわる笑劇的国際交流」を開催しました。日米におけるお金教育のちがいに始まり、職業観、節約、投資などさまざまな話題を、テンポの良いかけあいで、会場の参加者も巻き込みながら、楽しくお話しいただきました。印象的だったのは、「投資には自分への投資もある」ということ。マックンが英会話学校で勉強されたことにより、パックンマックンは英語でもコントができるようになり、海外の舞台にも立ったそうです。披露してくださった英語コントもとても面白く、お金の投資だけでなく、自分への投資というのはとても大事だと思いました。
2021年10月25日(月)
魚津市「女性活躍推進はじめの一歩シンポジウム」
10月14日、魚津市において開催された「女性活躍推進はじめの一歩シンポジウム~女性活躍推進と企業成長の実現に向けて~」において講演させていただきました。女性が活躍する企業となるためには、女性活躍を推進するという決断と、地道な人財育成や意識改革が必要といったお話をさせていただいた後で、魚津市の企業の方から、そうした地道な取組の積み重ねによる成果をご紹介いただき、心強く思いました。後半パネルディスカッションでは、横田副知事による県の施策、魚津市冨居部長による市の施策のご説明があり、参加者の皆さんからも活発なご意見やご質問が出て、たいへん有意義な機会となりました。
2021年10月18日(月)
伏木と勝興寺
少し前ですが、越中国の国府のあった伏木に行ってきました。氷見線伏木駅から勝興寺までの道には、国守の館の碑や、伏木測候所(明治16年築)が移築されたレトロな伏木気象資料館があります。23年間の保存修理を終えたばかりの勝興寺は、きらびやかな唐門、大きな本堂。書院には前田家縁の名刹だけあって螺鈿細工の調度品の展示も。
次は高岡市万葉資料館で、大伴家持が国守として越中赴任中に詠んだ万葉集収録の歌の世界に浸ります。伏木駅方向に戻って伏木北前船資料館。ここは北前船の乗組員向けの宿や廻船問屋であった秋元家で、前田藩が海防に使った望楼もありました。帰りは、小矢部川河口の眺めを楽しみながら、伏木万葉大橋を渡り万葉線の中伏木駅へ。万葉線では、志の輔さんの車内アナウンスが聞けました。
2021年10月11日(月)
秋の支店長会議
先週、日本銀行の支店長会議がオンラインで実施されました。全国の経済状況については、8月下旬の新型コロナ感染者の急増により、個人消費は宿泊・飲食サービス等対面型サービスを中心に影響を受けたものの、デジタル需要や設備投資需要等から製造業は持ち直し傾向が続いています。設備投資については、脱炭素化に向けた研究開発や、アフターコロナに向けた宿泊施設のリニューアルなど、さまざまな分野での動きがみられています。一方、半導体不足や東南アジアでの新型コロナ感染拡大に伴う部品の供給不足、物流のひっ迫等が生産面や企業収益に与える影響に注視していく必要があります。
2021年10月4日(月)
富山県の2021年9月短観
10月1日に発表された日銀短観における富山県・全産業の業況判断DIは「よい」と「悪い」の差が+1(前回調査は0)と、わずかながら5期連続の改善となりました。製造業では回復傾向が続いているのに対し、非製造業では新型コロナの影響を受けた業種・業態で回復の手ごたえは不確かのようです。2021年度の設備投資計画も、製造業では前年度に先送りした案件を再開する動きが見られ、前年度比+26.1%の増加となっていますが、非製造業では前年度比横ばいの計画です。
2021年9月27日(月)
金融政策:気候変動対応オペ
日本銀行は、先週22日の金融政策決定会合において、金融政策運営方針の現状維持を決定するとともに、6月の同会合で導入する旨を公表した「気候変動対応オペ」についての詳細を決定しました。このオペは気候変動問題が中長期的に経済・物価・金融情勢に大きな影響を及ぼし得ることに鑑み、中央銀行に求められる中立性に配慮しながら、金融機関の気候変動対応投融資をバックファイナンスする制度です。今月から対象先の公募を開始し、初回のオペは12月下旬を予定しています。詳しくは、日本銀行webサイトの金融政策のページをご覧ください。
2021年9月21日(火)
富山ロケの映画「鳩の撃退法」
オール富山ロケということで話題の映画「鳩の撃退法」を見ました。冒頭から、神通大橋から見える雪の立山がズームされて感動。ベーカリーのカフェ、JMAXシアターの前、お城、中央通り、となじみの場所が多すぎて楽しかったです。映画自体は、ミステリーでちょっとバイオレンスで、ラストに向けていろいろ明らかになっていきます。監督のタカハタ秀太さんも富山出身。主演の藤原竜也さんを始め個性的な俳優さんたちの魅力を引き出して、複雑なストーリーをうまくエンタテインメントに仕上げているなと思いました。俳優さんたち、とくに女優さんの話す富山弁はかわいらしく聞こえました。
2021年9月13日(月)
岩瀬みてあるき
富山で少し時間があったら、ぜひ訪れたいのが岩瀬。富山駅から路面電車で終点岩瀬まで25分ほどです(富岩水上ラインでも約1時間で行けます)。岩瀬カナル会館を起点に、まず北前船時代の常夜灯(灯台)を模した富山港展望台に上ります。大町・新川通りでは、北前船の廻船問屋の豪商森家・馬場家を見学。馬場はる氏は大正時代に旧制富山高校(現富山大学)設立のために今の10億円以上のお金を寄付した剛毅な方です。
馬場家から土間を通って海に向かうとクラフトビールのブルワリーも。近くには日本酒バー、料亭、凝ったインテリアのレストランもあり、北前船で栄えた豊かな町の面影と海とグルメとお酒が同時に楽しめるのが岩瀬です。
2021年9月6日(月)
新しい日本銀行券
9月1日に、国立印刷局において、新しい日本銀行券の印刷が始まりました。このお札は、3年後、2024年度上期をめどに発行される予定です。なお、新しいお札が出回っても、今のお札はそのまま使えます。
現在のお札には、ホログラムや斜めに見るとピンク色に代わるパールインク、コピーすると潰れてしまうごく小さなマイクロ文字等、さまざまな偽造防止技術が使われていますが、新しいお札には、世界初の3Dホログラム等、さらに進化した偽造防止技術が施されています。また、誰にでも額面がわかりやすいように、漢字でなく数字で大きく表示してあるなどの工夫もあります。
2021年8月30日(月)
富山県総合防災訓練
8月初、富山県総合防災訓練が開催され、滑川市を中心に4市町村10会場でさまざまな訓練が実施されました。興味深かったのは、立山カルデラ砂防博物館の方から、立山カルデラにおける過去の土石流の被害や、今も続く砂防工事について、詳しくご説明いただいたことです。車内で土石流の映像を4Dで体感できる体験車もあり、最近毎年のように各地で発生する土石流の恐ろしさを感じました。9月は災害への備えを再確認する月ですので、当事務所でもしっかりと訓練や確認を行う予定です。
2021年8月23日(月)
おしょうらい
お盆には、近くの川の橋の上から、火をつけたおしょうらい棒(木や藁でできた燃えやすいたいまつ。スーパーで売っています)を回して、「おしょうらい、おしょうらい」と言いながら、先祖の霊を迎え、また送ります。子どもの頃からやっていましたが、「おしょうらい」は、「御招来」または「御精霊」と書くことや、この習慣が富山県全体のものではなく、主に県東部のものであることなどは、最近知りました。
ご先祖様たちも「今年もコロナ禍は治まっていないのか」と驚いていらっしゃるかもしれません。来年こそは心配のないお盆休みとなりますように。
2021年8月10日(火)
北陸新幹線開業後の富山県経済
先週、北陸新幹線延伸区間沿線の福井県のある市の方々に、北陸新幹線開業後の富山県経済に関して、オンライン視察という形でお話をしました。
調べてみると、2015年の開業前の報道等では、「観光客が富山を通過して金沢に行ってしまう」、「関西からのアクセスが悪くなる」といった意見もみられましたが、開業効果は一時的なものでなく、開業後から2019年まで利用者数は減っていないほか、コンベンション開催回数の増加や継続的な富山駅周辺の開発、企業の本社機能の一部移転等、産業・観光面で富山県経済に不可欠なインフラとなっているといえます。2023年の敦賀延伸後は、北陸周遊観光の拡大が期待できます。
2021年8月2日(月)
生地と魚津プチ観光
あいの風とやま鉄道の生地駅から、生地台場跡(1851年に加賀藩が外国船への海防のため設置)、生地鼻灯台、世界でも珍しい旋回可動式の生地中橋を経由して、黒部漁港まで歩けます。「魚の駅生地」は漁港そばとあって、新鮮な魚介の食事や買い物が楽しめます。
再びあいの風に乗って魚津に行き、市民バスで魚津水族館と魚津埋没林博物館をはしご。魚津水族館は、富山湾の生物を中心に、わかりやすい展示のアットホームな感じの水族館で、リュウグウノツカイのはく製や映像が迫力ありました。埋没林博物館は、蜃気楼と埋没林がテーマですが、それぞれのしくみの説明や、埋没林の実物の水中展示が素晴らしかったです。富山湾に親しめるプチ観光でした。
2021年7月26日(月)
東京オリンピック開幕
7月23日、東京オリンピックが開幕しました。1年の延期を経てここに至るまで、本当にいろいろなことがありましたが、練習を重ねてきた選手の皆さんの力が発揮できるよう、応援したいと思います。富山県からは、8競技の代表13人が出場します。バスケットの八村選手、馬場選手の活躍が注目されますが、水球やハンドボール、ホッケー、スケートボードなど、普段あまり観戦したことのないスポーツでの県勢の活躍も楽しみです。今回の大会は、インターネットの配信で多くの競技がみられるのもいいですね。
2021年7月19日(月)
「富山県経済の特徴」を更新しました
先週、「富山県経済の特徴」を更新しました。昨年6月に全面改訂したこの資料は、おかげさまで、コンパクトに富山県のことがわかるということで、県外から転入された方の引継資料や、富山県への訪問者への説明に便利、とご好評を頂いておりました。
今回のバージョンでは、記述内容には大きな変更はありませんが、計数は最新のものに更新し、グラフを追加したほか、関係先のご協力を頂き、富山の地形図・江戸時代の富山藩領・平成の大合併前後の市町村図の3地図を掲載して、より視覚的に富山県を理解できるようにしました。ぜひご活用いただければ幸いです。
2021年7月12日(月)
富山県金融経済クォータリー(2021年夏)
富山事務所では、本日、「富山県金融経済クォータリー(2021年夏)」を公表しました。景気の全体判断は、「一部に下押し圧力が続いているが、総じてみると持ち直している」と、前回春(5月)から不変です。
輸出やIT関連の好調等から電気機械、汎用・生産用・業務用機械を中心に、製造業の持ち直しの動きは続いており、設備投資も持ち直しつつあります。個人消費では、最近のワクチン接種の進展から、先行きの対面サービス業種の回復に期待する声は強いですが、現在は、下押し圧力が続いている状況です。
先週はオンラインで日本銀行支店長会議が開催されましたが、業種による経済回復のペースの違いのほか、最近の国際商品市況の上昇や、各地の企業の気候変動問題対応等も話題となりました。
2021年7月5日(月)
富山県の2021年6月短観
7月1日に発表された日銀短観における富山県・全産業の業況判断DIは「良い」と「悪い」が同率の0と、前回調査の▲7から4期連続の改善となりました。製造業では、IT関係の好調や設備投資需要の回復等から、+4と、1年半振りに「良い」超となりました(詳細は、「短観(2021年6月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。ただし、非製造業では先行きの業況の改善について慎重な見方が窺えます。また、2020年度の設備投資実績は、前回調査比下方修正となりましたが、2021年度の計画は、業況が改善している製造業を中心に前年度比大幅増加となっています。
2021年6月28日(月)
城端まち歩き
高岡から城端線に乗って50分、終点である城端の風情あるまちを歩きました。城端別院善徳寺は16世紀に城端へ移転した立派な山門や本堂のあるお寺で、開基した蓮如上人の逸話に読みふけってしまいました。城端曳山会館は壮麗な曳山が展示され、城端町の歴史を知ることのできる立派な博物館でもあります。じょうはな織館での織物製作体験は休止中でしたが、昭和3年築のレトロな雰囲気の建物です。田村萬盛堂でかわいい和菓子を買い、お菓子の木型コレクションを展示した木型館を見せていただきました。
2021年6月21日(月)
金融政策:新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムの延長
日本銀行は、先週18日の金融政策決定会合において、新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムを、2022年3月末まで延長することを決定しました。このプログラムは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に対応して企業の資金繰りを支援するため、昨年3月に半年の期限で開始され、今回が2回目の延長となります。企業の資金繰りは一頃より改善しているものの、引き続き支援していくという観点からの延長です。
また日本銀行は、民間金融機関による気候変動問題への取組みを金融面から支援するための新たな資金供給の仕組みを、年内をめどに導入する予定であることも発表しました。
詳しくは、日本銀行webサイトの金融政策のページをご覧ください。
2021年6月14日(月)
八尾散策
おわら風の盆で有名な八尾は風情のある町です。八尾曳山展示館では見事な彫刻を施した曳山が展示されており、また蚕業による町づくりの歴史も知ることができます。日本の道百選にも選ばれた、石畳と昔ながらの町家が並ぶ諏訪町通りから、木々の中にたたずむ若宮八幡・養蚕宮にお参りした後は、長い階段を上って城ヶ山公園へ行くと、盆地である八尾の町を一望することができます。
おわら資料館では、おわらを洗練された芸能に高めた人々の歴史や黒い帯の由来等を知りました。そして1812年建立の本堂のある聞名寺から見事な石垣のある急坂を下ると、野積川沿いの道に出ます。八尾は自然と歴史が調和した素敵な町でした。
2021年6月7日(月)
FMとやま「なるほどマネーライフ」
FMとやまでは、月2回、富山県金融広報委員会の関係者(県、財務事務所、日銀、金融広報アドバイザー)が出演してお金や消費生活、経済等に関する話をしています。この4月より従来の金曜朝から曜日と時間が変わり、毎月第2・第4火曜日14:25~ 10分程度、「grace」という番組の「なるほどマネーライフ」コーナーとして放送されています。6月8日は、新コーナーとなってから初めて私が出演し、新型コロナ問題の経済への影響と現在の状況について、これまで以上にわかりやすくお話しました(つもりです!)。
2021年5月31日(月)
立川志の輔師匠
富山市中央通りのてるてる亭では、新湊出身の立川志の輔師匠の「志の輔のこころみ」という落語会が毎月開催されており、私もときどき行っています。と気軽に書きますが、志の輔師匠、東京では1500人キャパのホールの連続公演のチケットが即完売するような人気落語家なのに、こちらでは座席数266の舞台と近い会場で聞かせていただく幸せ。ドタバタも人情噺もどちらも絶品の古典、映画のように情景が目に浮かぶ新作、さらに富山弁の落語と、富山の生んだ大名人です。
2021年5月24日(月)
富山半日観光パンフレット
富山県経済同友会が、「とやま半日観光コース」のパンフレットを作成しました。「富山市中心部を起点に半日」というコンセプトで会員からコースを募集し、昨年10月に実際に班行動で行ってみた7つのコースが写真入りで紹介されています。半日でも、黒部市でトロッコ電車に乗って黒薙温泉、上市の大岩不動尊で滝行、高岡で古城公園内の市立博物館や山町筋の町並み巡り等、公共交通機関のみで充実した観光ができることがよくわかります。私も水上ラインで岩瀬に行くコースを楽しみました。コロナ禍が終息したら、ぜひ県外の方にも活用して頂きたいと思っています。
2021年5月17日(月)
富山県金融経済クォータリー(2021年春)
富山事務所では、本日、「富山県金融経済クォータリー(2021年春)」を公表しました。富山県の景気の全体判断は、生産の持ち直しの動き等から、「一部に下押し圧力が続いているが、総じてみると持ち直している」と、前回冬(2月)から上方修正しました。
個人消費は、感染再拡大等により、宿泊等のサービスで下押し圧力が続き持ち直しのペースが鈍化しており、判断は前回から不変です。一方、製造業の生産については、海外経済の回復やスマホ・自動車関連の好調等から電気機械は増加、汎用・生産用・業務用機械も受注が回復しており、判断を上方修正しました。
2021年5月10日(月)
となみチューリップフェア
GWの快晴の日に、となみチューリップフェアに行ってきました。色とりどりのチューリップ、芝桜、新緑が美しく、雪の大谷を模した「花の大谷」等も見事でした。この催しは、戦後GHQにより園芸試験場が県外に移転されそうになったときに、チューリップの鑑賞会を開催したこと(無事移転は回避)に始まるそうで、今年は70周年。入場者の連絡先提出、入場人数を制限した時間指定チケット、飲食の場での密回避など、新型コロナ対策も行き届いていました。会場内には、明治時代に建てられた旧中越銀行の趣ある建物を移築した砺波郷土資料館や砺波市美術館もあり、楽しかったです。
2021年4月26日(月)
富山県金融広報委員会の2021年度活動方針
富山県金融広報委員会(知るぽると富山)は、4月22日、委員総会を開催し、今年度の活動方針を決議しました。基本活動方針は「広めようお金の知恵~生きる力、自立する力を高めるために」とし、学校における金融・金銭教育と一般向け金融知識の普及活動に取り組みます。世の中では新型コロナ対応としてオンライン化が進展していますが、当委員会でも、活動のオンライン化は重要な課題です。また、高校生・大学生への巣立ち教育や、若年社会人への金融教育拡大に向けたアプローチを検討していきたいと考えています。昨年度は、新型コロナの影響で金融広報活動も一部中止・縮小等を余儀なくされましたが、今年度も、感染防止対策を十分講じながら、活動していきます。
2021年4月19日(月)
春の支店長会議
先週、日本銀行の支店長会議がオンラインで実施されました。各地域の経済状況については、輸出や生産は、海外経済の回復とともに持ち直しつつあり一部地域では緩やかな増加という表現もみられました。一方、足許の新型コロナ感染拡大傾向に伴い、多くの地域で飲食・宿泊サービス等は、引き続き厳しいとか、下押し圧力が強い状況であるということです。全国9地域の景気判断は、前回から悪化が2地域、不変が7地域でした。新型コロナの影響は、業種毎にちがった形で現れていますが、同じ業種であっても、消費者のニーズの捉え方や環境により、業況に差が出ているとの話も聞かれました。
2021年4月12日(月)
春の四重奏
先週末、朝日町のあさひ舟川「春の四重奏」を見に行きました。四重奏というのは、朝日岳・白馬岳雪山の連なり、舟川べりの桜並木、チューリップ、菜の花の4つなんですが、今年は桜の開花が早く、菜の花はごく一部を除き間に合わず。しかし満開の桜の下やチューリップを含む田園風景の中の散策はとても気持ちがよかったです。富山からは、あいの風とやま鉄道の往復割引切符、泊駅からの無料シャトルバスでスムーズに行けました。そして何より、「春の四重奏」という美しいネーミングが素敵だと思いました。
2021年4月5日(月)
富山県の2021年3月短観
4月1日に発表された短観における富山県・全産業の業況判断DIは▲7と、依然「悪い」超ながら、3期連続の改善となりました。製造業では、ITや自動車の好調等から多くの業種で業況が改善しており、それが運輸や対事業所サービス等の非製造業にも波及しています(詳細は、「短観(2021年3月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。また、今回から調査対象となった2021年度の事業計画については、売上高・経常利益・設備投資とも前年度からの増加の計画となっており、特に設備投資については、収益状況を踏まえ2020年度に先送りした案件を再開するとする先が、製造業を中心に多くなっています。
2021年3月29日(月)
金融知識普及功績者表彰
2020年度の金融知識普及功績者として、富山県金融広報委員会の金融広報アドバイザーである上田亨氏が表彰されることとなり、3月25日、富山県庁において表彰伝達式が行われました。上田さんは、勤務経験や資格に基づく見識を活かし、資産形成、相続・贈与等に関する講座を多数実施されているほか、近年は、知的障害者の保護者向けに「親が亡き後のお金の管理」をテーマとする連続講座を実施するなど、幅広く富山県での金融知識の普及・向上に貢献されています。上田さんを含めた金融広報アドバイザーの皆さんによって、金融広報委員会の活動が支えられています。
2021年3月22日(月)
富山県中小企業の振興と人材育成に関する県民会議
先日、標記の県民会議に参加させていただきました。県や国の中小企業振興施策の説明後、意見交換が行われました。私からは、中小企業を取り巻く環境として、コロナ禍の影響から世界経済が回復していく中で県内の製造業は今後いっそう新興国との価格競争にさらされるため、付加価値が高く利益率が高い分野への進出が求められることや、IT化等への対応が求められることをお話ししたうえで、資金助成のみでなく「知恵」の部分でのきめ細かな支援策が重要であるとの考えを述べさせていただきました。
2021年3月15日(月)
フィットネスウォッチ
フィットネスウォッチとは、リストバンドの形をした活動量計で、私は3カ月ほど前から使っています。歩数計測はもちろん、心拍数の変化から運動量を測定したり、レム睡眠・ノンレム睡眠等の時間を計測して睡眠の質をスコア化したりして、スマホやPCのアプリで記録を見られます。ランニング時は、GPSでルートを記録し、1km毎のラップタイムも出してくれます。運動量が見える化されるのは楽しくて、通勤も少し早足になったりしています。さらにクレジットカード等を連携して非接触決済もできるようですが、実は操作に自信がなくて使っていません。
2021年3月8日(月)
家計の金融行動に関する世論調査
金融広報中央委員会(事務局日本銀行情報サービス局内)は、家計の資産・負債や家計設計についてのアンケート調査「家計の金融行動に関する世論調査(2020)」を公表しました。
今回の調査では、生活設計を立てている世帯の割合が増えていたり、老後の生活費の収入源について、公的年金に次いで「就業による収入」という回答が増えたり、キャッシュレス決済の利用比率がここ数年よりも一段と増えたりしています。1000円以下の支払いで電子マネーを利用するという回答は、二人以上世帯で3割弱、単身世帯では5割弱となりました。詳しくは上記リンク先をご覧ください。
2021年3月1日(月)
豪農の館 内山邸
先日、雪の中で咲く紅梅のニュースに惹かれ、路面電車に乗って「豪農の館 内山邸」に行ってみました。内山邸までは城川原駅から中島大橋を渡って3kmちょっと歩くのですが、その日はいいお天気で、橋の上から立山連峰がくっきり。街中からですと、ビルの合間からのぞく立山連峰が、視界の端から端まで続く美しさに圧倒され、何度も振り返り写真を撮りながら歩きました。内山邸は早咲きの八重寒紅が終わりかけで、見事な梅林の花はこれからでしたが、少し残った雪と立山連峰と紅梅の取り合わせはほかでは見られないものでした。
2021年2月22日(月)
再び大雪
先週は再び大雪となり、緊張感が走りましたが、幸い先月ほどではなく、暖かだった週末にはすっかり溶けて、ほっとしました。ところで気象庁のウェブサイトに、「過去の気象データ検索」のページがありますが、ここで観測地点ごとに、時間毎、日毎の気象データが調べられます。富山についてみると、1月の最深積雪は1月10日1時の128cm、今回は2月18日22時の57cmでした。ところで、データのある1981年1月(56豪雪)は、毎日のように降雪があり積雪も殆ど1m以上で、最深積雪は1月13日の160cm。私も当時富山に住んでおり大雪の記憶はあったのですが、ここまですごかったとは思いませんでした。
2021年2月15日(月)
富山県金融経済クォータリー(2021年冬)
富山事務所では、2月10日、「富山県金融経済クォータリー(2021年冬)」を公表しました。富山県の景気の全体判断は、「厳しい状態にあるが、持ち直しつつある」と、前回から不変です。
秋の判断では、個人消費・生産ともに持ち直しの動きがみられており上方修正でしたが、今回は、個人消費が下方修正、生産が引き続き上方修正といった形で分かれました。個人消費は、昨年末来の新型コロナ感染症の再拡大や1月の大雪の影響から、小売の持ち直しのペースが鈍化しているほか、観光は厳しい状況です。一方、製造業の生産については、海外経済の回復やスマホ・自動車関連の好調等から、電気機械は緩やかな増加、汎用・生産用・業務用機械も緩やかな持ち直し等となっています。
2021年2月8日(月)
富山市SDGs推進フォーラム
先日、富山市SDGs推進フォーラムにオンラインで参加しました。「大コメ騒動」の本木克英監督は、富山での映画製作を軸に、ジェンダーや地域社会の発展について、富山でしか聞けない興味深い基調講演をされました。このほか、SDGsコスチュームのキティちゃんによるSDGsクイズや、SDGs推進コミュ二ケーターの高校生たちの活動紹介、SDGsの専門家、本木監督、子育てママの支援をされている方、市長によるパネルディスカッションなど盛りだくさんでした。環境問題を中心に捉えがちなSDGsですが、もっと幅広い視点からの取組みを含むものだということがわかり、より身近な問題に感じられるようになった気がします。こうしたイベントを、自宅からオンラインで視聴できたのもよかったです。
2021年2月1日(月)
富山大学での講義
先週金曜日、富山大学経済学部のコーポレート・ファイナンス講座の一環として「富山県の経済情勢」の講義をしました。グローバルに展開する企業も多い富山県の経済情勢を理解するためには、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、今日本経済がどういう状況にあるかを踏まえる必要がありますので、日本銀行が経済情勢分析に利用している統計グラフ等みたうえで、富山県経済の特徴、現在の状況を説明しました。金曜日の雪というと、8日のことがフラッシュバックしますが、幸い日中はさほど積もらず、果敢に出席してくださった学生さんたちの帰途に影響がなくほっとしました。
2021年1月25日(月)
映画「大コメ騒動」
富山出身の本木克英監督が富山の米騒動を描いた映画「大コメ騒動」を、富山県先行上映でみました。女性たちが懸命に働いても、家族にお腹一杯ご飯を食べさせられない状況で、やむにやまれず米屋を襲うに至るまでの過程が丁寧に描かれ、その強さ、健気さに打たれました。室井滋さんの演ずるおばばの迫力とユーモアで笑いもあったのは、さすが本木監督です。富山出身の俳優さんが多く出演されていますが、全編キトキトの富山弁が飛び交っていて、全員富山出身?と思うくらいでした。富山弁といえば、NHKの朝ドラ「おちょやん」の吉川愛さんの富山弁もとてもお上手で、かわいい響きですね。
2021年1月18日(月)
冬の支店長会議
1月14日、日本銀行の支店長会議がテレビ会議で実施されました。各地域の景気については、引き続き厳しい状況にあるものの持ち直しの動きがみられるとする先がほとんどでしたが、足許の新型コロナ感染拡大の影響には注意する必要があると考えられます。また、製造業では、自動車関連や電子部品関係を中心に着実な回復を示しているのに対し、非製造業では、財消費は堅調ながら、飲食・宿泊等対面型サービスはより厳しい状況にあるなど、業種や業態によって対照的な動きとなっていることも、各地域共通でした。
2021年1月12日(火)
新記録の大雪
先週木曜日からの大雪には、昭和56年の豪雪を記憶している私も驚きました。交通機関も高速道路も大きな影響を受け、街中でも普段はゆったりと感じる歩道と車道が雪に埋まり、人手の除雪はもちろん、融雪装置も間に合わない状況です。これから雪かきや屋根の雪下ろしなどなさる方も多いと思いますが、どうぞ皆さま、お気をつけてください。
北陸財務局富山財務事務所と日本銀行金沢支店は、富山県内の一部への災害救助法適用を受け、金融上の措置を発動しました。詳細はリンク先をご覧ください。
2021年1月4日(月)
今年もよろしくお願い致します
新年あけましておめでとうございます。誰一人予想もしなかった1年となった年が改まり、2021年、令和3年が始まりました。新たな年、希望と意欲をもって、元気に過ごしたいと思います。今年も、寄託券、金融経済調査、講演や当事務所webサイト等を通じた広報、富山県金融広報委員会事務局の活動と、富山事務所職員一同、がんばってまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

2020年

              
2020年12月28日(月)
2020年を振り返る
2020年が終わろうとしています。今年を振り返れば、年明けは、東京オリンピック・パラリンピックの年、世界に日本のことをもっと知ってもらえる、という明るい期待で始まりましたが、春先からの新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、人々の生活にも経済活動にも大きな変動がありました。富山事務所の活動にも様々な制約がありましたが、感染予防策を講じながら、本来の活動ができるよう所員一同努力してまいりました。そして、多くの皆様に、日本銀行および富山県金融広報委員会の活動に対して多大なご協力をいただきまして、厚く感謝申し上げます。来年もどうぞよろしくお願い致します。
2020年12月21日(月)
12月の積雪
ここ2年、富山は雪の少ない冬でしたが、先週は12月中旬とは思えないくらい毎日雪でした。当事務所の周りも、融雪装置の有無によって歩道の状態はかなりちがうのですが、不思議と毎日降っているのにさほど積もらず、今朝までにはかなり溶けてほっとしました。全国ニュースで「北陸地域の大雪」と報じられても、県内でも地域によって雪の状況は様々ですが、これから本格的な冬を迎えるにあたり、皆さまご注意くださいますよう。
2020年12月15日(火)
富山県の2020年12月短観
昨日発表された12月短観における富山県・全産業の業況判断DIは▲16と、前回調査から+14の改善となりました。製造業では、国内外の経済の回復を受けて幅広い業種で業況が改善しているほか、非製造業も個人消費の回復などから改善しています(詳細は、「短観(2020年12月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。ただし、いずれもまだ水準としては「悪い」超となっているほか、先行きについては、全産業で▲20と慎重な見方となっており、足許の新型コロナウイルス感染者数拡大の影響も懸念されます。
2020年12月7日(月)
校歌の思い出
私が卒業した富山市内の小学校の校歌は、作詞サトウハチロー氏、作曲古関裕而氏でした。「青空よりも明るく清く大きく豊かに美しく…」で始まるこの歌は、平易で美しい日本語と、それにぴったり合った明るいメロディの歌で、(私たち子どもへの要求ばかりの歌詞だけど、とにかくいい歌だなあ)と思っていたものです。はるか後年、作曲家として多くの仕事を残した古関裕而さんが朝のドラマになるとは思いもよりませんでしたが、小学校の統合により現役ではなくなったこの校歌を、懐かしく思い出しました。
2020年11月30日(月)
神通川の堤防工事
今年の11月は比較的穏やかなお天気が続き、週末のランニングも快適でした。神通川の土手もコースの一つですが、現在水害対策のため、富山駅南の神通町から有沢橋付近まで、この土手の堤防の幅を広く、高くする工事が行われています。土手の傾斜が緩やかになり、土手の道が広くなることにより、散歩やレクリエーションで河川に親しみやすくなる効果があるそうで、たしかに完成した北側部分は広々としています。
先日は有沢橋付近でトンビをたくさん見ました。種々の生物の棲み処でもある豊かな神通川の整備は大事な事業だと思いました。
2020年11月24日(火)
富山県女性の活躍推進委員会
先週開催された富山県の「女性の活躍推進委員会」で講演させていただきました。富山県では女性の継続就業が全国比上位であるにも拘わらず、民間企業での女性管理職比率が下位である背景には、企業及び家庭、地域社会での男女役割分担意識が強いことがあるのではと考えられます。新型コロナ問題により、企業経営には、リモートワークの拡大を契機とする仕事の実績への適切な評価、環境変化に応じた柔軟な成長戦略、能力本位の人材活用の重要性が求められています。こうした観点から、企業における女性の職務領域や職責の拡大は、企業経営にもおおいにメリットがあるといえます。
2020年11月16日(月)
富山県金融経済クォータリー(2020年秋)
富山事務所では、11月12日に「富山県金融経済クォータリー(2020年秋)」を公表しました。富山県の景気は、「厳しい状態にあるが、持ち直しつつある」と、前回の「大幅に悪化している」から上方修正となりました。
9月の個人消費関連の指標は、8月よりも前年比マイナス幅を拡大していますが、昨年の消費税率引き上げ前の駆け込み需要を勘案すると、持ち直していると言えます。製造業の生産についても、スマホや自動車関連の受注回復が電気機械や汎用・生産用・業務用機械でみられるほか、金属製品も下げ止まっており、「持ち直しつつある」との判断となりました。なお、こうした動きは業種や製品によるばらつきも大きく、今後の動きは注意深く見ていく必要があります。
2020年11月9日(月)
芸術の秋
富山県美術館(TAD)で開催されていた「TADのベスト版 コレクション+」展に行ってきました。大好きなピカソを始めとする収蔵品を大規模に展示するとともに、4名の特別キュレーターのセレクションもあって見応えがありました。その後、富山県水墨美術館の、総曲輪通りの馬車のネオンをデザインしたという横山操展で力強い日本画を堪能。どちらの美術館も、建物のデザインも素敵で、TADは大きな窓から見える環水公園と立山の山並みが美しく、水墨美術館は四季を味わえる美しい庭園があり、何度も訪れたくなります。また、ガラス美術館では「木梨憲武展」が開催中。こちらも、元気をもらえる鮮やかな絵や段ボールのクラフトワーク、地元のガラス工房作家とコラボしたガラスアート等、楽しかったです。
2020年11月2日(月)
室堂・美女平
立山の紅葉を見ようと、室堂にいきました。立山駅の標高は475m、ケーブルカーでわずか7分の美女平は977m(ここは紅葉が見ごろ)、しかしそこからバスで50分、紅葉はみるみる雪を被った杉に交じり、室堂(標高2450m)に到着するとそこは新雪、氷点下の世界。1歩も登らずに雪山の景色まで到達できたことに感動。雪を踏み固めながら、みくりが池を一周するのに1時間ほどかかりました。その後美女平ではブナの紅葉と立山杉の巨木の中を散策。1日でバラエティに富んだ景色が味わえて楽しかったです。
2020年10月26日(月)
高校生へのキャリア・デザインゼミナール講演会
先日、高岡南高校で、生徒さんが進路を考える参考としての講演を行いました。文学、歴史、素材技術、エネルギー、野生動物といったさまざまな専門家の先生方とともに、金融経済という観点から日本銀行の金融政策の意味、現在の経済の状況やその判断材料等についてお話しました。熱心に聞いていただき、新型コロナが世界中の経済や生活に大きな影響を与えていることを理解することを通じて、グローバルな経済の動きを感じてもらえたかなと思います。そして生徒さんの質問から、数十年前の文理選択の悩みが不思議に鮮やかに思い出されました。
2020年10月19日(月)
坂東眞理子氏の金融経済講演会
富山県金融広報委員会では、先日、スカイホールにおいて、坂東眞理子氏による「ウィズコロナ時代の家庭経済学」と題する金融経済講演会を開催しました。坂東さんは富山県のご出身、公務員として男女共同参画政策の中心で活躍された後、退職後は教育者かつベストセラー作家として多方面にご活躍されている方で、この難しい時代を生きていくための前向きなエネルギーを頂きました。坂東さんの「かきくけこ」、感動、機嫌よく、工夫、健康、交流・貢献という(高齢者の)心得を、心にいつも持っていたいと思いました。
2020年10月12日(月)
秋の支店長会議
先週、日本銀行の支店長会議が、3回連続となるテレビ会議で実施されました。全国9地域の景気判断は、多くが「厳しい状態にある」としつつも、経済活動が徐々に再開する下で「持ち直しつつある」と、8地域で「改善」となりました。製造業は底を打って持ち直しの動きがみられている地域が多い一方、非製造業では、対面型サービスを中心に持ち直しの動きは緩やかで、今後も業種によるまだら模様の状況が続く見通しです。
2020年10月5日(月)
富山県の2020年9月短観
10月1日に発表された9月短観における富山県・全産業の業況判断DIは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等から大幅な悪化となった6月の前回調査からわずかに改善し、▲30となりました。製造業では足許の業況は前回より悪化したものの、先行きに向けて改善を見込む動きがみられています。一方、非製造業は経済活動の回復から「最近」の判断は改善しましたが、「先行き」は小売で家中需要の剥落から悪化を見込む等、マイナス幅を拡大しています(詳細は、「短観(2020年9月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。
2020年9月28日(月)
災害用品のチェック
毎年9月には、自治体や職場でさまざまな災害対応訓練や確認が行われますが、そのひとつに、災害用品のチェックがあります。富山事務所でも、毛布や防災服、懐中電灯、電池、薬等の備品のチェックを行っています。なかでも大事なのは水と非常食です。最近の非常食は、賞味期限が長く、お湯や水を入れるだけでおいしいご飯となるなど、かなり進化していて驚きます。必要量を考えて、定期的に補充することも重要ですね。
2020年9月23日(水)
消費者講演会「世の中うまい話はない!消費者問題あれこれ」
富山県金融広報委員会では、先日、射水市と共催で、テレビでもおなじみの菊地幸夫弁護士の消費者講演会を開催しました。菊地先生は、いわゆるオレオレ詐欺で被害者からお金を受け取る役(受け子)を担当していた青年のことなど、「自分だけは騙されない」と思い込んでいる私たちに警鐘を鳴らす具体的なお話をしてくださり、参加者の方々は熱心に聞いていらっしゃいました。講演会開催に当たっては、来場者の体温測定や手指消毒へのご協力お願い、座席の半減、途中の換気等、新型コロナ感染防止対策を実施しました。
2020年9月14日(月)
オンライン配信
演劇やライブが軒並み中止となってから、さまざまなオンライン配信が行われるようになりました。当初は中止となった芝居の無観客の舞台稽古やリモート撮影の朗読劇の無料配信から始まり、その後は有料で、配信目的の作品が作られたり、観客を減らして実現した公演が配信されたり。劇場で見るのとはちがいますが、今まで見ることができなかった遠隔地の公演が体験できるようになったのはありがたいことかもしれません。
2020年9月7日(月)
ドイツからの留学生向け講演
先日、ドイツからの留学生の方々に、Webexでのリモート講演を行いました。当初北陸への研修旅行で実施する予定だったのですが、新型コロナの影響で旅行は残念ながら中止。講演では、歴史や地理的環境の下で富山県経済がどう発展してきたか、今新型コロナの影響をどう受けているか等をお話ししました。日本語の理解度には個人差があったものの、皆さん熱心に聴講していただき、日本銀行の政策や拠点網の意味、電子マネー、富山の方言といったさまざまな質問も出て、楽しかったです。
2020年8月31日(月)
富山県総合防災訓練
昨日、今年も富山県総合防災訓練に参加しました。新型コロナの影響から、例年と異なり地域住民の方の参加や実地訓練はなかったのですが、県と、今回の会場である滑川市のほか魚津市等の市町村とのテレビ会議システムを利用した情報共有や、ドローンによる映像、電子地図への落とし込みによる被害状況の把握等の図上訓練を視察することができました。9月は、当事務所でも災害への備えを確認する予定ですが、改めて気が引き締まりました。
2020年8月24日(月)
ウィズコロナの生活
緊急事態宣言が解除された5月頃は、人によりイメージの違いはありながらも、多くの人が「これから徐々に日常生活や経済活動が元通りになっていく」と考えていたように思います。しかし、最近の感染者増加に関する関係機関の発表や報道によれば、飛沫、接触といった感染経路への対策を怠ればクラスターが発生してしまいますし、個人で十分対策をとっていても感染してしまうこともあります。新型コロナのリスクとともに生きていく覚悟が必要なのだと改めて思います。
2020年8月11日(火)
暑い夏がやってきました
平年より9日も遅く梅雨が明けたと思ったら、いきなりの暑さがやってきて、10日には、富山市内で38.5℃(!)を記録しました。体が慣れていないのと、今年はマスクとともに生活しなければならないことで、いつもより暑く感じる夏です。夏らしい行事やイベント、同窓会などは軒並み中止ですが、こうした機会に家を居心地よくしたり、趣味を広げたりしている方もいらっしゃることでしょう。皆様、健康管理に気をつけて、お健やかにお過ごしください。
来週17日は、「所長ボイス」お休みをいただきます。
2020年8月3日(月)
富山大空襲の記憶
終戦の年1945年の8月1日は、私ども富山事務所の創立の日であり、そしてその当日の夜富山大空襲のあった日です。今年は、富山市のウェブサイトに「富山大空襲の記憶」という特集ページができ、写真や被災された方のインタビュー動画等、貴重な記録が掲載されています。今年は新型コロナの影響から、恒例の花火大会は中止となりましたが、新型コロナの終息も含め平和と復興、繁栄への祈りは途切れることはありません。
2020年7月27日(月)
総曲輪ベース開業
当事務所のすぐ近く、総曲輪通りの入り口に、総曲輪ベース(SOGAWA BASE)が開業したのでさっそく行ってみました。富山の美味しい食材のお店、飲食店、ベーカリー、カフェ等が集まり、イートインスペースもあってにぎわっていました。今もっとも人が集まるのは食に関するお店、総曲輪や中央通りにはそれぞれ特色を生かしたお店がたくさんありますので、合わせてこの界隈盛り上がるといいな、と思っています。
2020年7月20日(月)
富山県金融経済クォータリー(2020年夏)
富山事務所では、7月16日に「富山県金融経済クォータリー(2020年夏)」を公表しました。富山県の景気は、「新型コロナウイルス感染症の影響などから、大幅に悪化している。」と、前回5月の判断から2回連続の下方修正となりました。「大幅に悪化している」という表現は、2009年2月のリーマンショック時の底の時と同じです。
個人消費については、5月14日の緊急事態宣言解除後客足が戻りつつあることから持ち直しの兆しがみられていますが、生産については、新型コロナの影響により通院を控える動きが医薬品に影響しているほか、国内外の経済の落ち込みの影響が生産用機械や金属製品等に及んでおり、減少しています。県内企業の人手不足感が急速に緩和する中、雇用・所得の動向と消費マインドへの影響も懸念されるところです。
2020年7月13日(月)
夏の支店長会議
7月8日の日本銀行の支店長会議は、4月と同様、TV会議で実施されました。冒頭の総裁挨拶では、まず、今回の熊本をはじめとする広範な地域での災害についてお見舞い等のことばがありました。熊本の球磨川は川下りを楽しんだ経験があり、変わり果てた恐ろしい川の映像に驚きました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
さて、全国9地域の景気判断は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、前回に引き続き全て下方修正されました。海外からも、感染症予防策と経済活動再開に向けた各国の状況が詳しく報告されました。
2020年7月6日(月)
富山県の2020年6月短観
7月1日に発表された6月短観における富山県・全産業の業況判断DIは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が幅広い業種に及び、▲32と前回調査に比べ大幅な悪化となりました。リーマンショック時の最低値は2009年3月の▲51ですが、今回は、そこからの回復過程にあった2009年12月の▲28に近い水準です。先行きについては、製造業では一部業種で下期に向けて業況回復を期待する先もありますが、非製造業で一段と悪化を見込んでいることから、▲41となりました。売上や利益についても、2020年度の計画を下方修正する先が多くなっています(詳細は、「短観(2020年6月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。
2020年6月29日(月)
富山大学での講義
先週、富山大学で「金融経済における日本銀行の役割」について講義をしました。経済学部の特殊講義(銀行論)の一環ということで、日本銀行の銀行業務という機能に着目し、金融システムの安定や、金融政策、オペレーションの内容、そして、現在の新型コロナ問題に対応した企業の資金繰り支援等の施策について説明しました。今学期の本講座では初めてオンラインではなく対面講義で、ソーシャルディスタンスをとりながらの実施となりました。学生さんの反応を見ながら話をすることができ、やりやすかったです。
2020年6月22日(月)
1%経済から0.8%強経済へ
先週掲載した新版「富山県経済の特徴」について各方面にお知らせしていますが、「県民なのに知らないことが多かった」「コンパクトでいい」「後任への引継資料に入れた」等のありがたい声を頂いております。実は私も改めて認識したことが数多くありました。
たとえば、学校では「富山県は面積も人口も全国の約1%なので、だいたい1%経済と考えればよい」と習ったと思うのですが、現在富山県の人口は104万人(2019年)、全国に占める比率は0.83%、そして県内総生産(2017年)も、全国の0.84%と、0.8%強経済になっていました。
2020年6月15日(月)
着任後1年、新版「富山県経済の特徴」を掲載
ふるさと富山に富山事務所長として着任し、17日でまる1年となります。地元の金融・経済界、官公庁、マスコミの方々に今の富山県について教えて頂くとともに、講演や寄稿、取材等の多数の機会を頂き、たいへんありがたく充実した1年でした。とはいえ3月来、新型コロナの影響で会合や講演はことごとくキャンセルとなり、感染拡大防止のためには致し方ないとはいえ、残念でした。
さて、実はその間に「富山県経済の特徴」の改訂版作成に取り組み、本日アップしました。4年半ぶりの全面改訂となります。経済といいつつ、気候や歴史から始め、県民性等にも触れていますので、富山県についてざっと知りたい方、県外からの転入者の入門編、県外のお客様との話題づくり等、おおいにご活用頂ければ幸いです。
2020年6月8日(月)
昆布締め
富山ではお馴染みの昆布締め。先日、全国紙のカラーページで昆布締めのことが紹介されて、東京の友人とのLINEグループトークで話題になりました。私が「さす(カジキ)が定番だけど、最近は白えびのおぼろ昆布締めもおいしいよ」と、あるお店のサイトを教えたら、その場で一人の友人が、平目と白えびの昆布締め、氷見ブリのスモーク、かまぼこ、おぼろ昆布等を通販でお買い上げ。どれも美味しかったと大好評でした。新型コロナの影響でお取り寄せが流行っていますが、知ってもらえれば満足してもらえる特産物の数々、宣伝が大事ですね。
2020年6月1日(月)
テレワーク
新型コロナウイルス感染症拡大に関し、人との接触を低減するための方策として、テレワークやオンライン会議が多くの企業で急速に広がりました。テレワークはこれまで通勤時間の節減により効率的な働き方が可能となる等のメリットは認識されながら一部の導入にとどまっていましたが、様変わりです。テレワークの環境が整えば、通勤圏外に住む労働者の能力も活用できる可能性が広がりますし、オンライン会議の活用は、出張等の負担なしに業務を推進できることにもなります。真に必要な業務を見直す機会ともなりえます。
2020年5月25日(月)
新型コロナ問題の経済への影響
新型コロナウイルス感染症拡大に関し、富山県の緊急事態宣言は5月14日に解除されましたが、収束時期については予断を許しません。あらためて経済面への影響を整理すると、海外要因については、①海外の景気減速による輸出の低迷、②海外での操業停止等によるサプライチェーンへの影響、③インバウンドの減少による観光への打撃があり、国内要因でみると、①外出自粛や休業要請等に伴う小売・飲食・宿泊その他サービス等の個人消費減少、②雇用・所得環境の悪化、③先行不透明感による設備投資の見送り等があります。国内外の状況を注視していく必要があります。
2020年5月18日(月)
富山県金融経済クォータリー(2020年春)
富山事務所では、5月15日に「富山県金融経済クォータリー(2020年春)」を公表しました。富山県の景気は、「新型コロナウイルス感染症の影響などから、悪化している。」と、前回2月の判断を引き下げました。
個人消費については、食料品や衛生用品など巣ごもり消費は好調ですが、衣料品や家電、乗用車などは外出自粛等から大幅減少となっているほか、観光・宿泊・飲食サービスなどは大変厳しい状況にあります。また、生産については、新型コロナ問題による海外経済の不振の影響が電気機械や汎用・生産用・業務用機械等に及び始めており、弱い動きとなっています。富山県への緊急事態宣言は先週解除されましたが、経済への影響は長期に及ぶ可能性があり、収束が待たれます。
2020年5月7日(木)
富山県金融広報委員会の2020年度活動方針
富山県金融広報委員会(知るぽると富山)の2020年度活動方針は、「広めようお金の知恵~生きる力、自立する力を高めるために」を基本として、①学校における金融・金銭教育、②一般向け金融知識の普及活動に取り組む、ということです。最近の環境変化については、学校に関しては、金融教育の充実を図った新学習指導要領の実施や2年後の成年年齢の引き下げに向けた高校生への教育充実、社会人については、人生100年時代のための資産形成やデジタル化の進展等に関する情報提供といった課題への対応が求められています。新型コロナウィルス感染症の影響により、例年通りにはいかないところがありますが、今年度も富山県の皆様の金融知識普及に向けて活動します。
2020年4月20日(月)
美しい桜
富山市では、3月末から桜が咲き始め、4月5日頃は満開で、いたち川・松川べり、磯部堤の桜並木の下を、楽しく走りました。これまで、満開のときにはどんなに美しいだろうと待ち望んでいた桜です。川と桜の取り合わせの美しさ。稲荷公園内を流れる赤江川、いたち川から環水公園、富岩運河沿いの景色もきれいでした。11日頃には護国神社の3本の枝垂れ桜も満開。ピンクの花びらに、ひと時、心が晴れ晴れとしました。そして今は、あちこちで八重桜が咲き始め、チューリップも鮮やかな花を咲かせています。
さて、毎週月曜日にアップしてきた所長ボイスですが、富山県も緊急事態宣言の対象となった状況に鑑み、当面の間不定期更新とさせていただきますのでご了承ください。
2020年4月13日(月)
春の支店長会議
4月9日は、四半期毎に日本銀行本店で開催される支店長会議でしたが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、初めてTV会議により開催されました。総裁の挨拶に引き続き、全国各地の支店から経済金融に関する報告が、モニターを通じて行われました。今回は、全国9地域の景気判断が全て下方修正されましたが、これは、リーマンショック後(2009年1月)以来のことです。感染拡大が終息すれば、社会的インフラや生産設備には損害のない状況下、経済状況は改善されると見込まれますが、まだ終息の兆しは見えていません。日本銀行も指定公共機関として、求められる役割をしっかりと果たしていきます。
2020年4月6日(月)
富山県の2020年3月短観
4月1日に発表された3月短観における富山県・全産業の業況判断DIは、「▲7」と5期連続の悪化となりました。また、先行きについては、製造業・非製造業ともに幅広い業種において、新型コロナウィルス感染症拡大が国内および海外の経済活動に及ぼす影響を懸念しており、「▲25」と、大幅な悪化となりました。
一方、2020年度の事業計画では、売上高は前年度並み、経常利益はコスト削減等から増加、設備投資は若干の前年度割れとなっていますが、まだ新型コロナウィルス感染症拡大の影響を含めた計画となっていない先が多い可能性があります。
(詳細は、「短観(2020年3月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。
2020年3月30日(月)
路面電車の南北接続
3月21日、富山駅の南側の路面電車と、北側のライトレールの南北接続が完成し、にぎやかに開通記念イベントが開催されました。富山に来てから、以前とイメージが変わったもののひとつが路面電車。昔はガタゴト遅いと思っていましたが(すみません)、今は富山駅で新幹線やあいの風を降りてすぐ乗れる、本数が多くて待たない、テーブル付きのおしゃれなレトロ車両やモノレールのような2両編成はわくわくする、と、すっかり路面電車のファンです。富山市の中心街から、散策やグルメの楽しめる岩瀬地区へ直通となった路面電車がますます多くの人を魅了しますように。
2020年3月23日(月)
新型感染症拡大の影響を踏まえた金融緩和強化
先週16日、日本銀行は、金融政策決定会合において、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を踏まえ、金融市場の安定や企業金融の円滑化を図るため、以下の金融緩和強化策を決定しました。
1 一層潤沢な資金供給の実施:積極的な国債買入れなどによる円資金の一層潤沢な供給、海外中央銀行との協調による米ドル資金供給
2 企業金融支援のための措置:新型感染症にかかる企業金融支援特別オペの導入、CP・社債等買入れの2兆円増額
3 ETF・J-REITの年間買入れペースの倍増による積極的な買入れ
詳しくは、日本銀行webサイトの金融政策のページをご覧ください。
2020年3月16日(月)
北陸の金融経済月報(2020年3月)
先週、日本銀行金沢支店より、「北陸の金融経済月報(2020年3月)」が公表されました。全体判断としては、「新型コロナウィルス感染症の影響などから、足踏み状態となっている」と、前月までの判断(拡大基調にあるが速度は一段と緩やかになっている)を、4か月振りに引き下げました。個人消費では、小売り、観光、サービスとも、新型コロナウィルス感染症の影響で、来店客・宿泊客の減少、イベントの中止等が痛手となっています。製造業には、まだ目立った影響は出ていませんが、弱めの動きが続いています。4月1日に日本銀行が公表する短観では、こうした状況下のビジネスマインドが注目されます。
2020年3月9日(月)
富山の女性活躍
昨日、国際女性デーに合わせて開催された、富山の女性の健康、活躍、幸福をテーマとする会で、パネラーの一人として参加しました。私からは、企業にとって今や「ダイバーシティ推進」はコンプライアンス同様の必須課題であり、その中で女性活躍というのは非常に重要な要素であることなどを、お話ししました。富山の女性は、就業率は全国上位ですが、管理職率は下位であり、また自治会長の女性比率は2.4%で全国40位というデータがあります。女性活躍については、まだ伸びしろがあるということですね。
2020年3月2日(月)
高岡の魅力
昨年着任してから、それまであまり訪れることのなかった高岡に、会合やイベント等でしょっちゅう行きます。あいの風に乗れば富山からはわずか20分、瑞龍寺、古城公園はもちろん、古い町並み、巨大な御車山を大事に展示している御車山会館、富山の歴史を知るうえで見るべきものが多い市立博物館等、高岡駅から徒歩圏内に見どころがたくさんあり、観光面でもっと全国に知られるといいなと思っています。―― 本当は、今頭の中は新型コロナウィルス感染症のことでいっぱいなのですが、先日観光して楽しかった高岡のことを書いてみました。
2020年2月25日(火)
とやま映像祭
とやま映像祭は、県内のテレビ局や富山県映像センターが制作した映像作品、コンクールの優秀作品のほか富山を舞台にした映画等を上映するイベントです(於富山県教育文化会館、入退自由、入場無料)。私が観たのは、昨夏のシアターオリンピックスのドキュメント、立山の四季を記録した「富山の宝スペシャル~立山の恵み」、そしてギャラクシー賞を受賞した「沈黙の山」でした。いずれも富山の豊かな文化や自然、立山観光を支える山小屋の人々などを素晴らしい映像でとらえており、拝見できてよかったと思いました。
2020年2月17日(月)
富山県金融経済クォータリー(2020年冬)
富山事務所では、2月13日に「富山県金融経済クォータリー(2020年冬)」を公表しました。富山県の景気は、「引き続き拡大基調にあるが、その速度は一段と緩やかになっている」と、前回(秋<11月13日公表>)の全体判断を据え置きました。
項目毎でも、小幅ながら上昇した物価を除き、全ての判断を据え置いています。個人消費については、足許は暖冬の影響により季節商品の不芳や10月の消費税率引き上げ後の反動減が耐久消費財にまだ残っているものの、雇用者所得の堅調を受けて、持ち直し基調に変化はありません。設備投資も堅調を続けています。ただし、中国における新型肺炎の感染拡大に伴うサプライチェーン、輸出入、観光等への影響については、今後下振れリスクとして注視していく必要があります。
2020年2月10日(月)
世界経済の行方
先月日本銀行が公表した「経済・物価情勢の展望」では、海外経済の動向について、持ち直しにはやや時間を要するものの、先行きについては、情報関連でグローバルなITサイクルが在庫調整の進捗から好転する中で、新型スマホやデータセンター向けの需要が出始めているとか、米中通商協議の進展が製造業の業況感に好影響を与えているといった記載があり、今後の世界貿易量の回復が期待されるところでした。しかし、ここへきて、新型肺炎流行の影響が、世界経済にどこまで及ぶのか、懸念される状況になっています。
2020年2月3日(月)
雪が降らない!
富山をあまり知らない方には、「富山の冬は雪が多くて寒い」というイメージを持たれがちですが、寒さは東京とさほど変わらずただ雪が多いだけ、と富山出身の私は思っていました。が、今年は本当に雪が少なく、年が明けてからもまだ富山市平野部では雪らしい雪は降っていません。通勤にはよいですが、スキー場や雪見の観光関連のサービス業、除雪作業の関係者の方々はやきもきしていらっしゃることでしょう。全国的な夏の渇水も心配です。今日は節分、明日は立春ですが、2月はどうでしょうか。
2020年1月27日(月)
ラジオ「とやまお仕事探訪」で富山県金融広報委員会の仕事を紹介します
1月27日から5日間、ラジオの富山シティエフエム(77.7MHz)「とやまお仕事探訪」(月~金、7:15~、12:20~、17:40~ の3回放送)で、富山県金融広報委員会(愛称:知るぽると富山)の仕事について、話をさせていただくことになりました。
富山県金融広報委員会の2つの役割、「わかりやすい金融経済情報の提供」と「金融経済学習のサポート」や、なぜ大人も子どもも金融経済について学ぶことが必要なのかについて、私と事務所の担当者で熱く語っておりますので、ぜひお聞きください。
2020年1月20日(月)
全国の事務所長
先週は、本店で支店長会議があり、各地の金融経済状況や世界経済の動向等さまざまな報告・意見交換がありましたが、毎回、国内事務所長の間でも意見交換を行っています。日本銀行の事務所の基本的な機能や役割は、規程で定められていますが、各地での活動内容は、これまでの地域での積み重ねがありますので、地元経済に関する調査公表の頻度や講演の内容など、意外にバラエティに富んでいるようです。寒い地方の事務所長間では、暖冬の影響も話題になりました。
2020年1月14日(火)
左義長まつり
今年は6日月曜日が仕事始めでしたので、あっという間にお正月気分は吹き飛んで、通常業務モードになりました。さて、この3連休には、県内各地で左義長まつりが行われ、子どもの頃、書初めを学校に持って行って焼いたことを懐かしく思い出しました。最近では、お正月飾りや書初めを集めるだけで、その場では焼かない左義長まつりも行われています。お飾りの燃えにくい部分を細かく分別して集めるのは時代を反映していますが、今年1年間の無病息災を祈る気持ちは昔と変わらないようです。
2020年1月6日(月)
今年もよろしくお願い致します
新年あけましておめでとうございます。皆様には、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。さて、2020年、令和2年、干支は子年(ねずみ)、東京オリンピック・パラリンピックの年が始まりました。今年も、寄託券、金融経済調査、講演や当事務所webサイト等を通じた広報、富山県金融広報委員会事務局の活動と、富山事務所職員一同、がんばってまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

2019年

    
2019年12月23日(月)
今年最後のボイスです
今年の12月の富山の平野部は1回雪が降りましたが、比較的暖かく、お天気もよくて、美しい立山連峰を、市街地からもしばしば見ることができました。富山市役所の展望台からは、ことにすばらしい眺めで、備え付けの望遠鏡では、立山頂上の雄山神社や山小屋まで見えました。
さて、今年6月に着任してから半年がたちましたが、皆様のおかげで、新しい富山を再発見しつつ、楽しく毎日を送らせていただいています。多くの皆様に、日本銀行および富山県金融広報委員会の活動に対して多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。
2019年12月16日(月)
富山県の2019年12月短観
12月13日に発表された12月短観における、富山県・全産業の業況判断DIは、「▲2」と前回調査比5%ポイントの悪化(4期連続)となりました。また、マイナスの業況判断となったのは、2016年9月調査以来です(詳細は、「短観(19/12月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。
先行きについては、製造業はさらに若干の悪化を見込んでいますが、非製造業では消費税率引上げの反動減の解消等からマイナス幅の縮小を見込んでおり、全産業でも横這い(▲1)の見通しです。
2019年12月9日(月)
山田真哉氏の金融教育講演会
先日、今年度、金融教育研究校となっている高校において、公認会計士・税理士の山田真哉さんによる講演会がありました。「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」というベストセラーで著名な先生ですが、経済活動について、数字が人の心理に与える影響や、会計的なものの考え方を、高校生向けにわかりやすく説明していただきました。クイズによる参加型の講演を、生徒さんたちも熱心に聞いていました。内容はもちろんのこと、相手に伝わるような工夫はとても大事だと思いました。
2019年12月2日(月)
富山国際大学での講義
先日、富山国際大学で、「日本銀行の役割と最近の金融経済情勢」と題した講義を行いました。日本銀行の役割は、①銀行券の発行、②金融システムの安定への貢献、③物価の安定を目的とした金融政策、です。③の金融政策について、その内容や手段、そして金融政策を決定するための判断材料として、日本銀行は、金融経済の何をみているか、それらの指標は今どんな状況にあるか、といったことをお話ししました。学生さんたちが、金融経済を理解する視点をもち、富山や北陸の経済が世界とつながっていることを感じていただければと思います。
2019年11月25日(月)
民俗民芸村
先日、呉羽山ふもとの民俗民芸村に行きました。たしか郷土史博物館があったはず、という記憶があったのですが、現在の民俗民芸村は、移築された古民家を含めた7つの博物館に、古民具、売薬関係、民陶、石器や土器等の考古資料等、テーマの異なる展示がなされているというユニークなもので、さらに円山庵では抹茶とお菓子がいただけます。紅葉の中、ゆっくり建物と展示を楽しみましたが、眺望がすばらしい呉羽山頂上や五百羅漢もすぐ近く、すてきなところです。
2019年11月18日(月)
富山県金融経済クォータリー(2019年秋)
富山事務所では、11月13日に「富山県金融経済クォータリー(2019年秋)」を公表しました。富山県の景気は、「引き続き拡大基調にあるが、その速度は一段と緩やかになっている」と、前回(夏<7月5日>)の「緩やかに拡大している」という全体判断を若干下方に変更しました。
項目毎では、製造業の生産について、米中貿易摩擦や海外経済の回復の遅れの影響から「弱めの動きとなっている」と引下げたほか、住宅投資についても、消費税率引上げ前の駆け込み需要が一巡し、拡大から高水準横ばい圏内となっています。個人消費については、10月入り後駆け込み需要の反動減がみられていますが、持ち直し基調にあるとの判断には変更がなく、設備投資も堅調を続けています。また、公共投資は「増加している」に判断を引き上げています。
2019年11月11日(月)
称名滝
山の方から紅葉の見頃が下りてきているとのことで、称名滝に行ってきました。落差350mは日本一という見事な滝ですが、バス停から滝までの道も、紅葉のピークは過ぎたとはいえ山と川の眺めが美しいです。立山駅すぐ近くの立山カルデラ砂防博物館で常願寺川の土砂管理について学んだ後、立山駅からケーブルカーで美女平に行き、不思議な形の立山杉の巨木が見られる遊歩道を歩きました。公共交通機関で気楽に立山の自然が楽しめたよいお天気の一日、外国人旅行客も多く、富山の豊かな観光資源を再認識しました。
2019年11月5日(火)
女性活躍推進とダイバーシティ推進
先週、女性経営者の方々が集まる会合で、ダイバーシティ推進をテーマにした講演をさせていただきました。本店でダイバーシティ推進を担当していた際、勉強したり、セミナーやシンポジウムで得た知見から、女性活躍推進や従業員の子育て支援に関する制度に対応することは、介護等も含め家庭の事情や自身の病気等と仕事の両立を図る従業員を支援し、一人一人の能力を活用し、会社の活性化につながるという話をさせていただきました。
2019年10月28日(月)
スポーツの秋
先日、カターレ富山対セレッソ大阪U23の試合を観戦しました。テレビとはちがってフィールド全体の選手の動きがよく見え、サポーターの応援や点が入った時の盛り上がりも格別でした(しかもカターレの快勝)!その夜はラグビーワールドカップの日本対南アフリカ戦で、立ちはだかる壁のような南アフリカに最後まで向かっていく日本チームに感動しました。そして富山駅で運よくNBA開幕戦で先発した八村塁選手の活躍を報じる号外をもらいました。昨日は、景色がよく、エイドがおいしいと全国でも人気の富山マラソンが開催され、14000人が参加しました。スポーツの秋ですね。私もいたち川ジョギングがんばります。
2019年10月21日(月)
台風19号の影響
台風19号は、東日本の広範囲に河川氾濫等の大きな被害を与えました。亡くなられた方に哀悼の意を表すとともに、被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
北陸新幹線にもその影響はおよび、長野から北陸方面への運行が不能となりました。首都圏と北陸を結ぶ大動脈の途絶により、開業以来北陸新幹線がどれほど大きな役割を果たしてきたかを改めて思い知らされることとなりました。同時に、航空会社により臨時便や大きな機材への変更が迅速になされて輸送力を増強したことには、交通ネットワークの相互補完の重要性を認識させられました。
15日に本店で開催された支店長会議では、米中経済摩擦の長期化や海外経済の回復の遅れなどの影響はあるものの、基調としては「緩やかな拡大を続けている」ということが確認されました。しかし、今後、台風被害が製造現場や消費にどのような影響を与えていくか、注視していく必要があります。
2019年10月15日(火)
生島ヒロシ氏の金融経済講演会
当事務所が事務局を務める富山県金融広報委員会では、10月5日、スカイホールで、生島ヒロシさんによる「もしもに備えて~心と体と財布の健康」と題する金融経済講演会を開催しました。長い間各方面で活躍されている生島さんにより、具体的な健康法とともに、人生に必要な資産づくりの話をわかりやすくしていただき、参加者の皆さんにも楽しんでいただいたようで、たいへん盛り上がりました。この講演会は、いろいろな講師をお招きして毎年開催しておりますので、来年も多数のご参加をお待ちしています(参加無料・要事前申込み)。
2019年10月7日(月)
富山県の2019年9月短観
10月1日に発表された9月短観における、富山県・全産業の業況判断DIは、「+3」と前回調査比5ポイントの悪化、これで3期連続の悪化となりました(詳細は、「短観(19/9月調査)でみる富山県の景気動向」をご覧ください)。
全国の調査結果と比較すると、全国では、製造業は海外経済への懸念等から企業マインドが低下しているものの非製造業は堅調を維持しているのに対し、富山県では、製造業は最近・先行きとも回復傾向にあり非製造業の業況判断を上回っている点が異なっています。先行き、期待通りの回復となるかが注目されます。
2019年9月30日(月)
富山県総合防災訓練
29日、入善町で行われた富山県総合防災訓練に参加しました。毎年、県内の地域持ち回りで開催されている大がかりなもので、地元の入善町、黒部市、朝日町の職員・住民の方々のほか、消防署ほか130機関、13000人が参加し、通信・連絡をはじめヘリコプターを使っての災害救助等、さまざまな訓練が行われました。皆さんの協力体制は見事でした。
災害はいつどこで発生するかわかりません。9月は、当事務所でも、さまざまな訓練や災害関連備品のチェック、ハザードマップの確認等を行いましたが、改めて、「備えが大事」との認識を新たにしました。
2019年9月24日(火)
行動経済学と金融行動
日本銀行富山事務所は、「富山県金融広報委員会」の事務局として、金融に関する広報活動を行っています。先日、金融に関する講演や授業を行って頂いているアドバイザーの皆さんと一緒に、「行動経済学を金融教育にどう役立てるか」というテーマで講師をお招きして勉強しました。
経済学では、人間は経済活動を行う際には完全に合理的に行動するという前提ですが、行動経済学では、人間は欲望に弱く、計画的な行動は苦手で、見えなくなったものには興味を失い、複利の効果は実感できないという不合理な面が多々あるということです。金融行動においても、人間のそうした面を認識しうまく利用すべきであり、まず「資産づくりの第一歩は、『天引き貯金』である」ということがわかりました。
2019年9月17日(火)
北陸の金融経済月報(2019年9月)
先週、日本銀行金沢支店より、「北陸の金融経済月報(2019年9月)」が公表されました。全体判断としては「景気は拡大している」であり、項目毎の判断も7月と不変です。
先行きに関しては、製造業では、足許では先行きの懸念にとどまっている米中経済摩擦の影響が、実際の生産水準の低下に現れてくるのかが、注視されます。また、個人消費では、7月の天候不順による売上不振は、8月入り後の猛暑により取り戻したようにみえますが、10月の消費税増税前の駆け込み需要とその反動がどうなるかが注目点です。
2019年9月9日(月)
シアター・オリンピックス
現在、国際的な舞台芸術の祭典「シアター・オリンピックス」が、利賀村と黒部で開催されていますが、演劇ファンの端くれである私も行ってみました。黒部の前沢ガーデンは、自然の中に完璧な照明を備えた円形劇場であり、背後の草原から異形の役者が登場したり、風を感じながら東洋的な音楽を聴いたりといった独特の効果がありました(宮城聰「天守物語」)。
一流の演劇人による舞台に加え、洗練されたデザインの公式webサイトがあり、利賀も黒部も、便利な連絡バスや半屋外のフードコート等が用意され、ボランティアの温かな対応も含め、国外も含め各地から集まった演劇ファンをおもてなしする、素晴らしいイベントになっています。利賀村には、毎年ここで上演される演劇を楽しみにされている地元のファンも多く、これまでの継続の力も感じました。
2019年9月2日(月)
水害の恐ろしさ
先週は、九州北部の記録的な大雨により、佐賀県、長崎県、福岡県に大きな被害がありました。家や車が泥水に浸かった映像は一瞬の間に日常生活が失われる怖さを映し出していました。被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
富山県は歴史的に河川の氾濫が多く治水工事に力を注いできた地域であり、その結果、近年大きな洪水被害は生じていません。しかし、最近は全国的に短時間の集中豪雨が頻発するなど、予想を超えた速さで被害が拡大する場合があります。大雨・洪水警報の危険度が「非常に危険」となった場合のスマホ等への通知設定や、いざというときの避難方法の確認等の備えは大事ですね。
2019年8月26日(月)
富山県SDGs未来都市選定記念フォーラム
富山では、多くの方がカラフルなSDGsのバッチを付けていることに気づき、「SDGs(持続可能な開発目標)」について改めて知るために、25日、富山県主催のフォーラムに参加しました。フォーラムでは、未来都市の選定にも当っている藤田壮氏の基調講演に始まり、県内外の識者のパネルディスカッションにより、理解を深めることができました。
富山におけるSDGsは、美しい自然資本を生かし、多くの企業や地公体が連携して、ともに発展していくことを目指しています。富山県民は、環境問題に対する理解がきわめて高いとのことですが、全国的な情報発信や、消費者、若者へのさらなる教育啓発等に取り組んでいくべきという提言がありました。また、企業にとっても、SDGs経営が大きな課題となっていくとの認識を持ちました。
2019年8月13日(火)
あつい!富山まつり
8月2、3日は、富山まつりでした。年代別にのどじまん形式で開催された「おわら節大会」や、若者たちが思い思いに工夫した派手なコスチュームで力強く演舞を見せてくれた「よさこいとやま」、いろいろな団体が粋な揃いの浴衣で踊った伝統の「越中おわら踊り」、「まちなか戦国体験」、「ダンスイベント&おまわりさんのコンサート」などなど、暑さに負けない富山の盛り上がり、熱かったですね。
それにしても今年の夏は厳しい暑さが続きます。熱中症と気づかずに重症化することも多いそうですので、皆様、水分補給やミネラル摂取に気を付けて、お健やかにお過ごしください。今週は夏休みをいただきますので、19日の「所長ボイス」もお休みです。
2019年8月5日(月)
8月1日の花火大会と事務所創立記念日
8月1日の納涼花火を、平和通りで見物しました。歩行者天国になった通りでは、家族連れも含めた大勢の人々が、飲食しながら花火を楽しんでおり、私も冷たい生ビールを飲みながら、ゆっくり大玉の花火を見ました。暑い夜でしたが、真夏ならではの楽しさでした。
この花火は、1945年8月1日の富山大空襲の犠牲者の鎮魂や復興、平和の願いを込めて始まったそうですが、この日は私ども富山事務所の創立の日でもあります。創立の日の夜に、空襲で焼けてしまうという大変なスタートとなった事務所ですが、お蔭さまで75年目を迎えます。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
2019年7月29日(月)
キャッシュレス決済について(その2)
やっと梅雨明けが発表され、真夏らしい暑さとなりましたね。
さて、先週に続いて、キャッシュレス決済について。キャッシュレス決済の中で、現在利用者や決済金額が一番多いのはクレジットカードですが、電子マネー(交通系、流通系等のプリペイドカード)やデビットカードの決済金額も伸びています。キャッシュレス決済を利用していない人は、利用できない店舗等の存在や、利用するメリットや利用方法がわからないといったことを利用しない理由に挙げていますが、こうした点が改善され、利用者や利用可能店舗数が一定規模まで拡大すると、利用が急激に拡大する可能性があると考えられます。
2019年7月22日(月)
キャッシュレス決済についての講演
先週、ある生涯学習講座で「キャッシュレス決済の現状」という講演をさせて頂きました。最近スマートフォンのアプリを使ったキャッシュレス決済の利用が急激に拡大していますが、どこでも利用でき、使いすぎる心配がない現金決済が好ましいとする方も多いです。わが国では二セ札が極めて少ないことや、治安がよいことも、現金決済の比率が高い理由の一つでしょう。なお、わが国では、銀行口座間の送金や、公共料金等の銀行口座引落といったキャッシュレス決済の比率が高いことも特徴です。
2019年7月16日(火)
夏の支店長会議に参加しました
先週8日に本店で開催された夏の支店長会議に参加しました。全国的には、「わが国の景気は、輸出・生産面に海外経済の減速の影響がみられるものの、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、基調としては緩やかに拡大している」ということですが、地域的な産業構造の違い、すなわち、海外経済の影響を大きく受ける輸出関連産業のウェイトの大きさ等により、地域毎に景況感が異なるということを実感しました。北陸は比較的海外経済の影響が大きい部類に入りますので、今後の動向を注視していく必要があります。
2019年7月8日(月)
富山県金融経済クォータリー(2019年夏)
富山事務所では、7月5日に「富山県金融経済クォータリー(2019年夏)」を公表しました。全体判断としては、「富山県の景気は緩やかに拡大している」との前回(春<5月16日公表>)の判断を継続しています。項目毎では、住宅投資について、消費増税前の駆込み需要の影響等から「緩やかに増加している」と判断を引き上げたほかは、前回と同様の判断でした。当地製造業の生産については、高水準ながら弱めの動きとなっていますが、1日に公表された短観では、製造業の業況感が悪化しており、今後の海外経済の動向の影響等が注目されます。
2019年7月1日(月)
富山県の2019年6月短観
本日発表された、6月短観の富山県・全産業の業況判断DI(「良い」と答えた企業数(%)-悪いと答えた企業数(%))は、「8」となり、前回3月短観の「12」よりもやや水準を下げ、2期連続の悪化となりました。引続きプラス圏内で推移しているものの、企業マインドは、製造業を中心にやや慎重化しているものといえます。今回の富山県の短観についてさらに詳しい内容は、今週「所長メッセージ」でご紹介する予定です。
2019年6月24日(月)
2週目の始まりです
富山事務所に着任後、今日から2週目が始まります。先週は、多くの方々にご挨拶させていただきましたが、皆様お忙しい中、当事務所とのかかわりや、最近の富山県経済のトピックなどをお話しいただき、たいへんありがたく思いました。これから、どうぞよろしくお願いいたします。ご挨拶回りの道すがら感じたのは、市内では緑が多くなり、松川沿いや城址公園が整備されて、とても美しい街になったということでした。
2019年6月17日(月)
どうぞよろしくお願い致します
富山事務所長として本日着任致しました。ふるさと富山県で仕事をさせていただく機会を得まして、たいへんありがたいことと思っております。富山県の経済・文化・観光などの発展についてキャッチアップすべく勉強しながら、日本銀行と富山県の皆様との接点として、皆様と温かい交流を持たせていただけることを、たいへん楽しみにしております。前任の工藤同様、どうぞよろしくお願い致します。
2019年6月10日(月)
皆さんお世話になりました
6月17日付で本店・検査室へ異動することとなりました。一昨年6月に着任してからの2年間、当地では常に皆さんに温かく接していただき、大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。本当に有難うございました。大きく発展した富山での2年間の思い出を生涯の貴重な財産として大切にして参ります。後任は、小川万里絵(おがわ・まりえ)と申します。私同様、お引き立ての程を何卒よろしくお願いいたします。
2019年6月3日(月)
働き方改革は進んでいますか
人手不足が言われて久しい。求人倍率をみると富山県は全国に先駆け上昇し、その水準も高く、人手不足は常態化。既に女性や高齢者の就業率も高く、人手不足解消に企業は頭を悩ませている。そうした中、2018年の県内労働者の総労働時間が2009年以来の水準に低下した。企業では省人化投資、事務フローの見直し、不採算部門からの撤退等に取り組んでいる。機械的な残業時間削減では無く、生産性向上が伴う労働時間の減少であることを期待したい。
2019年5月27日(月)
街の一体化効果
富山駅の南北自由通路が出来て一か月。自由通路を利用し何度も北側と往来したが、やはり便利。北側への移動時間が短縮されたほか、富山を訪れた人を北側に案内する際にも堂々と導ける。駅全体も明るくなった。これまで駅の南側にホテルや商業施設が計画・展開されていたものが北側にも拡張され、駅を中心とした同心円として街が活性化されるのではないか。新幹線からの乗り換えが最も便利と言われている路面電車の南北開通も待たれる。
2019年5月20日(月)
お祭りを守るには
この週末、東京から富山を訪れた仲間と富山市内を観光。天気に恵まれ呉羽山展望台からの北アルプスの眺望に感動し、富岩水上ラインで中島閘門(こうもん)を経由し岩瀬まで行くなど楽しみました。岩瀬では曳山車祭の期間で山車にも遭遇。当地では人口減少により二つの町で共同運行する山車や最後の運行となる山車があるとのこと。人口減少が各地のお祭りに影響しているといった話が聞かれますが、伝統文化を守る術はないでしょうか。
2019年5月13日(月)
富山の応援者を作る
立山町では東京や大阪にある中学校の修学旅行生を受け入れている。一般の家庭に宿泊し、農作業体験や観光施設の見学を行うそうである。都会では味わえない経験が生徒や学校から好評を得ているとのこと。商工会議所でも産業観光に力を入れている。多くの県内企業の現場を県外から訪れた方々に見てもらうものである。どちらも富山県の魅力を県外の方々に伝える絶好の手段であり、将来富山県を支える方々が生まれることを期待したい。
2019年5月7日(火)
世界経済は落ち着きません
新年度に入って一か月が経過しましたが、4月は改元、皇位継承といった歴史的行事が控えていたためか、何となく落ち着かない雰囲気でした。今回の長いGWが終了したことで新年度が本格的にスタートした感です。この間、国内経済は世界経済の影響はあるものの、堅調な内需に支えられ緩やかに拡大しています。もっとも、GW明け後の世界経済は、米中の通商問題に新たな動きがみられるなど不確実性が一層増しており、目が離せません。
2019年4月22日(月)
「平成」もあとわずか
来週には元号が「令和」に替わります。「平成」の時代は経済が大きく変動・複雑化、日銀にとっても「新日銀法」により位置付けが名実ともに確立された一方で、コンプライアンスの問題があった時もありました。職場ではデジタル化が進みパソコンが普及、原則一人一台の時代です。自身は昭和60年に日銀に入り、「平成」に入ってからも様々な場所・ポジションで仕事をして来ました。さて来る「令和」、どのような時代になるのか楽しみです。
2019年4月15日(月)
富山の春
この週末、朝日町舟川べりを訪れました。「あさひ舟川春の四重奏」と謳っている通り、雪を抱く朝日岳・白馬岳の北アルプスを背景に舟川べりの桜並木と赤のチューリップ、黄色の菜の花が奏でる4色の大パノラマが広がっていました。加えて、北アルプスの上には澄んだ青空も広がり、富山を象徴する景観が楽しめました。多くの見学者がいましたが、そのほとんどは車で訪れ、賑わいは限定的。折角の観光資源を地域に活かす術はないでしょうか。
2019年4月8日(月)
支店長会議のため上京しています
平成31年度に入り一週間が経過、各企業等においては新たな課題・目標に向け始動しています。日本銀行においても新たな中期経営計画の下、新年度の業務がスタート、今日(8日)は本店で支店長会議が開催されています。中国経済減速等の世界経済の不透明感等が我が国の景気へどの程度影響するのか、先行き懸念すべき新たなリスクは無いのか、本部および各地からの報告を確り聞き、皆様に還元させていただきます。
2019年4月1日(月)
新しい年度がスタートしました
平成31年度がスタート、新たな元号も「令和」に決まり、新年度とともに新たな時代に向け社会が動き出しました。更に、本日は各企業で入社式が行われ、初々しい新入社員が誕生しています。新入社員は人手不足の下での貴重な仲間であるとともに、企業・組織のイノベーションを推進し、企業が発展する力となることが期待されます。今週掲載の所長メッセージでは、本日公表の「短観(3月調査)」における富山県の状況についてご説明します。
2019年3月25日(月)
平成30年度が終わります
平成30年度も残すところ一週間となりました。30年度の北陸、富山の景気は拡大が続いていますが、海外経済減速の影響から足もとでは一部に弱めの動きもみられ始めています。来週からは平成31年度、4月1日には新たな元号が公表され、1か月後には皇位継承と「○○元年」に向けた動きが加速していきます。こうした動きが国内の景気を支えることとなるよう期待します。4月1日は「短観(3月調査)」も公表されますので、注目です。
2019年3月18日(月)
新幹線効果持続に向けて
北陸新幹線が金沢まで開業し4年が経過。富山県を訪れる旅行者は開業前に比べ増えているほか、富山駅の高架化、駅周辺へのホテル進出、路面電車の南北接続といった開発案件も進み、地価も若干とはいえ上昇、新幹線効果が継続しています。次はソフト面の整備、県外客の利便性向上が必要でしょう。分かりやすい案内表記、飲食店等の整備や一層の情報発信、交通機関を中心とした支払手段の共通化等まだまだ取り組む課題は残っています。
2019年3月11日(月)
「3.11」に思う
東日本大震災が発生してから8年が経過しました。地震発生後は本店で建物および設備の安全確保や稼働継続に向け奔走し、翌日からは電力供給の確認、節電策の取り纏めに当たったことを思い出します。いつ、どこで自然災害が発生するかわかりません。富山も大丈夫とは言えません。被災地から離れている我々であっても、東日本大震災を忘れず、震災から得られた教訓を日々の業務運営、生活に活かしていくよう心掛けたいと思います。
2019年3月4日(月)
企業の魅力発信が鍵
3月に入り2020年4月採用に向けた求人活動が本格化しています。人手不足が続いている中、企業にとっては更なる発展に向け新たな仲間が不可欠です。学生の皆さんは、業務内容や給与面に加え、働き方改革の下での労働環境や福利厚生面にも関心が高まっています。企業の皆さんにとっては、そうした関心事項に如何に応えるかがポイントになるでしょう。因みに日本銀行でも採用活動が始まっています。詳細は日本銀行のHPを確認ください。
2019年2月25日(月)
キャッシュレスの勢い
先週はスマホを活用した決済サービスに関する新聞記事が多かった。県内の金融機関でもスマホ決済サービスの扱いを進めている。クレジットカード、電子マネー、デビットカードといった従来型のキャッシュレス決済から情報技術の進展等を背景にその方法が多様化している。スマホ決済加盟店の増加が続き、様々な顧客獲得策も予想されるが、我々利用者は慌てず、自身のライフスタイル、清算方法、安全対策等を吟味し、選択が必要であろう。
2019年2月18日(月)
技術の探求
企業経営者の方からお話を聞く時は合わせて工場等を見学させていただくことが多い。先日訪問した企業でも工場、研究所を見せていただいた。製品性能を高めるべく弛まぬ研究を続け、環境に優しい製品の開発も進めていた。製品の修理から得た気付きを改良に生かしていた。また、生産効率引き上げに向けて従業員の皆さんの知恵を生かしながら生産技術の向上に取り組まれていた。こうした技術向上への取り組みが「モノづくり」を支えているのであろう。
2019年2月12日(火)
富山でもう一泊
先週金曜日の夕方、金沢行きの新幹線の中は金沢・大阪方面に向かうビジネスマンに混ざって、大きなカバンを抱えた中国からの旅行者と思われる家族やグループの姿が目立っていました。金沢に泊まるのでしょうか、それとも関西への移動でしょうか。先週は中国の「春節」、多くの中国人旅行者が富山にも訪れていたでしょう。こうした旅行者がもう一泊富山に滞在し、富山の食や文化を楽しんでいただければ、経済効果は更に大きくなります。
2019年2月4日(月)
雪はどこへ行った?
今日は「立春」。これから春に向けて季節が進んでいくが、富山の冬はこのまま終わるのであろうか。暖冬との予報通りこの冬は寒さが厳しくなく、何と言っても市内中心部に雪が無い。昨年はそれでも少ないとは思ったが「大雪」であり、今年の状況は30年程前の富山の冬を経験している小生にとっては驚きである。山は雪が多いのだろうか。夏の電力や農業にとって必要な水は山の雪や氷が貯水してくれていると聞く。十分な量であって欲しい。
2019年1月28日(月)
お金の上手な使いかた
ある金融機関が主催した小学校での金銭教育の模様を見学しました。3年生を対象に「お金の上手な使いかた」をテーマとした授業でした。お金の機能(はらう、はかる、ためる)やお小遣いが足りない中で欲しい物があった場合の対応について講師と児童が一緒に考えます。不足時の対応に正誤は無く、自分にとってより良い方法は何か、講師が巧みに導きながら児童たちは真剣に考え、積極的に発言していました。関係者のみなさんお疲れ様でした。
2019年1月21日(月)
県民の安全を守る
先週、平成31年富山県警察年頭視閲式に参列させていただきました。県警各部隊の警察官、警察犬の凛として堂々たる行進を拝見し、県民の方々の安全が守られている陰に警察関係者のご努力があることを改めて感じました。昨年の特殊詐欺の認知件数、被害金額が前年を下回っています。警察関係者の様々な情宣活動等の効果によるものと思いますが、金融機関職員が窓口等のお客様の行動から危険を察知し水際で防いでいる成果も見逃せません。
2019年1月15日(火)
全国の景気は緩やかに拡大しています
支店長会議が先週開催され、各地の景気情勢について報告がありました。自然災害の影響から景気判断を引き下げていた北海道、中国地方でも復旧・復興が進み、判断を引き上げ、わが国の景気は緩やかに拡大しています。全国の景気は、所得から支出への前向きな循環メカニズムが働き、先行きについても緩やかな拡大を続けると考えられます。当地北陸は「拡大している」と判断しており、東海地域とともに引き続き全国の景気をリードしています。
2019年1月4日(金)
今年もよろしくお願いします
新年あけましておめでとうございます。2019年の幕が開きました。昨年は年末にかけて金融市場が動揺し先行きに不安を残す形での幕切れとなりました。本年は世界経済は不安定さを増すでしょうが、国内は皇位継承、改元や東京オリ・パラに向けた準備進展等良いムードが期待できます。今年の干支は「亥(いのしし)」、相場の世界では「亥固まる」と言われています。昨年中の「いい流れ」がさらに良いものとなって欲しいです。事務所職員一同今年も頑張ります。

2018年

2018年12月25日(火)
今年も大変お世話になりました
平成30年も残すところ7日となりました。今年も日本銀行および富山県金融広報委員会の業務運営、活動に多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。来年も日本経済および富山県経済の発展ならびに県民の方々への金融知識の普及に向け、事務所職員一同努めてまいりますので、引続き宜しくお願いいたします。皆様、良いお年をお迎えください。
2018年12月17日(月)
富山県の2018年12月短観
日本銀行では先週14日に「短観(12月調査)」を公表し、その中で富山県の業況判断DI(全産業)は前回調査(2018年9月+14)から改善し+18となりました。米中の通商摩擦や原材料費等のコストアップがビジネスマインドに如何に影響するか注目していましたが、足許は良好なマインドが維持されています。もっとも先行きは+6まで低下しており、マインドが慎重化しています。詳しくは、今月の「所長メッセージ」でご説明します。
2018年12月10日(月)
インフルエンザへの備え
暖冬と言われていますが、12月に入り寒さが増して来ました。先週には、県内でもインフルエンザの流行期に入ったと発表され、体調管理に一層注意すべき時期となりました。自然災害への備えが重要視された今年ですが、組織にとってはインフルエンザ流行への備えも重要な課題です。暖冬に伴い冬物商品の動きが鈍く、スキー場への影響も懸念され、暖冬の景気への影響にも注視が必要です。14日には「短観(12月調査)」の結果が公表されます。
2018年12月3日(月)
金銭教育協議会を開催しました
11月27日(火)砺波市立庄南小学校にて「富山県金銭教育協議会」を開催しました。小中学校の先生や県教育委員会等の方々に庄南小学校が29年度・30年度に取り組んだ金銭教育の内容、成果を紹介し、各校における金銭教育に活かしていただくことを狙いとしたものです。児童たちは地域の職場見学やお金の意味・使い方等に関し学習しました。子供たちに「生きる力」を如何に身に付けさせるか、学校のみならず我々大人たち全員の課題です。
2018年11月26日(月)
技術をビジネスへ
先日ある金融機関が主催したビジネスフェア(商談会)を見学しました。県内のみならず、北陸や関西、関東、東北から幅広い業種の多くの企業、バイヤーが集まり、各企業が誇る技術、商品・サービスを紹介しながら、ビジネスマッチングを図る催しでした。モノづくりの県「富山」には多くの技術・商品があります。これらを如何にビジネスに結びつけるか、日の目を見るようにするか、企業のみならず金融機関にとっても腕の見せ所です。
2018年11月19日(月)
地上70mからの眺望
気温が下がり朝起きるのが辛くなってきますが、朝晴れていると楽しみなのが部屋から澄んだ空気の中に見える山の稜線です。通勤時に雪をかぶり始めた立山連峰が綺麗に見えると、重い気分も晴れやかになります。日中、国道41号線を南北に横断する際にみえる光景も楽しみです。休日に天気が良ければ、富山市役所展望塔(地上70m、入場無料)からの眺めも圧巻。東に立山連峰、北に日本海、西の能登半島まで大パノラマが広がります。
2018年11月12日(月)
県内の景気は拡大しています
富山事務所では、本日「富山県金融経済クォータリー(2018年秋)」を公表しました。「富山県の景気は拡大している」との判断を継続しています。個人消費が着実に持ち直しているほか、企業の設備投資も高水準で推移しています。供給面では、当地製造業の生産は化学、電気機械を中心に緩やかに増加しており、雇用・所得環境も着実に改善しています。米国の通商政策等の影響等引き続き注視していきます。
2018年11月5日(月)
市内も錦秋
朝晩の気温が下がり、山の白い面積も徐々に増え、季節は秋から冬へ着実に進んでいます。文化の日に五福公園を散策しました。秋の太陽の光に照らされ、黄色や赤に染まった木々が大変綺麗でした。帰りの富山大橋から見えた立山連峰も圧巻で、市中心部でも秋を十分に楽しめるところがあります。「ねんりんピック」に全国から多くの選手、関係者が来県されています。是非、富山県の良さを堪能していただきたいです。
2018年10月29日(月)
変化に適応し、自分で考える
富山県金融広報委員会主催の金融経済講演会に沢山ご参加いただきありがとうございました。講師の杉村太蔵氏から社会の変化に応じた生活設計、将来への備えを行うこと、自分が理解・判断できる資産運用を行うこと、何歳になっても学び続けることの大切さについてお話いただきました。講演中、急遽ご登壇いただいた3名の方ご協力ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。来年も皆さんの生活に有益な講演会を企画します。
2018年10月22日(月)
全国の景気は緩やかに拡大しています
秋の支店長会議に出席しました。全国の景気は、所得から支出への前向きな循環メカニズムが働くもとで緩やかに拡大し、先行きについても緩やかな拡大を続けるものと考えられます。各地域の報告では、北海道と中国では、地震や豪雨など自然災害の影響を踏まえ、判断を引き下げています。当地北陸は「拡大している」と判断しており、東海地域とともに全国の景気をリードしています。
2018年10月15日(月)
北陸の景気は拡大しています
日本銀行金沢支店では、先週、「北陸の景気は拡大している」との景気判断を公表しました。米国の通商政策、特に中国との関税賦課を巡る影響が懸念されますが、北陸の企業活動への影響は限定的であり、景気を下押しする状況とはなっていません。もっとも、先週の株価にみられたように世界経済は敏感な動きを示しており、下振れリスクも高まっています。今週後半には支店長会議が開催されます。各地の状況を把握してきます。
2018年10月9日(火)
秋を感じる
この週末も台風が富山県の近くを通り過ぎました。台風が通り過ぎる度に秋が深まり、街路樹の葉も様々に模様替えを初めています。立山は秋から冬へと季節が移ろうとしているようですが、街中はこれからが秋本番。富山駅周辺には、富山の秋を満喫しようとする旅行客が行き来しています。暑い夏、厳しい冬の合間の富山の魅力、楽しみを、私も見つけます。なお、明日(10月10日)は日本銀行の創立記念日です。
2018年10月1日(月)
富山県の2018年9月短観
9月短観の業況判断DI(全産業)は+14となり、前回調査(2018年6月+19)から低下しました。ビジネスマインドは幾分悪化してはいますが、良好な水準が維持されています。非製造業が良好感を維持した一方、製造業においてDIを落としています。原材料費等のコストアップが影響していると考えられます。今月の「所長メッセージ」では、2018年度の事業計画の動向と合わせ今回の富山県の短観についてご説明します。
2018年9月25日(火)
呉西と呉東
県内でよく聞かれる「呉西」と「呉東」という言葉。呉羽山を挟み、県の西と東では文化や言葉のほか、県民の意識も異なると聞いています。富山市郷土博物館(富山城)で、一向一揆や東の上杉、武田、西の織田、豊臣、前田により繰り返された富山城の争奪戦等により、県が二分されてきた長い歴史を学び、呉西、呉東の意味合いが少し分かった気になりました。とは言え、今は、県をあげて地域の活性化に取り組んでいきましょう。
2018年9月18日(火)
小さなことをコツコツと
最近、富山事務所が入居しているビルの階段5段毎にテープが貼られ、そのテープには「-0.5kcal」、「-1.0kcal」と記載されています。階段を(胸を張って)上ることによる消費カロリーが表記されたものであり、日々の積み重ねが大きな成果となることを期待し、毎日4、5回は上っています。職員の健康維持は組織にとって重要な課題、「健康経営」の考え方が広がっています。仕事の場以外でもエスカレータ等を避け、極力階段を使っています。
2018年9月10日(月)
外国人宿泊客が増えています
今年の夏も多くの旅行者が富山県を訪れ、富山駅周辺が賑わいをみせ、立山室堂でも多くの方々が登山、散策を楽しんでいました。私が登った日の室堂でも海外からの旅行者が目立っていたように思います。2017年に富山県内に宿泊した外国人の数は5年連続で過去最多を更新しているとのこと、この勢いは続いていると見込まれます。とは言え、お隣の金沢の外国人旅行者の多さは別格、如何に金沢から呼び込むか、関係者の連携が必要です。
2018年9月3日(月)
備えあれば憂いなし
9月1日は「防災の日」です。今年も6月に大阪北部地震、7月に西日本豪雨が発生し、台風も頻繁に日本に接近・上陸しています。「想定外」の災害を多く経験することで、いつかは「想定外」が無くなって欲しいものです。地震、大雨は防ぎようがありませんが、それを「災害」にしないことが肝要です。人間は「自分は大丈夫」と考えがちですが、日頃から憂い、備えましょう。日本銀行は今年も、9月、10月に災害発生時の対応を点検します。
2018年8月27日(月)
秋の気配
まだまだ日中の猛暑が続いていますが、8月も下旬に入り、明け方、夜の風に秋の気配を感じるようになりました。昨夜は高く澄んだ空に月が輝いていました。今朝の風にも幾分涼しさを感じました。今年の夏の暑さは、外出を敬遠させる程になりつつも夏物商品を中心に消費を押し上げました。夏の消費の盛り上がりにより先行きはその勢いが弱まるのでは、との声もありますが、適度な勢いを保つにはクールダウンが必要かもしれません。
2018年8月20日(月)
だまされんちゃ特殊詐欺
先日「第7回富山県民だまされんちゃ官民合同会議」に出席しました。同会議は、後を絶たない特殊詐欺被害の撲滅に向け、官民一体となった取り組みを推進しようとするものです。本年7月末までの県内の特殊詐欺の被害件数(36件)、被害金額(48百万円)は、昨年の半分以下とはなっていますが、その手口は巧妙化しています。皆さん誰もが「だまされるかも知れない」と思いつつ、周囲への相談をいとわず、冷静に対応することが必要です。
2018年8月13日(月)
夏休み
今週はお盆も重なり、夏休み本番です。行楽、帰省等で多くの方が国内を移動し、各地でにぎやかな声が聞こえています。一方で心配されるのが不安定な天候。先週の台風13号に続き、台風14号の影響が懸念されます。まだまだ暑い日も続き、行き過ぎた暑さが外出を控えさせ、個人消費の足かせにもなっています。景気のためにも、安定した夏が戻って欲しいものです。因みに、私も本日から長めの夏休みに入っています。
2018年8月6日(月)
金庫無事
73年前の今日、広島に原爆が投下されました。当時の日銀広島支店は爆心から約500mの近距離にありましたが、倒壊は免れました。被爆に関する本部への第一報の中に「金庫無事」との言葉があります。金庫が機能し、現金の払い出しができることが日本銀行にとって極めて重要なことです。2日後、支店は市中金融機関に窓口を提供しつつ営業を再開、市民へ現金を供給しました。富山事務所も73年前の8月1日に開設、広島支店の大先輩の行動は忘れてはなりません。
2018年7月30日(月)
多様な人材が必要
最近、企業経営者や大学教授の講演を聴く機会がありました。変化が激しい時代、企業が生き残るためには、時にこれまでの路線を進むだけではなく、別の路線に乗り換える「ジャンプ」やニュービジネスへの挑戦が必要であり、それを成し遂げるには、「非優等生」の登用が必要とのことでした。堅実な「優等生」だけの集団に、時に予想外な考えを打ち出す可能性を持つ「非優等生」が交わることで、新たな道が拓けるのかもしれません。
2018年7月23日(月)
暑いです
梅雨が例年より早く明け、異常な暑さの日々が続いています。今年は年初の大雪から始まり、桜が早く咲き、そして猛暑と、気候の波が極端になっているように感じます。西日本を襲った豪雨もその一例でしょう。景気、特に個人消費にとって冬は寒く、適度に雨が降り、夏は暑くなるのがプラス。既に衣・食のほか家電販売、観光の面で効果が出ており、生産面への波及も期待できます。災害に至らず、外出できる程度の暑い夏は歓迎です。
2018年7月17日(火)
富山県の景気は拡大しています
富山事務所では先週「富山県金融経済クォータリー(2018年夏)」を公表し、「富山県の景気は拡大している」と判断しました。国内外経済の緩やかな拡大、旺盛な需要を映じ、企業では生産・売上げが増加し、設備投資も高水準で推移しています。人手不足もあって、所得・雇用環境が着実に改善、個人消費も着実に持ち直しています。先行きの景気も拡大する見込みですが、海外経済の動向、コスト上昇下での企業収益の動向には注視が必要です。
2018年7月9日(月)
支店長会議に出席します
本日は支店長会議出席のため上京しています。緩やかな拡大が続いている国内景気ですが、企業にとっては原材料費や人件費等のコスト上昇が続いているほか、米国の通商政策が世界経済に及ぼす影響も懸念され、今後の動向に注視が必要です。物価面でも弱い動きが続いています。こうした経済活動に係る諸問題についての本部および各地からの報告を確り聞き、皆様に還元させていただきます。戻れば、富山も梅雨が明けているでしょうか。
2018年7月2日(月)
富山県の2018年6月短観
6月短観の業況判断DI(全産業)は+19と前回(2018年3月+15)を上回る水準となり、良好なビジネスマインドが維持されています。製造業においては「良い」超を更に拡大したほか、非製造業では良好感を維持しています。この間、原材料高等のコストアップが進展しており、その影響について注視が必要です。今月の「所長メッセージ」では、2018年度の事業計画の動向と合わせ今回の富山県の短観についてご説明します。
2018年6月25日(月)
18歳から「成人」
今国会で成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が成立し、2022年4月1日から施行される予定です。現在の中学2年生は、高校3年生の18歳到来時から成年として位置づけられます。本改正には、若者の自立を促し社会を活性化することが期待されていますが、当人達は消費者被害のリスクに直面することとなります。先輩「成人」には、生徒への確りとした周知に加え、金融教育をはじめとした消費者教育を施す責任があります。
2018年6月18日(月)
1年が経過しました
富山事務所長として当地に着任し、アッという間に1年が経ちました。この間、金融機関、経済団体、企業経営者、政府関係機関、地公体等の多くの方々とお話をする機会を得るとともに、様々な会合において講演等の場を与えていただき、感謝申し上げます。また、母校富山大学においても3度講義させていただきました。これまで皆様から頂戴した様々な機会を糧に、今後も日本銀行の業務内容、景気認識、政策意図を分かりやすくお伝えしていきます。
2018年6月11日(月)
ちょっとした声掛けが特殊詐欺被害を防ぎます
先週、特殊詐欺被害の件数・金額は減少しているが、その手口は電子マネーを利用したものなど巧妙化しているとの話を聞きました。コンビニやDVDレンタル店等で販売されている電子マネーの購入を促し、固有の番号を聞き出す手口です。金融機関での振込制限や声掛け等の努力に加え、今後は電子マネーを扱っている方々のレジでのちょっとした気づき、声掛けが被害を防ぎます。冷静な判断が出来なくなっている当事者は、そのひと声により冷静さを取り戻します。
2018年6月4日(月)
情報セキュリティの強化に向けて
デジタル化の進展に伴い、各組織にとっては情報セキュリティがリスクマネジメント上の重要事項となっています。世間では、標的型メール攻撃によるウイルス感染をきっかけとした情報漏えいや業務停止等の事象が発生しています。ハード面のセキュリティ対策のみならず、システム利用者一人一人が日頃から当事者意識を持ち、組織のルールに沿った取扱いを励行することが重要です。先月、日本銀行職員は情報セキュリティについて自己点検を行いました。
2018年5月28日(月)
岩瀬を訪ねました
この週末、岩瀬を訪ねました。天気に恵まれ、岩瀬浜では東に雄大な立山連峰を背に魚津、黒部の街並みが、また西に神通川を挟み新湊大橋や微かに能登半島の姿が見え、スケールの大きな眺望が楽しめました。海外への船積みを待つ自動車や鉄くずの集積場所から一本道を隔てた岩瀬の街並みには、重要文化財「森家」をはじめ、歴史を感じさせる多くの建物が残り、北前船で日本中の都市と取引をしていた往時の賑わいが聞こえてきそうでした。
2018年5月21日(月)
市町村との連携を深めます
5月22日、県内各市町村において金融広報活動を推進されている方々と富山県金融広報委員会との間で連絡協議会を開催します。各市町村での金融知識普及、消費者トラブル防止等に向けた活動事例を紹介してもらい、互いに活動の参考としていただくとともに、委員会からは今年度の活動方針、若年層向け投資教育の重要性や県の消費者行政についてご説明します。特殊詐欺被害も後を絶たず、金融知識の普及には各市町村の協力が不可欠です。
2018年5月14日(月)
富山県の景気は拡大しています
本日、日本銀行富山事務所は「富山県金融経済クォータリー(2018年春)」を公表し、富山県の景気は「拡大している」と判断しました。国内外経済の拡大に伴い企業の生産が高水準で推移し、設備投資も増加しています。また、企業活動の活発化に伴い雇用者数、雇用者所得が着実に増加しており、個人消費も着実に持ち直しています。先行きの県内景気も拡大していくとみています。所得から支出への循環メカニズムが機能しています。
2018年5月7日(月)
伝統文化・技術の伝承、国際化に向けて
GWは県内3か所の曳山祭り(石動曳山祭、高岡御車山祭、城端曳山祭)を訪ねました。いずれも江戸時代を起源とした伝統のお祭りで、豪華な曳山には彫刻、金工、塗、織物の技術の粋が集められ、地域の方が文化・技術を大事に守って来たことを感じました。高岡市では市民の寄付により「平成の御車山」が製作され、未来に向けた技術の伝承に努めています。外国人観光客も多く、英語による代表挨拶が行われ、グローバルな文化遺産へ向けて動き出しています。
2018年5月1日(火)
学校での金融・金銭教育に注力します
「富山県金融広報委員会」(事務局:日本銀行富山事務所)の2018年度総会にて、今年度は一般向け金融知識普及に努めるとともに、学校における金融・金銭教育に一段と力を注ぐ旨の活動方針が了解されました。生徒、児童を巡る環境が変わろうとしており、早い段階からの金融教育が重要です。
さて、本日からこのコーナーのタイトルが「所長なう」から「所長ボイス」に変わっていることに気付かれましたか。引き続きご愛顧のほどよろしくお願いします。
2018年4月23日(月)
観光客による賑わいを期待します
先週、富山-高岡間の電車の窓から田植えに向けた作業の様子を見ました。4月15日には立山黒部アルペンルートも開通し、早くも多くの観光客が雪の大谷を楽しんでいます。富山の春が本格化します。砺波市のチューリップフェアも始まり、GWには高岡市の御車山祭りのほか、多くの地区で伝統の春のお祭りが開催され、行楽シーズンが訪れます。新幹線を利用し、県外の多くの観光客に富山に来ていただき、県内各地が賑わうことを期待します。
2018年4月16日(月)
国内の景気は緩やかに拡大しています
先週の支店長会議では、各地域の景気の総括判断について「拡大している」、「緩やかに拡大している」、「緩やかな回復を続けている」等の報告がありました。3か月前と比べると一部地域を除き、判断を引き上げまたは維持した内容でした。この背景は、輸出が増加基調にある中で、労働需給が着実に引き締まりを続け、個人消費が改善するなど、所得から支出への前向きな循環が続いていることが挙げられます。北陸の景気も拡大しています。
2018年4月9日(月)
支店長会議のため上京します
新年度に入り一週間が経過し、各企業等においては新たな課題・目標に向け始動しています。日本銀行においても2018年度の業務がスタート、今週12日、13日は本店で支店長会議が開催されます。緩やかな拡大が続いている日本の景気動向に変化はみられるのか、先行き懸念すべき新たなリスクは無いのか、本部および各地からの報告を確り聞き、来週以降、皆様に還元させていただきます。
2018年4月2日(月)
富山県の2018年3月短観
3月短観の業況判断DI(全産業<新ベース>)は+15と前回(2017年12月+15)と同水準であり、良好なビジネスマインドが維持されています。製造業においては引続き高い水準の良好感を維持しているほか、非製造業では「良い」超を更に拡大しています。この間、人手不足感の強まりや原材料高が進展しており、その影響について注視が必要です。今月の「所長メッセージ」では、17年度、18年度の事業計画の動向と合わせ今回の富山県の短観についてご紹介します。
2018年3月26日(月)
30年度に向けて
漸く春らしくなり、29年度も残すところ一週間となりました。富山事務所においても年度末事務を処理するとともに、30年度の業務計画を検討・調整中です。引き続き、「地域に親しまれ、信頼される事務所」を目指し、所員全員で取り組んで参ります。さて、4月2日には「短観(3月調査)」の調査結果が公表されます。この冬の大雪、人手不足、海外諸国の動向が企業マインドや事業計画に与える影響を見極めます。
2018年3月19日(月)
若者への消費者教育の一層の推進を
2022年から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる見込みです。本改正により高校3年生でも18歳になると自分の判断でローンを組むことができます。今でも若者が悪質商法に巻き込まれる事例が跡を絶ちません。生徒、学校にとってやるべきことが山積している高校3年間、学校をはじめ様々な関係団体が協力して消費者教育を進めないと、困るのは将来の成人です。早い段階から細く、長く取り組むことが必要です。富山県金融広報委員会も協力は惜しみません。
2018年3月12日(月)
がんばれ就活生
3月に入り、街には卒業式に向かう晴れ着姿の学生と来春の就職に向けリクルートスーツに身を包んだ就活生が多くみられます。全国的に景気の緩やかな拡大と人手不足の高まりにより、各企業においては積極的な採用スタンスにあると言われています。学生の皆さんにとっては良い環境にありますが、自身の将来を確りと見据え、焦らず、じっくりと将来の職業を選択して下さい。日本銀行でも本店および各支店で説明会が始まっています(詳細は日本銀行HP参照)。
2018年3月5日(月)
富山県の魅力の拡散
2017年に富山県内に宿泊した外国人宿泊客は28万人に達し、前年を26.2%上回りました。また、2017年の移住希望地ランキングにおいて富山県が全国10位(前年15位)となりました。開業後3年を迎えようとしている北陸新幹線や行政の各種施策により、国内外に富山県の知名度、魅力が拡散している結果と考えます。各地が地方創生に努力している中、旅行者や移住者の更なる増加を目指し、継続的かつ官民関係者による連携した対応が不可欠です。
2018年2月26日(月)
「正しく学び正しく恐れる」が大事
先週22日の富山市内の降雪には驚きました。まだ2月とは言え、予期せぬ降雪でした。また先日の富山県防災会議において、県西部地域の断層を震源とする地震の被害想定が公表されました。富山県は災害が少ないと言われていますが、県内には多くの火山や断層が存在しています。何時、何処で、何があるか予測はできません。県内に住む者として、災害のリスクを正確に認識し、被災想定に応じた適切な準備を心がけることが重要と考えます。
2018年2月19日(月)
お金は「怖い」もの
富山県金融広報委員会では、2月15日、新湊高校にて「金融教育公開授業in富山」を開催し、テレビでお馴染みの菊地弁護士が「大事なことなのに学校で教えないもの=お金」と題した講演会を行いました。菊地先生は、お金が個人の金銭感覚を狂わせてしまったケースなどお金に関わる多くのトラブル実例を紹介するとともに、「欲しいものより、必要なものを買おう」、「耳で買うのではなく、目で買おう」と分かりやすい言葉で、「お金」の管理の必要性を力説されました。
2018年2月13日(火)
富山県の景気は「拡大」しています
日本銀行富山事務所では、本日「富山県金融経済クォータリー(2018年冬)」を公表し、「富山県の景気は拡大している」と景気判断を引き上げました。企業部門では旺盛な海外・国内需要のもと高水準な生産を続け、企業の業況感が改善するとともに積極的な設備投資スタンスにあります。また家計部門では、雇用の引き締まりを映じ、所得が着実に改善し、消費も着実に持ち直しています。先行きも「拡大していく」と判断していますが、引き続き、丁寧にみてまいります。
2018年2月5日(月)
「巣立ち教育」は重要
富山県金融広報委員会では、1月26日、片山学園中学校2年生を対象に金融教育公開授業を開催しました。勉強や仕事において夢に向かって諦めずに取り組むことの重要性、仕事で得られる感動、喜びについての講演でした。所謂「巣立ち教育」です。これから社会に出ていく学生さんが生活設計・金銭管理や仕事・職業について正しく理解することは金融教育の重要な目的です。成人年齢の引下げもそう遠い将来ではありません。仮想通貨も話題となっています。金融教育の必要性は高まるばかりです。
2018年1月29日(月)
金融広報委員会事務局長・責任者会議に出席しています
本日は東京において「金融広報委員会事務局長・責任者会議」に出席しています。同会議では、各都道府県の金融広報委員会の責任者および関係官庁が一同に集まり、来年度の活動の方向性や金融広報活動の課題等について意見交換します。金融・経済に関する情報・知識は安定した生活を送るために重要なものであり、学生から老人まで各層での取り組みが必要です。富山県の責任者として確りと意見を聞き、来年度の当県の活動に活かしていきます。
2018年1月22日(月)
B1リーグを観戦
この週末、B1リーグ富山グラウジーズのゲームを観戦しました。B1リーグの観戦は初めてでしたが、3千名を超える会場の応援と選手が一体となってのゲームは、これまで見てきたバスケットボールの試合とは大きく異なるものでした。地域住民がチームをサポートし地域を活性化していくという地域スポーツの好事例です。来年のB1リーグオールスターゲームの開催地が富山に決定し、益々ファンが増えることでしょう。来シーズン、私の出身地秋田ノーザンハピネッツとのゲームを期待します。
2018年1月15日(月)
支店長会議のため上京しています
15日、16日は本店で開催される支店長会議に出席しています。緩やかな拡大が続いている日本の景気動向に変化はみられるのか、北陸地区、富山県の景気は全国各地に比べどのような位置にあるのか、先行き懸念すべき新たなリスクは無いのか、本部および各地からの報告を確り聞いてきます。再開発が続く東京日本橋周辺の姿を見るのも楽しみです。富山に戻るのは17日の夜です。
2018年1月9日(火)
景気拡大の実感とリスクへの備え
先週は、経済団体新春互礼会等の場で多くの方々と新年のご挨拶をさせていただきました。互礼会での代表者様のご挨拶では景気の拡大を実感している旨の発言が相次いだほか、経営者の皆様も一様に明るい表情でした。一方で、こうした状況下だからこそリスクへの備えが重要との声が聞かれたほか、変化のスピードが速まっている状況下、タイムリーな対応も必要との指摘もありました。順調な時ほど、大胆な攻めとリスクへの備えが重要です。
2018年1月4日(木)
今年もよろしくお願いします
新年あけましておめでとうございます。2018年の幕が開きました。今年は「戌(犬)」年。戌年は「守る」年と言われます。昨年は景気が緩やかに拡大し、まさに「酉」(商売繁盛)の年でした。今年は、来年の「亥」(猪突猛進)に向け、攻撃は最大の防御と捉え、守りながらも飛躍する年となることを期待します。また、証券の世界では「戌笑う」と言われています。途中苦しくとも年末には笑えるよう、事務所職員一同、道に迷わず歩き続けます。

2017年

2017年12月25日(月)
今年も大変お世話になりました
今年も残すところ一週間となりました。本年も日本銀行および富山県金融広報委員会の業務運営、活動に多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。来年も日本経済および富山県経済の発展ならびに県民の方々への金融知識の普及に努めてまいりますので、引続き宜しくお願いいたします。皆様、良いお年をお迎えください。
2017年12月18日(月)
富山県の2017年12月短観
12月短観の業況判断DI(全産業)は+13と前回調査(2017年9月調査+8)を上回り、企業のビジネスマインドは良好です。製造業において引続き高い水準の業況感を維持している中にあって、非製造業が前回の「悪い」超から「良い」超に改善しています。一方、人手不足感の強まりは非製造業において一層進展し、その影響について注視が必要です。今月の「所長メッセージ」では、17年度の事業計画の動向と合わせ今回の富山県の短観についてご紹介します。
2017年12月11日(月)
学校でも講演しています
本日は富山高等専門学校国際ビジネス学科の学生さんを対象に日本銀行の業務や政策についてお話をしました。事務所に着任以降、大学、高校さらには生涯学習グループの皆さんに日本銀行に関する話題や職業選択等々のテーマでお話しする機会を頂戴しています。日本銀行を理解してもらうために、引続き頑張ります。 本日付で事務所の仲間、石沢さんが転勤となります。3年間、事務所や金融広報委員会の運営を支えていただきました。ありがとうございました。
2017年12月4日(月)
業務継続に向けて
12月となりました。富山事務所は4人の小所帯、一人欠けても事務所の業務、運営に支障が出かねません。日本銀行は災害時等においても、円滑な銀行券の流通等に向け業務を継続することが求められています。それは、新型インフルエンザのみならず、従来のインフルエンザの流行の場合であっても同様です。幸いにも富山県内でのインフルエンザの流行はまだですが、職員全員がインフルエンザの予防接種を受け、万全を期しています。
2017年11月27日(月)
宮本作品との出会い
現在、高志の国文学館では特別展「宮本輝 人間のあたたかさと、生きる勇気と。」を開催しています。宮本作品との出会いは「青が散る」でした。同氏と富山との関係を知らないまま、大学4年生の夏、就職活動で上京する際に読んだのが最初でした。その後、札幌や大阪等で勤務する過程で、その土地を舞台とする「優駿」、「道頓堀川」、「骸骨ビルの庭」等々を読み、「流転の海」も第7部まで。富山での再度の生活、改めて宮本作品を味わいたいと思います。
2017年11月20日(月)
富山の魅力
先日「あいの風」に乗っていると、観光客と思われるご夫妻の「富山の魅力は、何といっても綺麗な山並みだよね」との会話が聞こえました。当日は生憎の雨で、立山連峰は山裾がようやく見える状態。翌日は良い天気となり、前日の雨雲の恩恵で雪をかぶった立山連峰が青空を背景に見えました。一日ずれていたらご夫妻にとって良い旅の思い出ができたことでしょう。寒い日が続き住んでいる者には辛い冬が到来しますが、これからが富山の魅力が増す時期です。
2017年11月13日(月)
富山県の景気は緩やかに拡大しています
日本銀行富山事務所は、本日公表の「富山県金融経済クォータリー(2017年秋)」において、富山県の景気は「緩やかに拡大している」と判断しました。企業の業況感も製造業を中心に高水準を保っています。所得から支出への前向きな好循環が働くもと、県内の最終需要は堅調に推移しているほか、生産面も増加しています。先行きも緩やかに拡大していくと判断しておりますが、引続き県内の景気動向を注視していきます。
2017年11月6日(月)
街を歩こう
朝晩の寒さが増し一歩一歩冬に近づくにつれ、富山市内の各所から、徐々に白くなる立山連峰の美しさを楽しめるようになってきた。また、城址公園や五福公園周辺をはじめ市内の木々の葉は緑から赤や黄色に変わり、中心部でも鮮やかな紅葉を見ることができる。先日講演会で、街の賑やかさは歩行者が多く歩いていることであり、人々が歩いて楽しめる街づくりが必要との話を聞いた。富山の季節の変化を楽しめる場所は市内中心部にもたくさんある。
2017年10月30日(月)
くらしとおかね講演会を開催しました
富山県金融広報委員会では、昨日、射水市において「くらしとおかね講演会・FPフォーラム2017 in富山」を開催しました(日本FP協会富山支部と共催)。現役世代が「やりたいことを実現する」ための家計管理のポイント、各種制度の活用法、トータルプランニングの実施等有益なお話を聞くことができました。雨にもかかわらず80名を超える多くの方々にご来場いただきありがとうございました。家計・支出のちょっとした見直しでお金を大きく育てましょう。
2017年10月23日(月)
富山県美術館に行きました
先日、富山県美術館を訪ねました。平日かつ夕方にもかかわらず、多くの方々が絵画、彫刻等々の美術品を鑑賞していました。県産材を使用した展示室入口では一瞬の静寂の中、これから展開されるアートとデザインの融合に期待を膨らませ、各展示室では時間の経過を忘れるほどでした。2階の大きなガラス窓から立山連峰を眺めることはできませんでしたが、次回は雪の立山を楽しみにします。富山にまた一つ文化、観光の拠点が生まれました。
2017年10月16日(月)
全国の景気は緩やかに拡大しています
秋の支店長会議に出席しました。全国の景気は、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで緩やかに拡大し、先行きについても緩やかな拡大を続けるものと判断されます。各地域からもそうした判断を裏付ける報告が相次ぎました。内需と外需、民需と公需がそれぞれ拡大し、その好影響が都市部から地方へ、大企業から中堅・中小企業へ波及するバランスの良い景気拡大局面に入っていることを感じました。
2017年10月10日(火)
支店長会議に出席しています
本日(10日)開催される秋の支店長会議に出席しています。各地域からの報告により、日本銀行の「国内の景気は緩やかに拡大している」との景気判断が変更となるか注目されます。また、各地の人手不足の状況・影響度、各企業の価格設定スタンスさらには現在の金融政策の影響といった先行きの経済を判断するための貴重な情報が集まる会議です。また、本日は日本銀行の創立記念日です。明治15年(1882年)10月10日に日本銀行は設立されました。
2017年10月2日(月)
富山県の2017年9月短観
9月短観の業況判断DI(全産業)は+8となり、前回調査(2017年6月時点:+11)を幾分下回る水準でした。製造業では更なる改善を示しましたが、非製造業において「悪い」超に転化しました。今夏の天候不順や人手不足感の強まり等が各企業の業況感に影響しているものと考えられます。明日リリースする予定の今月(17年10月)の「所長メッセージ」では、17年度の事業計画の動向と合わせ、今回の富山県の短観についてご紹介します。
2017年9月25日(月)
金融経済講演会を開催しました
9月23日(土)富山県金融広報委員会(会長:富山県知事)では金融経済講演会を開催しました。当日は約160名の多くの方々にお越しいただき、講師の荒木由美子先生より介護にまつわるお話を聞きました。今介護で頑張っている方、これまで頑張ってきた方、これから介護問題に直面するであろう方、それぞれの方々にとって非常に有益な、そして励まし溢れるお話でした。さて、来週10月2日(月)には「短観(9月調査)」が公表されます。
2017年9月19日(火)
日頃の備え
台風18号が列島を縦断し各地で被害が出ました。被災された方々にはお見舞い申し上げます。当地富山では被害がなく一安心、立山連峰の恩恵でしょう。日本銀行では毎年9月をBCP(Business Continuity Planning:業務継続計画)月間とし、様々な被災想定の下、業務継続確保に向けた各種訓練に取り組んでいます。富山事務所でも各部署との連絡手段や職員の安否確認方法の確認、災害時の初動対応訓練等を行っています。富山は災害が少ない地域ですが、油断せず日頃の備えが重要です。
2017年9月11日(月)
和洋の文化
9月3日富山市のオーバード・ホールでは桐朋アカデミー・オーケストラ特別演奏会が行われました。男性、女性を問わず、子供からお年寄りまで多くの方々でほぼ満席の中、素晴らしい演奏を堪能させてもらいました。1995年に創設されたオーケストラが20年を超え地域に確りと根付き、市民の皆様から愛されていることを実感しました。同じ週末には伝統の八尾「おわら風の盆」が行われ、和と洋の文化が富山の魅力を更に高めています。
2017年9月4日(月)
おわら風の盆
この週末、八尾「おわら風の盆」に初めてでかけました。静かな町並みから聞こえる哀愁奏でる三味線と胡弓の音色やおわら節、艶やかな女踊り、力強い男踊りを夜遅くまで堪能しました。今年は週末と重なり、天候にも恵まれ、昨年を上回る人出になったとのこと、富山市中心部にも多くの観光客が訪れていました。まち流し、輪踊りの中には多くの子ども達が混じり、長い歴史や伝統、技法が次の世代にも連綿と引き継がれていることを感じた一日でした。
2017年8月28日(月)
子どもへの金銭教育は重要
8月27日(日)入善町で生活経済ジャーナリスト「あんびるえつこ」氏による消費者講演会を開催(演題:子どものお金教育を考える)しました。電子マネーやスマホが子ども達へも急速に普及し、また少子化により子ども達のお小遣いが増加しているといった社会の大きな変化の中で、子ども達に日頃からお金の希少性を考えさせることが重要です。そうしたことが単にお金の問題に限らずキャリア教育まで結びつくものであることを認識しました。
2017年8月21日(月)
ふるさと富山美化大作戦に参加しました
この週末に行われた「ふるさと富山美化大作戦」に、所属するロータリークラブの一員として初めて参加しました。幸い好天に恵まれ、多くの団体の方々が参加している中、城址大通り、城址公園周辺のゴミを拾いました。富山駅から延びるメインストリートとして多くの観光客が往来する道や富山の歴史を語る公園において、富山を訪れた方々が気持ち良い時間を過ごし、また富山に来てみたいと思える場所となってもらえたらと思いながらの時間でした。
2017年8月14日(月)
夏休み本番
8月に入り富山市をはじめ多くの地域で夏祭りが行われ、甲子園では熱戦が始まり、夏休みも本番です。多くの方々が、行楽、帰省等で移動し、富山駅周辺では大きなバックを持ったグループ、家族連れの方々が目立っています。先週の台風の影響もあって夏らしい青空が長続きしていませんが、夏らしくなって欲しいですね。夏は夏らしく、冬は冬らしい天候となることが、移動される方にとっても、また景気にとっても好ましい状態です。
2017年8月7日(月)
立山は大盛況
この日曜日、富山に遊びに来た大学生の息子と立山に登りました。雪が残る室堂から雄山まで登ったほか、ミクリガ池周辺の散策を楽しみました。青空の下での立山の大パノラマを見ることは出来ませんでしたが、雲の隙間からの眺望を楽しみました。30数年振りの雄山登山、まだ体力は大丈夫のようです。国内・外の観光客も多く、帰りの電車内では富山市内での宴会の予約をしているグループがあり、市内での消費にも貢献してくれそうです。
2017年7月31日(月)
8月1日は72回目の事務所開設記念日です
当事務所は昭和20年(1945年)8月1日に開設されました。それから72年間、地元の皆様のご支援、ご協力に支えられ、富山県における日本銀行の拠点として業務を続けて来ました。開設当日の深夜には富山市では大規模な空襲があり、市内では甚大な被害が発生し、事務所も焼失するといった混乱の中から業務が始まりました。今週はこれまでの歴史に思いを馳せるとともに、未来に向けて考える一週間です。
2017年7月24日(月)
街のオアシス
当地に着任し1か月が経過し、落ち着ける時間が出始めてきた中、先日、富山市西町にある富山市立図書館本館に出かけました。今建設中の新国立競技場の設計者である隈研吾氏が中心となって設計した「TOYAMAきらり」の中の図書館です。1階から上層階までの吹き抜けによる開放感十分な空間に多くの図書が並び、閲覧室やカウンターテーブル、休憩スペースも十分に用意されています。近代的外観を示すビルの中に多くの木材が使われており、暖かさも感じます。単身赴任者にとって何度でも出かけてみたい場所を発見しました。
2017年7月18日(火)
富山県および北陸地区の景気は緩やかに拡大しています
先週、日本銀行金沢支店および富山事務所は、北陸地区および富山県の景気は「緩やかに拡大している」と判断しました。また、7月10日に開催された支店長会議では各支店長から各地の景気が「拡大」、「回復」しているとの報告が多く行われました。景気は拡大し、需給ギャップは改善の方向にありますが、物価の動きは弱めのままです。今週は金融政策決定会合が行われ、先行きの経済・物価情勢について議論・公表されます。
2017年7月10日(月)
富山県金融経済クォータリー(2017年夏)は13日(木)公表
5月に公表した春の富山県金融経済クォータリーでは、富山県の景気は「緩やかに拡大している」と景気の基調判断を引き上げました。その後も、海外経済は緩やかな成長が続いているほか、国内経済も緩やかな拡大に転じつつあります。本日(7月10日)は支店長会議出席のため上京しています。支店長会議において全国の最新の景気動向を確認しつつ、足許の富山県の景気を判断します。
2017年7月3日(月)
富山県の2017年6月短観
6月短観の業況判断DI(全産業)は、+11となり、前回調査(2017年3月時点:+1)を大きく上回る水準でした。富山県の景気が緩やかに拡大していることが各企業の皆様の景況感にも表れた形となりました。明日リリースする予定の今月(17年7月)の「所長メッセージ」では、17年度の事業計画と合わせ、今回の富山県の短観についてご紹介します。
2017年6月26日(月)
着任して一週間経ちました
富山事務所に着任し一週間が経ちました。この間、県内各方面の多くの方々に着任のご挨拶の機会を頂戴し、暖かく迎えていただきました。お会いした皆様からは、富山県経済が足元良好で元気な状態にあるとのお話を聞くとともに、今後の更なる活性化、前進に向けての意気込み、課題についてもお話しいただきました。来週以降、当事務所からも足元の経済情勢に関する指標、判断を公表させてもらい、改めて、県内の経済情勢の確認を行います。まだまだ、勉強が続きます。
2017年6月19日(月)
宜しくお願いします
富山事務所長として本日着任致しました。今、前事務所長より引継ぎを受けておりますが、これまでとは全く異なる立場、仕事に身が引き締まる思いです。微力ながら、富山県の皆様のために力を尽くしたいと思っています。富山は大学時代4年間を過ごした場所です。昨夜富山駅に降り、駅および駅前の変貌振りに驚かされました。まだまだ驚くことがあるでしょう。今後皆様のお世話になりながら、富山を離れた以降30数年間の変化を、見て、聞いて、感じてみます。前任の武田同様、宜しくお願い致します。
2017年6月12日(月)
皆さんお世話になりました!
6月19日付で本店・情報サービス局へ異動することになりました。一昨年6月に着任してからの2年間、当地では常に皆さんに温かく接して頂き、とても幸せな時間を過ごすことが出来ました。本当に有難うございました。富山での2年間の思い出を生涯の財産として大切にして参ります。後任は、工藤治(くどう・おさむ)と申します。私同様、お引き立ての程を何卒宜しくお願い申し上げます。
2017年6月5日(月)
卓球世界選手権を観戦して
卓球の世界選手権で日本勢が大活躍です。混合ダブルスで吉村・石川組が48年ぶりの金メダルを獲得したほか、女子個人の平野選手や男子個人の13歳の張本選手の躍進も見事です。選手の顔ぶれを見ると、平野、張本両選手のような10代が活躍しているほか、ベテラン実力者(といっても20代前半なのですが)の石川選手も相変わらずの強さです。若手の台頭とそれに刺激を受けたベテランの奮起。両者の切磋琢磨が成果を生み出すのはスポーツも経済も同じと感じます。
2017年5月29日(月)
日本の対外純資産
先週金曜日、昨年末の日本の対外資産負債残高が公表されました。これは外国との金融取引(直接投資、証券投資など)に伴って蓄積した金融資産・負債の残高を示すものです。日本は長年にわたって資産が負債を上回っており、その差額(対外純資産)は26年連続で世界1となっています。2016年末の純資産を円換算すると約349兆円(2位は中国の210兆円)に上ります。少子高齢化が進む中、こうした資産を上手く活用していくことが大切です。
2017年5月22日(月)
情報セキュリティ考
ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)による大規模な攻撃が世界中で発生したと報道されています。情報セキュリティに絶対はなく、ウイルス等も日々高度化・巧緻化していますので、完璧な対応は困難です。ただ、例えば、怪しいメールやファイルを安易に開かないというごく基本的な対応の効果はかなり高いと思われます。IT技術は今や仕事や生活に必須のものですが、安全性のかなりの部分は使う人の意識に左右されると言って良さそうです。
2017年5月12日(金)
春の富山県金融経済クォータリー:景気判断をさらに引き上げました
今回、前回(2月)に続いて全体判断を引上げ、「緩やかに拡大している」としました。公表されている3月(一部は4月)までの指標や経営者の皆さんの声を踏まえて判断したものです。項目別では、住宅投資、設備投資の好調を維持する中、公共投資、生産の2項目について判断を引上げました。個人消費も堅調ですし、物価も上がってきています。県内景気の明るさが一段と増しています。
2017年5月8日(月)
2017年春の富山県金融経済クォータリーは12日(金)13時公表
好調な海外経済動向を受けた輸出・生産の拡大等を主因に、景気は強含んでいます。既に、本店(全国)、金沢支店(北陸3県全体)は、景気の基調判断を引上げています(「緩やかに拡大している」と判断)。県別にブレークダウンした指標等を確りと確認のうえ、富山県の景気がどうなっているのか判断していきます。なお、今回は公表時間が13時と少し早くなりますので、ご注意下さい。
2017年5月1日(月)
富山県金融広報委員会の市町村連絡協議会を開催
4月7日の富山県金融広報委員会(知るぽると富山)総会で、今年度の委員会の活動方針を正式にご承認頂きました。これを受け、先週水曜日(26日)に県内市町村の担当者を始めとする県内関係者等を招いて市町村連絡協議会を開催しました。協議会の場では、今年度の取組方針や課題等に関して活発な意見交換を行いました。今年度も富山県民の皆様のために積極的に活動して参ります。
2017年4月24日(月)
ラジオ収録!28日(金)9:40頃放送予定です
FMとやまの「ツール・ド・フライデー」の収録がありました。今回は、日本、北陸、富山の景気の現状についてお話しさせて頂きました。現在、米国等を中心に海外経済が好調で、それを受けて日本の輸出、生産のレベルがかなり上がってきています。人手不足に悩みつつも、日本、北陸、富山の経済は好調の度合いを強めています。何がどう良いのか、リスクは何なのか等々、ご興味のある方は是非お聞き下さい。
2017年4月17日(月)
人手不足とイノベーション
全国各地で人手不足が叫ばれています。景気が緩やかに回復する一方で、人口(とくに生産年齢人口)が減少しつつあることが主な背景です。一方、「必要は発明の母」と言われるように、こうした事態を受けて、省力化投資、ITの活用、業務プロセスの見直し、物流や間接部門の共通化といった数々の対応・工夫が行われています。頭の痛い問題ではありますが、こうした工夫の中からイノベーションが生まれるものと思います。
2017年4月10日(月)
春の東京なう
春の支店長会議に参加するため上京しています。富山では満開を迎えつつある桜もこちらでは一足早く散り始めていて、1~2週間ほど季節が早く進んでいる感じがします。景気についても、桜前線と同様に地域によって多少の違いはあるにせよ、昨年後半以降、全国的に明確に上向いてきています。今回の会議で上向きの角度がどうなっているのか、確りと確認して参ります。
2017年4月3日(月)
富山県の2017年3月短観
業況判断DI(全産業)は+1となり、前回(2016年12月時点:+2)とほぼ同水準でした。ただ、12月時点での先行き予想は▲5でしたので、予想対比ではかなりの上振れです。明日リリースする予定の今月(17/4月)の「所長のメッセージ」では、2016・17両年度の事業計画も含め、今回の富山県の短観についてご紹介します。
2017年3月27日(月)
短観(2017年3月調査)は4月3日(月)公表です
今回の短観では、わが国の企業が、米国大統領選挙後の市場の変化、昨年後半から回復基調が鮮明となっている世界経済の動向等を、どのように業況判断や事業計画に織込んでいるかが注目されます。富山県の短観については、これまで同様「所長のメッセージ」で分析のうえご紹介します。短観公表日が4月3日(月)ですので、メッセージのアップは4日(火)以降になります。どうかご容赦下さい。
2017年3月21日(火)
米国の利上げ
先週15日(現地時間)、米国の中央銀行であるFRBは、0.25%の利上げを決めました。今次局面では、2015年12月、2016年12月に続く3回目の利上げです。米国はリーマンショック以降、日本同様に大規模な金融緩和を続けていました(金利に加え、量・質の面での対応を行ったのも日本と同じです)が、経済の回復を受けて金融政策も転換しています。米国経済の好転は日本にとっても良いことです。近い将来、わが国も米国と同じ方向に進めるものと信じています。
2017年3月13日(月)
素敵な建物
先日、とある地元金融機関の支店の新設セレモニーに出席させて頂きました。新支店の建物には、周囲の景観との見事な調和、建築物としての美しさ、そして雰囲気の明るさを強く感じました。昔の金融機関の建物は、堅牢で機能的ではあっても、あまり「美しさ」を感じさせるものではなかった気がしますが、最近は各所で美的観点からも素敵なものが増えています。日々建物を目にされる地元の方々の気持ちの面でもとても良いことと思います。
2017年3月6日(月)
サービス業の生産性考
日本のサービス産業の生産性の水準は、データでは米国の半分程度ですが、これにはかなりの違和感があります。時間指定でほぼ確実に届く宅配便、旅館・ホテル等での「おもてなし」等、サービスの品質では、明らかに日本が勝っていることが多いからです。ただ、こうしたサービスの品質の相当部分は無償で提供されているため、生産性の計算に反映されません。高品質のサービスの価格への反映、そうした価格を踏まえたサービスレベルの検討が今後の課題と感じます。
2017年2月27日(月)
IOT、AIなどについて
IOT(Internet of Things、モノのインターネット化)、AI(Artificial Intelligence、人工知能)といった言葉を頻繁に目にします。実際には、既にかなり実用化されていて日々進化している技術です。2045年頃にはAIが人間の脳を超える(いわゆるSingularityに到達する)とも言われています。そうなるとAIに人が支配されるのではないかとの不安も出てきますが、所詮、AI等(機械の一種)は人が作るものです。心配せずに新しいテクノロジーを上手く使いこなしていきたいものです。
2017年2月21日(火)
鬼の霍乱
「○○は風邪ひかない」を地で行くように、ここ何年も風邪とは縁遠かった私ですが、不覚にも週末に久しぶりに風邪でダウンしてしまいました。鬼の霍乱もいいところで、健康管理の至らなさを深く反省しています。春が近づきつつある中、気温変化の激しい日が続いています。皆様、どうぞ体調にご留意ください(自分にも言い聞かせております)。
2017年2月10日(金)
冬の富山県金融経済クォータリー:景気判断を引上げました
今回、2015年春以来ほぼ2年ぶりに県内景気の全体判断を引上げました。需要項目別では、個人消費、生産の2項目の判断を引上げています。住宅・設備投資が着実に増加する中、コンビニ、ドラッグストア、自動車販売等を中心に消費が持ち直しているほか、生産でも、高水準の化学に加えて、電気機械等の機械類が回復しています。県内景気の明るさが一段と増しています。
2017年2月6日(月)
2017年冬の富山県金融経済クォータリーは10日(金)15時公表
現在、指標を睨みつつ鋭意準備に取り組んでいます。昨秋以降、世界経済・国内経済に関するモメンタムは明確に上向いています。一方で、米国新政権の動向に伴う不透明感も漂っています(トランプ政権の経済政策とその影響については、2月の「所長のメッセージ」をご参照下さい)。こういったところも含め、富山の金融経済情勢をしっかりと点検していきます。
2017年1月30日(月)
東京なう(その2)
金融広報中央委員会(知るぽると)の事務局長・責任者会議に出席するため、上京しています。お金や金融は人生のあらゆる局面に関わりますので、金融広報・金融教育の重要性はますます高まっています。当事務所は富山県金融広報委員会(愛称「知るぽると富山」)の事務局を務めています。本会議の成果を県民の皆さんに還元できるよう、確りと議論に参加して参ります。
2017年1月23日(月)
トランプのアメリカのスタート
殆どの方が米国トランプ新大統領就任式の模様をニュース等でご覧になったと思います。新大統領のこれまでの大統領とはかなり違った主張は選挙中から目立ちましたので、期待と不安が相半ばする雰囲気を強く感じます。経済政策の面でも今後様々な変化が起こると思われます(既に一部は起こっています)が、先が見え難いからこそ、一喜一憂せず、状況をきちんと見極めて現実に着実に対応していくことが大切と思います。
2017年1月16日(月)
東京なう(その1)
冬の支店長会議に出席するために上京しています。今回の会合では、米国のトランプ新大統領の就任を直前に控え、米国を始めとした海外経済等の動向やそうした動きが日本や各地域の経済にどういう影響を及ぼしていくのか、各地域経済の現状・見通しを踏まえ、真剣な議論が交わされます。今日の東京は、雪こそないものの真冬らしく冷え込んでいますが、会議の場はかなり熱くなりそうです。
2017年1月10日(火)
新しい年への期待
先週、新春互礼会等の場で沢山の方々と新年のご挨拶を交わし、今年の日本・富山の経済動向に関する見方を伺いました。ほぼ共通して大きな期待感が示されていたのが印象に残っています。米新政権の経済政策については、やや期待先行の感はありますが、このコラムでも何回かつぶやいているように、経済は人の活動ですので、「期待」は大きな力になります。今年が期待通りの年になることを大いに期待しています。今回は「期待」が多い「なう」となりました。
2017年1月4日(水)
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます
2017年がスタートしました。今年は酉年。相場格言(?)では「申酉騒ぐ」と言われていますが、確かに申年の昨年は株も為替も随分と「騒がしかった」気がします。一方で騒がしさは商売繁盛に繋がると言われています。騒がしさは昨年に譲って、本年が富山県にとって商売繁盛の年となることを心から祈りつつ、今年も所員一同頑張って参ります。皆さん今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2016年

2016年12月22日(木)
今年もお世話になりました
今年も残り1週間強となりました。今年も皆様のご理解、ご支援の下で、どうにか年の瀬を迎えることが出来ました。どうも有り難うございました。思い返せば、今年は経済面で内外ともに様々なサプライズがありました(米国大統領選挙がダメ押しとなった感があります)。そうした中で、日本・富山経済は回復を続けており、こうした動きは来年も続くと思います。皆様、どうぞ良い年をお迎え下さい。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2016年12月14日(水)
12月短観が公表されました
富山県の業況判断DI(全産業)は+2となり、前回(9月時点:▲2)を4ポイント上回りました。9月時点の先行き予想は▲6でしたので、予想をかなり上回る改善です。業種別では、製造業が+7と改善した(9月時点:+2)ほか、非製造業も▲2と前回比改善しました(同:▲5)。詳細は今月の「所長のメッセージ」をご覧ください。
2016年12月9日(金)
短観(2016年12月調査)は12月14日(水)公表です
今回の短観では、9月の金融政策の枠組みの変更や12月の米国大統領選挙を受けた為替や株式市場の動向(株価上昇、円安ドル高傾向)等が企業の業況判断や事業計画にどのような影響を及ぼしているのかが注目されます。富山県の短観については、これまで同様「所長のメッセージ」で分析のうえご紹介します。HPへのアップは15日(木)以降になりますが、あまり遅くならないよう頑張りますのでどうかご容赦下さい。
2016年12月5日(月)
師走に入りました
今年も残すところ1か月を切りました。1年が過ぎるのは早いと改めて感じています。1年を振り返ってゆっくりとしたいところですが、14日に短観の公表が予定されているなど、日々歩みを止めずにいる経済を点検するイベントがまだ残っています。年末年始に少しホッとできるまで頑張ります。12月の富山県短観を解説する「所長のメッセージ」は、14日の公表後、出来るだけ速やかにアップしますので、恐縮ですが今しばらくお待ちください。
2016年11月21日(月)
富山の魅力を再確認
この前の週末、かつての同僚が富山に遊びに来てくれました。まず砺波の農家レストランで郷土料理を味わい、それから五箇山の合掌造り集落を訪問。その後一転して新湊大橋に向かい、夕日に染まった立山連峰を眺めました。夕食には富山の海の幸を堪能。短い時間でしたが、富山の良いところを幾つも紹介することができました。同時に私自身も富山の魅力を再確認でき、とても充実した週末でした。
2016年11月11日(金)
秋の富山県金融経済クォータリー:富山県の景気は回復を継続
2016年秋の富山県金融経済クォータリーでは、富山県の景気に関する基調判断を7期連続で「回復している」としました。住宅投資、公共投資について、それぞれ「増加している」、「持ち直している」と上方修正したほか、消費についても天候不順等を受けて衣料品など一部に鈍さが見られますが、コンビニ等の売上が好調であるなど、持ち直しが続いています。県内景気の堅調さが確認できました。
2016年11月7日(月)
秋の富山県金融経済クォータリーは11日(金)15時公表
現在、鋭意秋のクォータリーの準備に取り組んでいます。県内経済に関する夏から秋口にかけての指標が公表されつつあり、猛暑と長雨を経験した時期の本県の経済の状況を判断すべく、数字に目を凝らしています。県内経済の基調の底堅さは9月短観でも確認していますが、最新の情報を含めて改めて点検しています。
2016年10月31日(月)
2回目の富山マラソン
2回目の富山マラソンは、晴天に恵まれ盛況に終わりました。13,000人を超える走者全員が秋の富山を存分に満喫したと思います。私も沿道で大いに声援を送りました。市電の中では、走り終えた方々がコースから眺めた立山連峰や富山湾の魅力を口々に語っていました。富山の人はPRが苦手という話を時に耳にしますが、「百聞は一見に如かず」という古言の通り、イベントそれ自体が本県のファンを増やす大きなPR効果を発揮したと思います。
2016年10月24日(月)
好景気とは
最近、複数の方から「景気が悪い」と聞いて驚きました。ただ、当然存在するミクロとマクロのギャップを別にしても、「景気」の定義がかなり曖昧な中、最近の経済成長率の低さを見ると、好景気を実感し難いのかもしれません。経済成長率が潜在成長力(足許0.2%強)を上回っている以上、現状の設備や労働者は十分以上に活用されており(だから人手不足が発生)、好景気に間違いないのですが、やはり潜在成長力を引き上げてより高い成長を実現することが適当だと再認識しました。
2016年10月17日(月)
秋の東京なう
秋の支店長会議に参加するため上京しています。日本銀行は、金融緩和の「総括的な検証」を経て、先月新しい金融政策の枠組みである「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入しました。物価や実体経済への効果が目に見えてくるには多少時間がかかりますが、会議での議論を通じて全国各地および世界経済の動向・見通しについての理解を深め、地元の皆さんに還元していきたいと思っています。
2016年10月11日(火)
日本銀行の134回目の誕生日
日本銀行は、昨日134回目の誕生日を迎えました(1882年(明治15年)10月10日(火)開業)。世界に類のない異次元緩和を初めて3年半、先日公表した「総括的な検証」にもある通り、2%の物価目標に向けた取り組みはまだ道半ばです。当事務所でも記念日に所員4人でささやかな昼食会を開き、記念日を祝するとともに将来への思いを新たにしました。
2016年10月4日(火)
富山県の9月短観
業況判断DI(全産業)は▲2となり、前回(6月時点:+3)を下回りました。ただ、6月時点の先行き予想は▲1でしたので、現状の業況判断はほぼ当時の予想通りです。業種別では、製造業が+2と前回を上回った(6月時点:0)一方、非製造業は▲5と低下しました(同:+7)。この間、今年度の事業計画は、設備投資が上方修正されるなど、引き続き底堅いものとなりました。詳しくは今月の「所長のメッセージ」をご参照下さい。
2016年10月3日(月)
富山県の9月短観が公表されました
業況判断DI(全産業)は▲2となり、前回(6月時点:+3)を下回りました。ただ、6月時点の先行き予想は▲1でしたので、現状の業況判断はほぼ当時の予想通りです。業種別では、製造業が+2と前回を上回った(6月時点:0)一方、非製造業は▲5と低下しました(同:+7)。本日17時に金沢支店HPで公表となる事業計画のデータも踏まえ、明日当事務所HPにアップする予定の今月の「所長のメッセージ」で、今回の富山県短観について解説します。
2016年9月29日(木)
短観(2016年9月調査)は10月3日(月)公表です
今回の短観では、6月の英国EU離脱決定、7月の金融緩和の強化(ETF買入増額)、原油相場の底打ち感、自動車産業の挽回生産といった数々の材料が企業行動にどのような影響を及ぼしているのかが占えます。富山県の短観については、10月の「所長のメッセージ」で簡単に結果を分析のうえご紹介します。短観公表日程との関係で、10月の「所長のメッセージ」は第2営業日以降にアップすることになりますが、どうかご容赦下さい。
2016年9月26日(月)
金融政策:総括的検証と新しい枠組み
先週公表の異次元緩和の総括的検証では、達成できたこと(デフレからの離脱等)、出来なかったこと(2%の物価安定の目標)、マイナス金利の効果(長短金利の押し下げ、企業金融面での新しい動き)、副作用(金融機関収益の圧迫、保険・年金運用利回りの低下)等について詳細な分析が示されています。その検証に基づき、物価安定目標の早期達成に向けて、①長短の金利操作+②強力な時間軸政策の導入というより強力な政策の枠組みが打ち出されました。より明るい未来に向けて引き続き努力していきます。
2016年9月20日(火)
眠れない夜に再び感謝!
18日(日)、リオのパラリンピックが終わりました。本県から参戦した藤井、宮島両選手を始め日本選手は大活躍でした。「身障者なのに…」ではなく、自分の能力を信じて磨き上げ、世界レベルで競う姿は、オリンピックと何ら変わりません。メダルを取って喜ぶ姿だけでなく、不本意な結果を悔しがり、東京での巻き返しを誓う姿もまた一流のアスリートそのものです。この感動を明日の活力にと思いを新たにしました。
2016年9月12日(月)
意外と身近なFinTech
先週、米国A社(齧ったリンゴが目印)が発売する新型スマホには、日本の交通系ICカードの決済機能等が導入できるという報道がありました。日本では「おサイフケータイ」として知られている機能ですが、これも「モバイルペイメント」というFinTechの一種です。そう考えると、FinTechは随分と前から身近なものだと気付きました。やや難しいイメージがあるFinTechですが、実は意外と身近で便利なもの。ビビらずに勉強していきたいと思っています。
2016年9月5日(月)
天高く、我肥ゆる秋!?
残暑が続いていますが、朝晩には秋を感じるようになりました。少し涼しくなって空が高く感じられると、「食欲の秋」という言葉が脳裏に浮かびます。富山に来て1年強、富山の食べ物はとても美味しいと実感しています。何より2キロは増えた体重、○○cm伸びた腹回りがこうした事実を雄弁に物語ります。これからの季節を楽しみつつ、「我肥えない」ように努力したいと思っています(ムリかな)。
2016年8月30日(火)
防災を考える
9月1日は「防災の日」。これは1923年の同日に発生した関東大震災に由来して1960年に制定されたものです。この時期には台風の接近も多く、防災を考えるのに良い時期だと思います。富山県は比較的災害が少ない県ですが、4月の熊本地震の例を持ち出すまでもなく、高々100年程度大きな災害が無いからといって決して安心はできません。「備えあれば憂いなし」。私も改めて災害への「備え」を確認してみます。
2016年8月25日(木)
9月10日(土)「暮らしに役立つ金融経済講演会」を開催します
当事務所が事務局を務める「知るぽると富山」(富山県金融広報委員会)では、来る9月10日(土)にTV番組等で幅広くご活躍の住田裕子弁護士をお招きして『長寿社会を安全・安心に暮らすために』と題した講演会を開催します(13:30~15:00、於タワー111 3Fスカイホール、入場無料、事前申込が必要<募集締切8/29>)。「知るぽると富山」のボタンをクリックして詳細をご参照下さい。
2016年8月22日(月)
リオ・オリンピック終了
4年に一度の夏の祭典に興奮し、すっかり寝不足になりました(でも満足)。富山県出身のアスリート達も、田知本、登坂両選手の金メダルを筆頭に大活躍でした。メダルに届かなかった方々も含め、目標に向けて日々・長年努力を続けて大きな舞台に辿り着いた選手全員に素直に脱帽です。経済も人の活動ですので、目標を決め日々努力することの大切さは同じと再認識させられました。次はパラリンピック。寝不足はまだ続きそうです。
2016年8月15日(月)
夏休みなう
ただいま仕事を離れて充電中です。どうか探さないでください…。
2016年8月8日(月)
夏休み銀行探検隊に参加しました
本年の「探検隊」は8/3日に北陸銀行本店で開催されました。参加者は銀行やお金について学んだほか、銀行内を「探検」(見学)して銀行についての知識を深めました。私も中学生向けに銀行の役割についてお話ししました。お金や金融はあらゆる人の生活に深く関わります。「探検隊」の経験が、参加者の皆さんの今後の人生の糧になると信じています(「探検隊」については、15年9月の「所長のメッセージ」もご参照下さい)。
2016年8月1日(月)
本日は71回目の事務所開設記念日です
当事務所は昭和20年(1945年)8月1日に開設されました。翌日未明の空襲でいったん焼失するという波乱のスタートを切りましたが、それからの71年間、地元の皆様のご理解・ご支援に支えられて業務を続けて来ました。本日、4名の所員でささやかながら昼食会を催して71回目の「誕生日」を祝うとともに、事務所の足跡を振り返り、未来へと歩みを進めるに当って思いを新たにしました。
2016年7月25日(月)
夏休みシーズン到来!
IMFに出向していた頃、かの地(米国ワシントンDC)の同僚は、夏とクリスマス前後にそれぞれ2週間ずつ休暇を取るのが標準パターンで、中には8月丸々一月姿を消す人もいました。それと同じという訳にはいかないかもしれませんが、多くの人が休暇を楽しむことでレジャーや消費需要が盛り上がり、景気や物価が刺激されます。何より休む時はしっかり休み、身も心も健康に過ごすことが大切です。私もぜひ実践したいと思います。
2016年7月19日(火)
夏の富山県金融経済クォータリー:富山県の景気は回復を継続
2016年夏の富山県金融経済クォータリーでは、高額品の消費等の動きを踏まえて「一部に鈍さがみられる」との表現を追加しましたが、基調判断としては6期連続で「回復している」としました。金利環境の改善等を背景とした住宅投資の持ち直し、設備投資の着実な増加に加え、公共投資にも底打ち感が出てきました。足許の景気動向については、公表資料のほか、FMとやまでも解説します。22日(金)9:40頃に放送予定です。
2016年7月14日(木)
夏の富山県金融経済クォータリーは、19日(火)15時公表です
現在、夏のクォータリーの準備に鋭意取り組んでいます。目下、県内経済に関する4~5月の指標が揃ってきており、北陸新幹線開業後1年を経過した時点での富山県経済の状況を判断すべく、数字に目を凝らしています。県内経済の底堅さは6月短観でも確認できたところですが、様々な情報を踏まえて改めて点検していきます。
2016年7月11日(月)
夏の支店長会議に参加しました
7日(木)に本店で開催された夏の支店長会議に参加しました。「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入から約5か月が過ぎ、地方への政策効果の浸透度合いや経済の地合い等について真剣な議論が交わされたほか、Brexit(英国のEU離脱)の受け止め方、新興国経済の見通し等についても意見を交換しました。色々なことが起こりますが、国内外の状況を分析し必要な対処を行う努力を続けていきます。
2016年7月1日(金)
富山県の6月短観
業況判断DI(全産業)は+3となり、前回(3月時点、+4)とほぼ同水準でした。3月時点の先行き予想は▲1でしたので、現状の業況判断は予想を上回りました。事業計画(売上げ、収益、設備投資等)については、3月調査から一定の修正がありますが、15年度(実績)、16年度(計画)ともに引続きかなり強めです。富山県経済の底堅さが再確認できました。来週アップする今月の「所長のメッセージ」で今回の富山県短観について解説します。
2016年6月27日(月)
短観(2016年6月調査)は7月1日(金)公表です
新しい金融緩和策を導入して4か月強。今回の短観では、新政策が企業行動にどういった影響を及ぼしているのか、円高の影響はどうか等、数々の注目点があります。富山県の短観については、7月の「所長のメッセージ」で簡単に結果を分析のうえご紹介します。短観公表日程との関係で、7月の「所長のメッセージ」は第2営業日以降にアップすることになります。どうかご容赦下さい。
2016年6月20日(月)
2年生になります!
今週水曜日(22日)に富山2年生に進級します。1年前、大きな期待(+ほんの少しの不安)を抱いて富山に第一歩を踏み出したのが、まるで昨日のことのようです。あれから沢山の方々に助けて頂きながら、どうにか1年を乗切りました。2年生はまだ低学年。引続き学ぶことが多い筈ですが、少しお兄ちゃんになった分、富山への貢献度を上げるべく日々努力します。変わらぬご指導を賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
2016年6月13日(月)
交通における選択肢
先週、打ち合わせのため香林坊にある金沢支店に行きました。通常、同店に行く際には、停車地の利便性(総曲輪⇔香林坊)とコストの観点から高速バスを使いますが、今回は富山帰還後に予定があったため、復路に新幹線を使いました。この場合、コストは高くなりますが、早さに加え、本数が多い(時間帯次第ですが)、時間がより確実に読めるといった利点があります。事情に応じて選択できる交通手段があることの大切さを改めて感じました。
2016年6月6日(月)
ファミリーパークでの週末
富山市ファミリーパークに行ってきました。丘陵地の地形を利用した構成はとても面白く、広い敷地を上手く使っていると感じました。私の故郷の宇都宮からやってきたキリンのリンちゃんやレッサーパンダも可愛かったのですが、何より面白かったのは「鶏」でした。何種類もの鶏を集めて展示しており、種類の多さに驚きました。市の中心から少し遠いですが、大人でも十分楽しめるよい施設だと思いました。
2016年5月30日(月)
金融広報委員会の市町村連絡協議会を開催しました
4月下旬に富山県金融広報委員会(知るぽると富山)の総会で今年度の活動方針が決まったことを受け、先週、県内市町村の担当の皆さんと金融広報アドバイザーを招いて、連絡協議会を開催しました。参加者の間で、それぞれの活動、直面する悩み、様々な工夫について活発に議論・意見交換を行いました。今年度も県民の皆さんのニーズに応えるべく、委員会の活動がスタートしました。
2016年5月23日(月)
雪の大谷に行ってきました!
初めて「雪の大谷」に行って参りました。今年は、暖冬のため壁の高さがやや低いとのことですが、その迫力には圧倒されました。また、アジアの方々を中心に非常に多くの外国人観光客が訪れていたことも印象的でした。訪問客の全員が「雪の大谷」の迫力と立山の自然美を心から満喫している様子でした。富山の観光資源の素晴らしさと産業としての可能性を改めて体感した小旅行でした。
2016年5月17日(火)
春の富山県金融経済クォータリー:富山県の景気は回復を継続
2016年春の富山県金融経済クォータリーでは、基調判断を5期連続で「回復している」としました。需要項目毎に多少の濃淡はありますが、雇用・所得、金利環境の改善等を背景に個人消費、住宅投資が持ち直しを続けており、設備投資も着実に増加しています。生産も全体として堅調でした。詳しくは公表資料をご覧下さい。
2016年5月9日(月)
春の富山県金融経済クォータリーは17日(火)15時公表
GWが明けたばかりで、まだ頭が社会復帰しきれずにいる中、脳味噌に鞭打ちつつ春のクォータリーの準備に取り組んでいます。前回の冬のクォータリーの公表時点(2月12日)では、まだ年明け後の指標が十分に揃っていなかったので、今回が県内の年前半の景気動向を客観的な指標に基づいて判断する最初の機会になります。基調判断に向けて確りと指標と向き合っていきます。
2016年4月22日(金)
被災地に思いを寄せる
熊本、大分を中心に大地震の被害が広がっています。5年前には東北、その前には中越、神戸と、地震が多い国ゆえに悲劇が繰り返されています。経済への悪影響も懸念されますが、それ以前に何よりも被災者の一人一人に人生があり、生活があり、家族があることを思うと本当に胸が痛みます。被災者の方々に思いを寄せ、日本銀行の一員として、また個人として、小さくてもできることを確りとやっていきたいと思います。
2016年4月18日(月)
ラジオを収録!22日(金)9:40放送予定です
本日、FMとやまの「ツール・ド・フライデー」の収録がありました。今回は、先般日本銀行が導入した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」政策について、その概要、期待される政策効果についてお話ししました。デフレ脱却に向けて着実に前進していくためには、新政策について幅広くご理解を得ることが大切だと考えています。ご興味のある方は、ぜひお聞き頂ければ幸いです。
2016年4月11日(月)
春の支店長会議に参加しました
7日(木)に本店で開催された春の支店長会議に参加しました。今回は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入後初めての支店長会議で、景気動向に加え、政策効果や地方での受け止め方、新興国経済の現状と見通し等、数々のテーマについて熱い議論が交わされました。金融・経済状況は日々変化していますが、足許の変化を見据えつつ、一日も早いデフレからの脱却に向けた努力が続いています。
2016年4月1日(金)
富山県の3月短観
業況判断DI(全産業)は+4となり、前回(12月時点、+13)比低下しつつも、プラスを維持しました。前回の先行き予想は+3でしたので、ほぼ予想通りです。一方、事業計画(売上げ、収益、設備投資等)については、15年度、16年度ともにかなり強めです。マインド面での不安感はありつつも、実際の経済活動はまだまだ底堅いと感じます。今月の「所長のメッセージ」で今回の富山県短観の中身をご紹介しています。
2016年3月28日(月)
短観(2016年3月調査)は4月1日(金)公表です
新しい金融政策導入後、初めての短観の公表です。政策効果に加え、年初来の市場動向、新興国の経済情勢の景気への影響等に関する企業の見方が注目されます。なお、4月の「所長のメッセージ」では、富山県短観をテーマとする予定です。同メッセージは、原則として毎月第1営業日にアップしていますが、今回は短観公表日程との関係で少し遅れます。どうかご容赦下さい。
2016年3月22日(火)
頼もしい「今時の高校生」
先週、金融教育研究校になって頂いている県内の高等学校で、公開授業および金融教育講演会が開催され、私も参加しました。公開授業は世界史と投資行動を組合せた秀逸なものでしたし、講演会の内容・運営も素晴らしいものでした。何より高校生の皆さんが好奇心に目を輝かせて積極的に授業や講演会での講師とのやり取りに参加していたのが印象的でした。未来を託す「今時の高校生」は中々頼もしいです。
2016年3月15日(火)
2年目の北陸新幹線
北陸新幹線は昨日(3月14日)から2年目に入りました。開業の経済効果は色々な業種で予想以上と評価されており、非常に嬉しく感じています。一方で2次交通の整備、繁忙期の宿泊施設のキャパなど課題も見えてきています。折角整った交通インフラをより活かしていくよう、これからも将来に向けた取り組みをみんなで考えていくことが大切です。私も何らかの貢献が出来るよう脳みそに汗をかいてみたいと思います。
2016年3月7日(月)
経営者の熱き思い
先週、県内の有力製造業2社(機械、食品)の経営者にお話を伺う機会がありました。業務内容や取り組まれている課題等は、製品や市場の違いに応じて異なりますが、製品や技術、地元経済、そして明日(の会社、地域・日本経済)を担う若手に対する熱い思いは共通で、非常に感銘を受けました。こうした熱い思いが、富山県そして日本の今と未来を支えているのだと改めて実感し、私の胸も久々に熱くなりました。
2016年2月29日(月)
「うるう年」考
子供の頃、うるう年には漠然と特別感を抱いていました。地球の公転と暦の1年との差を4年に一度調整するためのものと知って特別感は収まりましたが、先程調べたところ、4年毎に1日を追加するだけでは調整誤差が生じるため、「西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年(例えば、西暦2100年)はうるう年としない」と知りました。知っていることでも、改めて振り返ると新しい発見がありうると分かり、その意味で特別な日となりました。
2016年2月22日(月)
「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」のスタート
先週火曜日(2月16日)から新しい金融政策が始まりました。日本では初めての試みですし、足許、株式市場等が落ち着かないだけに、一部に効果を疑問視する声も聞かれます。ただ、これは間違いなく景気回復・デフレ脱却のための強力な政策です。まずは期待して前向きに受け止めて頂ければ幸いです。経済は人間の活動ですので、気持(期待)も大切な要素です。
2016年2月12日(金)
冬の富山県金融経済クォータリー:富山県の景気は回復を継続
2016年冬の富山県金融経済クォータリーでは、4期連続で基調判断を「回復している」としました。需要項目毎に多少の強弱はありますが、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費、住宅投資が持ち直しており、設備投資も着実に増加しています。生産も全体として堅調でした。詳しくは、トップページの「富山県金融経済クォータリー」の箇所をクリックして公表資料をご覧下さい。
2016年2月8日(月)
冬の富山県金融経済クォータリーは12日(金)15時公表
現在、基調判断に向けて鋭意準備中です。前回11月には、全体の景気判断を「回復している」に据え置くとともに、需要項目では、住宅投資の判断を引き上げました(「緩やかに持ち直している」⇒「持ち直している」)。全国ベースでは、強力な金融緩和政策の下、一定の振れを伴いつつも緩やかな景気回復が続いています。富山経済の現状判断がどうなるか、ご注目下さい。
2016年2月1日(月)
「富山県経済の特徴」を改訂しました
「富山県経済の特徴」を改訂し、先週水曜日(1月27日)に当HPにアップしました。旧版は2014年6月(北陸新幹線開業前!)に作成したもので、情報がかなり古くなっていました。着任以来気になってはいたのですが、改訂が遅くなり申し訳ございません。本県経済の特徴を大掴みしたい場合、県外からの転入者への案内、県外顧客との商談のお供等々、様々な場面でご利用頂ければ幸いです。
2016年1月25日(月)
東京なう(その2)
2週連続で上京しています。今回は金融広報中央委員会(知るぽると)の事務局長・責任者会議に出席します。当事務所は、富山県金融広報委員会の事務局を務めており、金融広報、金融・金銭教育は当事務所の重要な業務の一つです(因みに、私は微力ながら富山県金融広報委員会副会長の責を担っています)。今回は他県の事務局と意見交換する絶好の機会です。今後の富山での活動に活かすため頑張ります。
2016年1月18日(月)
東京なう(その1)
本日は、四半期に一度東京日本橋の本店で開催される支店長会議に参加するため上京しています。全国の支店長、事務所長、海外統括役が本店に参集して担当地域の金融経済状況について報告し、それを元に本店役員・幹部と真剣な議論が行われています。熱く議論し、脳味噌に汗をかくほど考えて、地方や海外も含めた経済状況を判断していきます。毎回ながら身の引き締まる思いで臨んでいます。
2016年1月12日(火)
北関東へも便利:北陸新幹線
年末年始に新幹線を利用して故郷の栃木県宇都宮市へ行ってきました。富山駅をお昼12時半頃に出て大宮で東北新幹線に乗り換え、宇都宮駅に着いたのが15時頃。僅か2時間半と、とても速くて便利です。東京への出張では既に新幹線の利便性を実感していましたが、今回帰省に利用して、北関東との行き来も極めて迅速かつ快適ということが分かりました。双方向の観光促進のセールスポイントに出来そうです。
2016年1月4日(月)
明けましておめでとうございます
2016年がスタートしました。昨年を振り返ると、6月に当事務所に着任して以来、地元の皆さんに温かく支えて頂き、どうにか大きく転ぶこともなく(と思っているのですが…)半年を走り通すことが出来ました。改めて御礼申し上げます。本年も少しでも富山のお役に立てるよう、所員一同、努力していくつもりでおります。皆さんどうぞよろしくお願い申し上げます。

2015年

2015年12月25日(金)
メリー・クリスマス!
富山に来てあっという間に半年が過ぎ、当地での初めてのクリスマス、年の瀬を迎えています。少し緊張しながら新幹線を降りたのが、まるで先週のことのようです。着任以来、事務所の同僚はもとより、富山の各方面の皆さんに手厚くサポートして頂き、心より感謝しています。少しでも恩返しが出来るよう、微力ながら来年も頑張って参ります。皆さん、メリー・クリスマス。そしてよいお年をお迎えください。
2015年12月21日(月)
クリスマスに放送です!
先週金曜日に、FMとやまの「ツール・ド・フライデー」の収録があり、今回は、2015年の富山経済を振り返るとともに、来る2016年の展望についても若干お話させて頂きました。確かに来年に向けた課題は幾つかありますが、県内の経済は回復を続けていますので、「安心して下さい。来年も大丈夫ですよ」とお話してきました。25日(金)の9:40頃に放送される予定です。
2015年12月15日(火)
富山県の12月短観
12月短観で示された、県内企業の業況判断、事業計画(売上げ、収益、設備投資等)は、前回(9月調査)を上回る、ないし高水準維持となっており、県内景気の回復基調が確認できました。ただ、前回同様、先行きの予想に中国経済の動向等を映じた不透明感が窺われるほか、人手不足感が一層強まっている(データは北陸全体)ことが留意点と思われます(データは弊行金沢支店のHPを参照)。
2015年12月7日(月)
説明こそ仕事の原点
先週、地元の経済人の方々、金融政策、経済情勢および日本銀行券(お札)等をテーマにお話をさせて頂く機会が3回ありました。日本銀行は特段の権限をある訳ではなく、政策にせよ、業務や組織運営にせよ、対外的に丁寧に説明し、皆さんの理解、支持を得ることが仕事の原点です。私も、講演や卓話には、毎回身を引き締めて臨んでいます。同時に「分かりやすく説明する」ことの必要性と難しさを実感する毎日です。
2015年11月30日(月)
冬支度なう
6月に当地に着任して初めての冬を迎えつつあります。既に冬用タイヤへの交換を済ませたほか、冬用の靴や暖房マットを購入するなど、着々と準備を整えつつあります。当地では二重窓や床暖装置が普及していますし、町中に融雪装置も備えられているなど、冬の寒さや積雪に備えた仕組みが確りと準備されています。ただ、生来の寒がりでもありますし、準備は万全にと心がけています。
2015年11月24日(火)
化学のチカラ
当県では、医薬品を中心とする化学産業の好調さが目立ちます。後発薬品の普及率を高めるという政府の方針が背景の一つですが、稼働率の引き上げや設備投資により環境変化に対応して高水準の生産を続けており、関連産業も含めた波及効果も期待できます。長年の産業集積が地盤になっていると思います。改めて、強みのある産業を持つということの地域における意義を感じます。
2015年11月12日(木)
富山県金融経済クォータリー:富山県の景気は回復を継続
富山県の景気は回復を続けています。公共工事は減少傾向にありますが、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費、住宅投資が持ち直しており、設備投資も着実に増加しています。生産も全体として落ち込みはありませんでした。詳しくは、「富山県金融経済クォータリー」をクリックして公表資料をご参照ください。
2015年11月10日(火)
秋の富山県金融経済クォータリーは12日(木)15時に公表
秋のクォータリーの公表が近づいてきました。現在、指標のチェックや基調の分析を鋭意進めています。前回7月には、全体の景気判断を「回復している」と据え置いたうえで、需要項目では、個人消費の判断を引き上げ(「緩やかに持ち直している」⇒「持ち直している」)、一方で、生産の判断を引き下げ(「高水準で推移している」⇒「横ばい圏内で推移している」)ました。今回どうなるか、どうぞご注目下さい。
2015年11月4日(水)
富山マラソンを終えて
週末の富山マラソンは、関係者の努力に加えて好天にも恵まれ、成功裡に幕を閉じました。政策投資銀行富山事務所は、同マラソンの富山県への経済効果を約24億円と試算しています。こうしたインパクトは勿論大切ですが、私は、その他に、新湊大橋から雄大な立山連峰を眺めて感動した県外のランナーたちが、富山ファンとなって将来にわたって何度も富山に足を運ぶようになることを期待しています。
2015年10月23日(金)
秋の支店長会議
19日(月)に本店で開催された支店長会議に参加しました。支店長、海外統括役(米・欧・アジア)方の報告では、緩やかな景気拡大という基調は共通ながら、各地の産業構造の違い等を映じ様々な情勢分析が示されました。会議には総裁をはじめとする役員、主要幹部がほぼ全員参加しており、金融政策が全国各地(および海外)の状況を丁寧にフォローしつつ進められていることを改めて実感しました。
2015年10月19日(月)
ラジオを収録しました
FMとやま社のご協力により、毎月第2、4金曜日のツール・ド・フライデーという番組に金融広報委員会のアドバイザーが専門分野に応じてお話しするコーナーを設けて頂いています。私もそのコーナーで3カ月に一度程度、景気動向等についてお話しさせて頂いています。先週金曜日には、県内の雇用状況に関する話しを収録しました。放送は23日(金)の9:40頃の予定です。お聞き頂ければ幸いです。
2015年10月13日(火)
開業記念日
日本銀行は1882年(明治15年)10月10日(火)に開業しました。先週の土曜日に満133歳を迎えたことになります。当事務所でも記念日を祝して所員4人でささやかな昼食会を開き、先輩達の足跡を振り返るとともに将来への思いを新たにしました(なお、当事務所は本年8月に開設70周年を迎えています。詳しくは8月3日付の「所長メッセージ」をご参照ください)。
2015年10月5日(月)
富山県の9月短観
現状評価は、業況判断DI、事業計画(売上げ、収益、設備投資等)ともに、多少の凸凹があるとはいえ、改善または高水準維持となりました。足許の景気の底堅さが窺えます。ただ、中国経済の動向等を映じて業況判断の先行きの見通しがやや下がっていること、人出不足感が続いている(データは北陸全体のみ)ことが留意点と感じます(データは弊行金沢支店のHPを参照。当ページ左にリンクがあります)。
2015年10月2日(金)
「所長なう」スタート
当事務所では、HPを通じて色々な情報を発信しており、ほぼ月に一回のペースで「所長のメッセージ」を書いています。このメッセージは今後とも続けて参りますが、より肩に力の入らない形で、日々の仕事、富山での生活の中で感じたことを折々に発信し、当事務所について皆さんに知って頂くために、本日「所長なう」をスタートしました。ご興味を持って頂ければ幸いです。

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